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中山美穂さんをおもう

1995年の映画「Love  Letter」の世界観が好きだった。
主演、中山美穂。
脚本、岩井俊二。
北海道小樽市が舞台の映画。

アイドルを越えた中山美穂さんの演技力が、この映画で輝いている。

自分は仕事や育児に追われる中、あ、中山美穂さん結婚したんだ。
ウエディングドレス姿、美しかったろうな。
出産したんだ。
お母さんになったんだ。
パリで幸せそうに暮らしていて、良かった。
え?離婚するの。
息子さんは父親が親権をもつのか。
子どもと離れて暮らすんだ。

「Love  Letter」の映画以降、断片的な情報でしか近況を知らないでいた。

2024年12月6日。
54歳で、突然亡くなったと報道があり信じられなかった。

亡くなって始めて、美穂さんが3歳、妹さんが生まれてまもなく両親が離婚し、貧しいなかで育ったこと。
親戚の家にあずけられていたこと。
美穂さんが10歳の時に母親が再婚し、義父と暮らすようになったという生い立ちを知った。

母に楽をさせてあげたいと、13歳で入った芸能界。

どこか年齢より大人びていた理由が分かった気がした。

芸能界で成功し、母親に家とお店も建ててあげたらしい。

しかし、信用してお金を管理してもらっていた母親に、美穂さんが稼いだお金を全て使われていたことを知り、絶望感と孤独感に悩むことになる。

芸能界ではよくあることだが、桁外れのお金は人の関係を狂わせてしまうのだろう。

それからは母親とは絶縁し、離婚後も仕事を続けた。

亡くなってから、10歳で別れたひとり息子さんが日本に来て、10年ぶりの母子再会を果たしている。

お子さんが20歳になり、安心したのだろうか。

どうぞ安らかに。


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