SlimeTora 導入おぼえがき
導入~設定周りを適当に。
HaritoraXの新制御ソフトがいつのまにやら来てましたが、まだベータなのもあってか割と挙動が渋く、一定数SlimeToraの需要もありそうなので一応。
HaritoraConfiguratorが全て1つでやっていたことをSlimeToraとSlimeVRの2つを連携して行うことになるのでCPU負荷は増えますが、足回りの安定性が大きく向上します。必要に応じてCPU優先度やコアの割当を変えるなどで対応可能です。
ドリフトに悩まされている方や足回りの挙動が怪しくて困っている方は一度試してみてください。世界が変わります。おそらく。
導入
SlimeToraの最新バージョン
SlimeVR Serverの最新バージョン
HaritoraX (1.0, 1.1, 1.1b, ワイヤレス)
拡張キットサポート済み、初代Haritoraは不明
Haritora Configurator
設定のために必要。導入完了したらいらない
私の環境は HaritoraX 1.0 です。
SlimeVRサーバーをインストール
SlimeVRサーバーのGitHubから最新のインストーラーをダウンロードし、インストールしてください。
この時ReleaseページではなくREADME真ん中ぐらいにある「Installing」の項にある「sliimevr_web_installer.exe」で終わるリンクをクリックしてください!
画面の指示に従ってNextなり押しまくればインストールされます。
インストール後勝手に起動してくるかもしれませんが終了してください。
SlimeToraをインストール
SlimeToraのGitHubのReleaseから最新のzipをダウンロードし、適当な場所に展開してください。
Linux対応してるのでLinuxでもHaritoraXが使えるっぽいです。検証求。
HaritoraConfiguratorからCOMポートを確認
HaritoraConfiguratorの導入解説はしません。だってこれ見てるぐらいならもうセットアップしてるでしょ?
HaritoraXをPCに接続した状態でHaritora Configuratorを起動し、Start → 接続設定でHaritoraXと通信しているCOMポートを控えてください。
大体はCOM3だと思います。たまに4になってる。
確認し、また各トラッカーを動かして正常に通信できていることを確認したら以降Configuratorは不要となります。
設定
SlimeToraのフォルダからSlimeTora.exeを起動してください。
初回起動時だとセットアップウィザードが立ち上がってくると思います。
有線HaritoraXの場合はなんかうまくいかない (Wirelessとして認識される) ためウィザードを閉じて、以下の手順に従ってセットアップしてください。
Wirelessを使用している場合はウィザードの通りにやれば問題ないと思います。
少し下にスクロールして以下の通りチェックをしてください。
トラッカーモデル
使用するHaritoraXの種類です。
ワイヤレスなら HaritoraX Wireless に、
有線なら HaritoraX 1.1b/1.1/1.0 にチェックを入れてください。HaritoraX 1.1b/1.1/1.0にチェックを入れると
接続モードのBluetooth (LE)にチェックができなくなります。
COMポート
先ほどHaritora Configuratorで確認したものにチェック。
接続モード
Bluetooth: Wireless用です。これにチェックを入れると
トラッカーモデルの1.1b/1.1/1.0にチェックができなくなります。COMポート / GXドングル: 通常はこれだと思います。
アップデートを確認
起動時にプログラムや言語ファイルの更新を確認します。
トラッカーモデルのフレームレート
少し上にあるトラッカー情報の中のトラッカーモデルを表示にチェックを入れた際のトラッカーモデルのFPS。初期設定のままでいいと思う
負荷がかかるのでメンテぐらいでしか使わないと思います。
トラッカーのハートビート
生存確認パケットの通信間隔だと思います。初期設定のままでいいと思う
姿勢データ送受信頻度
環境に合わせて。大体は100FPSのままでも問題ないと思います。
Bluetoothを使用する場合は50FPSの方がいいかも。
センサー動作モード
地磁気センサーステータスが全て緑か黄色ならモード1
1個でも赤色になるようならモード2
各センサーの自動補正
普通は弄る必要はありません。
ワイヤレスなら「加速度」のみ
有線なら「加速度」と「ジャイロ」
正しく設定できたら一番上の「接続」ボタンを押して接続してください。
SlimeVR初期設定
ここからはVRモードで作業することを推奨します!
というかセットアップ中にVRであることが強制されるので最初からVRの方が楽。
スタートメニューとかからSlimeVR Serverを起動してください。
右下から言語設定ができます。以降は日本語想定。
以降画像に従ってセットアップしてください。
遅くともこの時点で必ずHaritoraXを装着し、可能であればSteamVRに入ってください。
マウントリセットならびにプロポーション測定周りでVRモードであることが必須となります。
ここまで上手くできていればカラフル棒人間くんが正しく動くはずです。
ここの次のリセットチュートリアルはほぼ関係ないので全部スキップしてOK.
「What proportion calibration method to use?」で自動キャリブレーションが選択できない場合はSteamVRと接続できていません。
一度SlimeVR Serverを終了し、SteamVRを再起動してもう一度セットアップしてください。
正しくSteamVRと接続できていれば以下のように「自動キャリブレーション」が選択できます。
ここからが少し難しいです。リビングで実家VRしてる方は数分だけ恥ずかしい思いをしてください。
なんか英語でずらずらと書いてますが端的に言うと以下の要件を満たしている必要があります。
足をトラッキングできるだけの十分なトラッカーを装着していること
(一般的には5個)トラッカーとHMDを装着していること
トラッカーとHMDが正しく動作し、SlimeVRと通信できること
(スタッタリングや切断が起こらないこと)HMDがSlimeVRに座標データを送り続けられること
(SteamVRが実行されており、SlimeVRドライバーが正常にSteamVRにインストールされ、動作していること)トラッカーが正しく動作し、SlimeVRに動きデータを送り続けられること
(フルリセットを行った後に蹴ったりしゃがんだり座ったりしても正しくトラッキングされていること)
要はちゃんと動いてれば問題ないです。不安ならSlimeVR、SlimeToraを落としてHaritora Configurator上でテストしてみてください。
問題なく動けば大丈夫です。
次に身長の測定です。
直立した状態で「I'm standing!」ボタンを押してください。
この時Quest2などスタンドアロンHMDの場合はガーディアン設定が正しいことを確認してください。正しく測定出来ません。
計測値がおおよそ正しければ「They are fine」で次へ。
ぶっちゃけ0.1m (10cm) ぐらいなら誤差っちゃ誤差です。0.2m以上ズレるようなら何度か再測定したりガーディアン設定を見直してみてください。
次が鬼門です。実家リビングVR勢は恥をかく準備をしてください。
なんか英語でいっぱい書いてますが日本語にするとこんな感じの動きを指示されてます↓
直立して頭を回す
しゃがんで左を見た後に右を見る
右手で左足を触る (床を触るみたいな感じ)
左手で右足を触る (同上)
フラフープをしてるような感じで腰を回す
まだレコーディング中だったら1からやり直し
シンプルに奇行ですが1回やればそうそうやり直すこともありません。一瞬だけ恥をかいて今後の安心を得ましょう。俺もやったんだからさ
完了後値がおおよそ正しければ「正確です」みたいなボタンを押して完了です。お疲れ様でした。
ぶっちゃけ超正確な値を取るには定規とかメジャーで測定するしかないので厳密な値にするのは今やる必要はありません。
ここまでできたら初期設定はおわりです。
次回以降はマウントリセット (スクワットするやつ) だけでいいので楽。
SlimeVR設定
ちょっとしかないです。
SlimeVRメイン画面左下「設定」を開いてください。
まず第一に両膝のトラッカーを無効化します。座ったときや寝転んだときにズレます。SlimeVRが悪いっぽい。
「Automatic tracker assignment」のチェックを外してから
「Left knee」「Right knee」のチェックを外してください。
トラッカーメカニズム、FK設定周りはお好みで。
個人的にはフィルタータイプをスムージングにして数値を30%ぐらい、FK設定のスケーティング補正をオフにするのが好み。
HaritoraX 1.0/1.1/1.1bの場合はジェスチャーコントロールは全てオフにしてください。
HaritoraXメインユニットのボタン1 (つけた時一番右にある小さいボタン) を押すことでリセットとかできます。
ボタンを1回だけ押すと ヨーリセット
全てのトラッカーを正面方向にリセット2回押すと フルリセット
マウントリセットの立つ奴だけ
前を向いて直立して押す3回押すと マウントリセット
直立状態で1回、スクワット状態でもう1回押す必要あり4回押すとトラッキング一時停止/再開
Wirelessの場合は胸トラッカーを軽く叩くことでリセットとかができるはずです。フル/マウントリセットが暴発するといけないのでどの道この2つは無効化する羽目になりそうですが。
ここまで出来たら設定完了です。お疲れ様でした!
VRChatやResoniteなど、フルトラ対応アプリでキャリブレーションすれば正しく動くはずです。
キャリブレーション前にヨーリセットかフルリセットをしておくと安心かも。
所感
CPUに大きな負荷が掛かるワールドだとSlimeVRに十分なリソースを分けられず挙動がおかしくなるようです。(あとで動画撮る)
これは多分回避しようがない気がします。CPU優先度を上げてもそこまで改善は見られませんでした。いいCPUに買い替えるぐらいしかないかも。→ 要検証。改善方法があるかも。ただHaritoraConfiguratorではこのような挙動は見られない感じがするのでSlimeVR / SlimeTora側の問題なような気もします。アプデに期待。