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新野球クラブ 新たな選手の目標と名球会の存在意義とは?
野球は記録のスポーツです。記録という明確な数字があるからこそその選手の凄さを改めて実感します。もちろん、記録には無くても記憶に残る選手もたくさんいますが、数字からも新しいストーリーを見いだす事ができます。なので、私はその一つである名球会の存在はかなり好きです。2000安打、200勝という明確な数字を設定して、それを目標に選手、ファンが頑張るという事はとても良い事だと思います。(もちろん記録に固執しすぎるのはよくないですが、2000安打や200勝狙えるレベルの選手はそれも許して良いと思います。)
数字で設定された目標は達成までの道のりをイメージしやすく、選手もファンも追いやすいものになると思います。それをきっかけにしてファンがシーズン通して盛り上がり、球団の企画としても盛り上がるのではないでしょうか?
以下の記事にあった大野豊さんのコメントは私の意見と同じです。
「名球会というのは、沢村賞のように選考委員によって決まるものではなく、厳密に数字を残せば資格が与えられるというのが、基準も明確でいい部分だと思う。そういう意味でも、簡単には達成できない数字を設定した上で、積み重ねていった数字を吟味しながら、基準を変えたりする余地もあるはず。特例を作るのはよくないことかもしれないが、これからプロの世界で頑張っていく若い投手たちの励みになるのであれば、ホールド数なども含めて、新しい基準を制定する意義はあるのではないか」
そして日本の野球殿堂は表彰の機会としてはあまりにペースが遅いのでそれをカバーする意味でも名球会の存在意義はあると思います。
そのため、私は勝利や安打だけでなくセーブやホールド、投球回、登板数も評価して、奪三振、本塁打、盗塁とか一芸に秀でた人も表彰するバージョンアップした新団体として新野球クラブの設置を提案します。
新野球クラブの組織としては持ち株会社体制みたいにしたら良いと思います。新野球クラブは基準を定める最終意思決定機関を置き、各記録を部門のように置き、委員会から基準を提案してもらう。
新野球クラブの入会実績の条件も時代の変化に合わせて様々設けるべきだと思います。先発完投型が少なくなり、沢村賞の該当者に困るような時代なんですから。(ただし最近の先発投手のスタミナ不足は酷いですけどね、もういっその事4イニング×2先発にしたら良いんじゃないですかってくらい)ただ特例枠という人間関係や曖昧な主観が入り込みやすい制度ではなく、あくまで複合記録も含めて数字としての基準項目を増やし、シビアさを担保するべきだと考えています。
表彰条件
150勝
2000安打
2000投球回
600登板
250(ホールド+セーブ)
2000奪三振
400本塁打
400盗塁
1000安打–200本塁打-200盗塁
2000PP
1000安打-100勝or 150ホールド
PP= (投球回/2ー自責点)+{勝利数+ 2/3×(セーブ+ホールド) }+{(奪三振/10-四球/6}
ただ、この会の場合は一つ達成する事で入会でき、それぞれの記録の場合で表彰してメダルを集めるみたいな感覚でより多くの記録を達成してもらいたいと思います。そこで選出委員の基準や各賞の投票資格の議論に加ってもらいたいと思います。
基準の理由
メジャーのclubを参考に3:2(例3000安打、300勝、500本塁打、300セーブ、300本塁打-300盗塁)
投手成績 勝利数の基準を平成以降は引き下げるべきだと思いました。メジャーでも200勝達したら殿堂入りの議論に上がっても良いという風潮があるので、150勝でも良いと考えています。
そしてその各部門入会メンバーから上位10名(70歳定年)を選考委員として様々な選手の業績を讃える以下の各賞を贈るというのも良いでは無いでしょうか?
各賞候補
沢村栄治賞 王貞治賞(最優秀打者賞) 最優秀救援投手賞 福本豊賞(最優秀走者賞)
また私は、名球会の役割を社会貢献と超一流の記録を持つプロ野球選手を讃える組織(新野球クラブ)の2つに分けるべきだと思います。
名球会(一般社団法人日本プロ野球名球会)は、日本のプロ野球でプレーした選手および元選手による法人格をもった団体で、「野球振興」と「社会貢献」という2つの分野の活動に積極的に取り組んでいます。しかし、そもそも野球振興、社会貢献はプロ野球関係者全体で行うべきものだと思いますし、多くの力を合わせれば、更に有意義な活動に繋がる事が出来るのではないでしょうか。
今の名球会の体質を脱していくには、いったん分離し、野球振興、社会貢献やマスターズなどは日本プロ野球OBクラブなどに予算も含めて集中させるべきだと思います。
多様性の時代。この言い方はあまり良くないかもしれませんが、様々な観点から名選手を表彰してあげるべきだと思いますし、それを通して様々なタイプの選手から野球界に憧れる少年が増える事を願います。
参考文献
2000本安打とは「多く勝利に貢献したこと」ではなく、6000~8000程度の打数を確保したこと、つまり「多く出場したこと」のあらわれに過ぎません。
「例えば登板数とかね。800試合とか。そういうのもあるよね。それだけ投げるとベスト10以内には入る」。工藤監督の口から新しい提案を聞いた。過去800試合に投げた投手は6人全員が名球会入りしている。ただ、ソフトバンク・五十嵐は今季終了時点で現役最多754試合だ。アメリカの83試合を加えれば837試合で条件を満たす。日米通算65勝39敗70セーブ、161ホールドだが、光を浴びにくい救援の道を究めてきた投手にも門戸を開放できる。