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乏毛症#18(言われて嫌だった言葉と行動)ASPJ調査結果

この記事は私たちASPJが2021年8月に行った独自調査の集計結果をまとめたものです。調査は脱毛症、乏毛症、抜毛症の当事者、それぞれの症状のご家族に対してウェブによるアンケートを実施し、651人の方から回答がありました。

このNoteの記事では、症状ごとにデータをまとめてみなさんに還元していきたいと思います。今回は、調査にご協力くださった乏毛症当事者の方54名の属性をまとめています。調査の概要は下記のページでも紹介していますので、合わせてご覧いただけますと幸いです。

◆本記事内容
66.これまでに、人から言われて嫌だった
言葉や行動について教えてください。(複数選択可)

3_先天性縮毛症【当事者】(その他統合)GTグラフ_66

相手は必ずしも悪意を持って言った言葉でなくとも、受け取った私達は傷つくことがあります。
私達当事者自身が変換できる力を持っていく事も大事な事ですが、少しだけ立ち止まって、想いを巡らせてほしいのです。

髪がなくなる事は誰しもにも起こりうることで、それは突然起きることがほとんどです。もし、あなたの大切な人がそうなったら、同じ言葉を発することが出来るでしょうか…。 



その時、私たちは相手にどのように言ってもらえればよかったのか
🔽自分以外に対する「ハゲネタ、ハゲイジリ」
芸人さんや周囲には髪がないことをご自身の強みにしている方もいらっしゃいますし、未だに失敗に対する謝罪の際に髪を剃るという行為があったり、禿げている事が加齢を示し若者からの嫌厭される要素となっている場合があります。
私達はウィッグで日常を過ごしていることが多く、当事者同士でも相手が脱毛症であるということは分かりません。分かっていても話題に出すことは難しいのです。

🔽「それってウィッグ?」「それってカツラ?」
疑問に思って聞いてくれたことだとしても、その時の状況や言い方ひとつで相手の捉え方は変わってしまいます。また「カツラ」という言葉自体に拒否反応を感じる当事者も多くいらっしゃいます。
「ウィッグすてきだね!おしゃれだね」などどポジティブワードと一緒に言葉にしてもらえたらきっと「そうなの実はね」と言い出せるかもしれません。



🔽「髪サラサラだね」どこの美容院に行っているの?
みなさんのアンケート回答を見ていると、あきらかにウィッグとわかっているのに、わざと聞いてきているケースと、知らなくて聞いてきているケースがあります。きっと一般的な会話のやり取りだと感じます。
ウィッグであることを人に伝えている私は「そうなのー!ウィッグって便利なんだよー!」と明るくさらっと返答しています。中には触ろうとしてくる方や、貸してほしいと脱ぐことを求めてくる人もいるそうですが、ウィッグは当事者にとっては大事なお洋服と一緒です。
いきなり「脱いで」と言われてあなただったらどうしますか?そんな想像を巡らせてほしいです。



🔽気にしすぎじゃない?
つい相手の不安をやわらげてあげようとして出てしまう言葉。あなたとその人の見えている景色や体験していることは違います。
ウィッグであることを伝えられる相手=信頼している人です。人には理解してもらいにくいけれど自分ではずっと考えてしまう事、あなたにもありませんか?そんな時は「そうなんだね」と寄り添ってあげられる人でありたいですね。



◆参考
髪がなくなる症状について

実態調査の詳細はこちら
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