プリキュアっていいですよね 【最近の感想】
ひろとです。
プリキュアの感想。
「GO!プリンセスプリキュア」を感想しまして、例に漏れず名作でした。
プリンセスを目指す。夢を守り、目指していく少女達のお話だが、しっかり「夢」というものに向き合って描いていてすごい良かったです。
夢に向かって頑張っている人はとっても輝いていて素敵で、希望に満ちている。そういう姿を描きつつも
その過程に必ず存在する迷いや挫折といった困難にもしっかりと正面から向き合っているのが良い
夢を奪い絶望させようとする敵との決着も個人的に良い落としどころだったと思う。
夢がある限り絶望があり、絶望しても夢があるから立ち上がれる。
表裏一体、光と闇。交わる事、分かり合える事は無いかもしれないけど、近くて遠い場所で共に在る。そういう関係に行き着くのが好きなポイントの一つです。
作画や演出的な力の入れ方も感じられました。
必殺技のバンクがCGになるのはここだけ(?)なんでしょうかね
それでいて技のレパートリーも多い
小物アイテムや武器との連動がしっかりしているニチアサ作品は見ていて謎の安心感がある。
モードエレガントもそれぞれのドレスアップキー用にあってしっかりしてるなと思いました。
ゴープリ、まほプリの流れは何というか色んな所で作品に対しての熱の入れ方がより強いなというのを見て感じてます。
EDのバージョン違いとかも結構あるし、コスチュームの展開も広げてるし
今も勢いが無い訳ではないけど、2作連続で感じている辺り勢いは間違いなくあったように思います。
ゴープリで印象的なシーンは数多くあるけども、ここで一つあげるとすればはるかのルームメイトのゆいの事。
彼女は何度か絶望の檻に閉じ込められてしまうのですが(4回ぐらい)
3回目で抵抗出来る様になって、最終的に自力で脱出するようになるという中々無い展開を見せてくれました。
プリキュアだけでなくプリキュアの周りの面々の成長シーンがしっかりとあるのも良い所ですよね。
折角なので、ひろプリの話もする。
もうすぐ終わるらしい…………え?
終わる………終わるの??って感じだが、これが現実。
次回作のタイトルが発表されるし、感謝祭も決定した。早いねぇ
自分はこのひろプリからプリキュアにハマった人間なので、終わるとなるとやはり寂しい気持ちでいっぱいになる。
話も解明されていない部分がありつつ、徐々にクライマックスへ向かっていってる雰囲気が出てきました。スキアヘッドやバッタモンダーの言動からアンダーグ帝国とはどういう場所なのかというのが少しずつ見えてきてきて、そこに対するソラ達がアプローチするという話が増えてきました。
「力」こそが全てであるというアンダーグ帝国の価値観がシンプルでありつつも曖昧な感じがあります。
今まで出てきた中で比較的強いミノトンやスキアヘッドよりもカバトンやバッタモンダーの方がプリキュアや周囲の人々に与えた影響や仕事を忠実にこなしていく様子が見れたので、実際の成果よりも単純な力の強さの方が評価されてしまうのか?という印象になる。
前の話では、ましろと紋田ことバッタモンダーのエピソードが描かれていました。
このバッタモンダーというやつが中々よい味わいの敵だなというのをずっと思っていたんです。
他人の弱みを嘲笑い、自分の目的の為なら容赦なく傷つける事を厭わない。
こうやって書き上げると、彼がとてつもなく残忍なキャラクターに見えるがそういう印象はあまり無いのだ。
余裕を見せ、他人を見下している彼の姿はそういう自分を演じている。そうする事で自身の尊厳を保っているように感じた。
どこまでいっても決して強者と評せない姑息な男。彼の様子を見事に表現したKEENさんの芝居は見事だと当然の事ですが思いました。
紋田として登場して、ましろと交流したりする中で彼の人となりやアンダーグ帝国での扱いが分かって何故彼がそういう風になったのかも何となく分かってきました。
決して力が強い訳ではない。高い能力を持っている訳でもない。
弱者の、価値の無い者のレッテルを貼られた彼があの環境の中で身に着けた生きるための術がああだったんだろうなと感じました。自分の弱さを隠して強さを見せるのではなく、他人の弱さにつけ込み、卑劣な手で追い詰める。そうすることしか出来なかったんだろうなと
落ち葉に対して何も出来ない無価値な存在だと思う紋田(バッタモンダー)にそんな事はないと考え落ち葉に与えよう、幸せになれるようにしようとするましろ。
その事が紋田の怒りを買ってしまう訳だが、これはましろのそれを紋田が救いだと捉えられないからなんだろうと思う。
彼の基準からすると価値の無いものに価値を与えようとする行為、救済しようとする事が上位者からの施しであり、自分が弱者だと位置づけられているという事を示されているという気持ちになったんだろう。
それぞれの真意、言動は全く異なるものでありながらもここでのましろはスキアヘッドと似た了見をしているともとれる。
「自分の価値は自分で決める」
闇に飲まれそうになっているバッタモンダーに対してましろが言った言葉であり、彼が救われた言葉。
誰かに施されたり、決めつけられたり、そういう事でなく自分の価値を、在り方を自分自身で決めて「これでいいのだ」と思う心。
バッタモンダーのエピソードは「自己肯定」の話として上手く決着をしました。
良い所も悪い所も含めて、ありのままの自分を受け入れる。他人と比較したり、評価を過度に気にしたりせず「これが自分なんだ」理解、肯定した上で生きていく
精神的に安定して生きていく上で大事でありつつ日本人はこの「自己肯定感」が低いとも言われています。
自己肯定感の低い人は他人と自分を比べ優位に立とうとしたり、自分を無理に良く見せようとしたりという事をする人もいるようです。それって何だかバッタモンダーと共通する所があるんじゃないかなと
キュアプリズムの輝き、思いはバッタモンダーを通して見ている我々にも届けたかったのかなと感じました。
子ども達に伝えたい事って大人にとっても大事で、気持ちに刺さるんですよね。だからこそプリキュアって大人が見ても楽しめる。
改めて思いました。