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ぶどう栽培はシンプルである?

来年いよいよ定植をむかえました!
色々勉強したことの復習に、つらつら書いていけたらいいなと思います。
いまのところ、ぶどう栽培にとって大事なことは次のように感じています。

①樹勢の強弱
②根の量、主に細根の量
③一定の水分量
④施肥
⑤エネルギーの収支バランス
⑥販売手段

※まだ、実際にぶどうを育ててるわけではないので、今後自分の予想と擦り合わせながらやりたいです。

①樹勢の強弱

ぶどうの基本は中庸。
ネットで調べると、「中庸」とは、「どちらにも片寄らないで常に変わらないこと。過不足がなく調和がとれていること。また、そのさま」とのこと。

ぶどうは自身の体を育てるパワーと、実を大きくするパワーの両立が必要となり、引っ張り合いをしているようなイメージで。栄養成長と生殖成長を、摘心などの作業でスイッチの役割をするのだと考えます。

「大きな樹にすればいい実がつくとは限らない。問題は充実しているかどうかである」と先輩農家さんに習いました。
中庸の見極め方は、a)結果枝の太さ(小指ほどの太さ)、b )葉っぱの大きさ(背火や品種とも関係有)、c)結実の過不足のなさ、d)実の奇形の少なさ、の4つに集約されると考えてます。

2年目のぶどう。花は素直で綺麗だったが、主枝の伸びがイマイチで樹冠が完成しなかった(反省)。2年目はあまりつけないほうが良さそう。

②根の量、主に細根の量

ぶどうは、土中を走る太い根と主に株元に密集する細根に分けられます。

太い根は体を支えるため、養分を貯蔵するために大事です。
細い根は養水分を吸収するために大事です。
もちろん、どちらの役割も兼ねています。

ぶどうは地上部が大きくなろうとすると、根っこも増やそうとします。
放っておくとどちらもどんどん大きくなろうとしますが、栽培は面積に限りがあるので、営農が成立する仕立て方をする必要があります。

最小必要面積比は、地上部:地下部=5:1と言われています。
この割合なら、ある程度健全に樹が育つという基準です。
近年では、土質や雨量に品質が影響されにくい「根域制限栽培」という方法が出てきており、地植えではなく盛り土のようにして栽培する方法もあります。

自身の土地を有効活用できたら一番いいですが、水捌けが悪かったり富栄養だったり。日本はブドウと相性の悪い土地のほうが多いと思います。私が就農した土地もおそらくそうで、土壌改良する必要がありますので。まずは植える前に自分の土地の特徴を知ってるといいですね。

また細根を増やすことで、要水分の吸収を高め生理障害などを減らすことができると考えています。
私は、マサ盛り土式の根域制限栽培をはじめて、高品質なブドウ作りを目指そうと思っています・・・できるかな。今年は遮根シート使って細根を増やす努力しました。苗木もそのシートでできたポットで育てましたが生育は良さそうです。

細根びっしり
根域制限栽培は、太い根はほとんどないです。

太い根は切ることで、細い根が再生することもあり、地域によっては秋以降に土壌改良という名の根切りを行います。土中の空気が必要なのだなと感じます。

③一定の水分量

近年の気候の問題として温暖化とゲリラ豪雨が挙げられます。

どちらもブドウには大打撃で、主に日焼けや裂果、病気など商品価値を下げる障害を起こします。雨が少なく、露地ブドウでうまくできていた山梨や長野でも、施設栽培の導入がすすんでいると聞いていて。

豪雨が降っても耐えられるような圃場作りをしたいと思っています。
思いつくのは明渠と暗渠と盛り土くらいですが・・・。

巨峰系統の品種では、糖度があがる時期に皮が薄くなりそこに水分が流入することで割れやすくなります。中庸にしておくことで、早熟・遅熟を防ぐのも大事な作業です。特に梅雨明けは、乾湿の差が出やすい時期なので気をつけて作業する必要性を感じています。

私は土を上げて、ハウス栽培をすることで雨の流入を防ぐ方法をとっています。根の量は限られますが、樹冠を慣行より小さくすることでうまくいかないかな〜と思っています。

高さ50センチくらい

                          次回につづく 



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