こう見えて実は
やきとり屋さんでメニューを見ていて、ぼんじりってどこだっけ?と部位の話になったとき、それはねと丁寧に説明してくれたひとがいて、詳しいですねえと感心すると、実は食肉関連の検定◯級持ってるんでとのこと。
全員が、え?なんで?とほとんど同時に返す。
そのひとの職業は税理士だったからだ。
食肉加工会社の税務を担当することになり、勉強して検定試験を受けた。とのこと。
おかげでその会社に対する理解が進み、経営者の方との話もスムースで、同じ業界の別の会社との契約にもつながったそうだ。
そのひとは、まあ肉食べるの好きで興味あったからというのが本当ですけどねと笑った。
またあるとき、社内ミーティングが終わって一緒に歩きながら雑談していたひとが、急に明日岡山に行くことになってと言うので、出張ですか?と聞くと、とある水族館で海洋動物の具合が悪く、一向に良くならないので呼ばれたという。
わたしの頭の上に、はてなマークが?????
と5個くらい並んだ。
そのひとは、営業部長だったからだ。
そのはてなマークをみて、本人が笑いながら、学生時代に海洋動物の研究をしていて、その関連の知り合いが多くてと説明してくれた。
それだけで呼ばれるかなあ、獣医でもないのになあ。
と思ったら、実はそのひとは日本におけるある海洋動物研究の第一人者で、世界的にも名の知られたひとだということを知る。
意外性というのか、ギャップというのか、そういうところにくらくらしてしまう。
そして自分には意外なところがあるか考えてみたが、あまりにも凡庸すぎてなにもなく、やきとりをかじりながら、惚れ惚れと聞き入るばかり。
でも誰かのそんな別の一面の話を聞くだけでも、すこしでも自分が深くなるような気がしてありがたや。
本来のどんくささがバレるようだが、こう見えて実は腹筋割れてますとか、実はブレイクダンス特技で頭で回れますとか、かなり意外性を持つと思うので言ってみたい。
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