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失業保険受給中のアルバイトについて考察する日。

2021.07.17

クリニックで土日のワクチン接種バイトを初めて約1ヶ月。

ありがたいことに、「平日も働いてよー」とのお誘いをいただいたり、「職域接種でもバイトしてよー」と声をかけてもらったりして、嬉しい悲鳴をあげています。

なんで悲鳴なのかというと、失業保険受給中にアルバイトをしすぎると「バイトがんばったねー」じゃなくて「就職おめでとー」になってしまうから!

わたしはまだ『就職』をする心構えはできていないので、ありがたいお誘いを簡単にお受けするわけにはいかないのです。

なので今回は、失業保険受給中のアルバイトについて!

 ・アルバイトをしても大丈夫な期間
 ・アルバイトをしても大丈夫な労働時間
 ・失業保険が先送りになるケース

 ・失業保険が減額や無しになるケース

について、できるだけ簡単に説明していきたいと思います☆


失業保険受給中のアルバイト

失業保険をもらっていても、アルバイトをすることは可能です⭕

しかーし!

一定の期間と労働時間を超えてしまうと、「それだけ働けばもはや就職だよね!失業保険は終了して再就職手当プレゼントするからお仕事がんばってね!」となってしまいます。

なので、この一定の期間と労働時間についてしっかり確認しておく必要があるのです!


アルバイトをしても大丈夫な期間

失業保険をもらっている間でアルバイトをしてもいい期間はいつなのか、時系列で説明していきます。

①求職の申込みをするまで▶OK⭕

退職してから、ハローワークへ行って求職の申込み(失業保険の受給申請をする日)までは自由にバイトしてOK!

特に制限などもありません。


②求職の申し込み〜待機期間▶NG❌

ハローワークで求職の申込みをすると、その日のうちに受給資格が決定します。

受給資格が決定してから7日間が『待機期間』となるので、この間はアルバイトは何が何でも禁止!

どうしてもバイトしたかったらハローワークへ相談して待機期間を先送りしてもらう必要があるので、必ず相談しよう!


③待機期間終了〜給付制限期間▶OK⭕(制限あり)

7日間の待機期間が終了し、失業保険の初回振込みまでの『給付制限期間(以前は3ヶ月だったが現在は2ヶ月に短縮されている)』はバイトOK!

しかーし!あくまでも『再就職するまでの一時的なもの』しか認められないので、『長時間で長期間』はNG!

「ほんならどんだけの時間でどんだけの期間なら働いてええんや?」というのは次で詳しく書いていきます。


④給付制限終了〜失業保険受給中▶OK⭕(制限あり)

2ヶ月の給付制限が終了し、失業保険を受給し始めてからもバイトはOK!

しかーし!労働時間やバイト代によっては手当が『減額』になったり『無し』になったり、給付が『先送り』になることがあるので注意が必要です。(これも次で書いていきます)


アルバイトをしても大丈夫な労働時間

失業保険の受給中に認められているアルバイトの範囲とは、

 「雇用保険の対象にならない程度」

この、『雇用保険の対象』になると、アルバイトでは無く就職になってしまうのです。

ではでは、この『雇用保険の対象』っちゃーどんなもんかというと、厚生労働省の雇用保険のQ&Aにはこのように書かれています↓

給付制限期間中に、雇用保険の一般被保険者となる条件(原則、週の所定労働時間が20時間以上、かつ31日以上の雇用見込みあり)で働く場合は、就職の手続きが必要となります。

引用:厚生労働省 Q&A~労働者の皆様へ(基本手当、再就職手当)~

つまり、

同じ職場で1ヶ月以上働く予定で、
シフトが1週間で20時間以上
     =就職!

ってこと。 就職=失業保険は終了。

前の項目の③と④の期間でバイトしても大丈夫な労働時間とは、

『週20時間未満もしくは、31日未満の雇用形態であること』となります!

「でも、失業保険もらってるのにバイトまでしてたら『失業保険+バイト代』になってずるくない!?」とお思いでしょう。

はい、そんな訳はないんですね。

失業保険受給中にバイトをしたら、その分の失業保険はどうなるか、次で説明します。


バイトした日の手当はどうなるのか

失業保険受給中のアルバイトは大まかに2つのジャンルに分けられます。

・1日4時間以上▶『就職または就労』

・1日4時間未満▶『内職または手伝い』

④の失業保険受給中にバイトをした場合、このどちらに当てはまるかで手当が『減額』になるか『先送り』になるかが決まります。

また、1日のバイト代によっては手当が『無くなる』こともあります。


1日4時間以上▶バイトしたその日一日分の給付が先送りになる

バイトした日にもらえるはずだった手当が後ろに移動する(ただし、手当をもらえる権利があるのは1年間なので、そこからはみ出たらもらえなくなります)


1日4時間未満▶バイト代によっては全額支給or減額or無し

1日4時間未満のバイトの場合、バイト代がいくらかによって『全額支給』『減額』『無し』のどれかになります。

計算には、『基本手当』『バイト代』『控除額』『賃金日額』が使われます。

『基本手当』▶雇用保険受給資格者証の「19.基本手当日額」に記載されてる金額
『バイト代』▶1日分のバイト代(3日で6,000円もらった場合1日分は2,000円)
『控除額』▶バイト代から一律で引かれる金額(令和元年8月〜は1,306円)
『賃金日額』▶雇用保険受給資格者証の「14.離職者賃金日額」に記載されてる金額

計算方法は以下の通り↓

※控除額とは、
1 失業の認定に係る期間中に自己の労働によって収入を得た場合、1日あたりの収入から控除額を控除した額と基本手当の日額との合計額が賃金日額の80%相当額を超えるとき、当該超える額の分だけ基本手当の日額は減額される。
2 上記収入から控除額を控除した額が賃金日額の80%相当額を超えるときは、基本手当は支給されない。

引用:厚生労働省 「賃金日額等の改正前後の金額について」[別添1]

では、それぞれのケースを確認していきましょう。


『全額支給(基本手当の金額そのまま全額支給)』される場合

基本手当+バイト代ー控除額(1,306円)≦ 賃金日額の80%

基本手当とバイト代から控除額1,306円を引いた金額が賃金日額の80%より少なければ、基本手当は全額支給されます。


『減額(基本手当が減る)』される場合

基本手当+バイト代ー控除額(1,306円)> 賃金日額の80%

基本手当とバイト代から控除額1,306円を引いた金額が賃金日額の80%より多ければ、賃金日額の80%に収まるように基本手当が減額されて支給されます。


『無し(不支給)』になる場合

バイト代ー控除額(1,306円)> 賃金日額の80%

バイト代から控除額1,306円を引いた金額だけで賃金日額の80%より多ければ、基本手当は支給されません。


わたしの場合でおさらい

・ワクチン接種バイトは3ヶ月以上の予定
・土日のみ8:30〜12:30(最近は予約少なくほぼ午前だけ)=約8時間/週

・1ヶ月以上の雇用が見込まれるけど週20時間未満の労働時間なので
▶雇用保険の対象にならないので失業保険の受給資格はある

・1日の労働時間はギリ4時間以上
▶1日4時間以上なので、バイトした日の手当は『先送り』される


【タイムカードの関係で1日の労働時間がうっかり4時間未満になった場合】

・時給2,000円、賃金日額=約10,000円、基本手当=約6,000円

基本手当6,000+バイト代8,000ー控除額1,306=12,694

賃金日額10,000✕80%=8,000

8,000ー(バイト代8,000ー控除額1,306)=1,306

▶6,000円の基本手当が1,306円ぐらいまで減額されて支給される


注意点

①「就職」の状態であるかどうかの確認・判断は、各ハローワークで行っています。
なので、管轄するハローワークへ問い合わせて確認してもらうのが確実です。

②失業保険を受給中でもアルバイトは可能です。ただし、バイトをしたら正直に申告しましょう。
万が一嘘をついたり、正直に申告しなかった場合は、『不正受給』となって『処分』される場合があります。
失業保険はもらえなくなるし、3倍返しが待っています。(返還命令+納付命令合わせて不正受給分の3倍)

③そもそも、嘘をついてもすぐにバレるのでしないほうが身のためです。
・バイト先が「条件を満たした」から雇用保険に加入→雇用保険を管轄しているのはハローワーク→不正受給がバレる
・マイナンバーをバイト先に提出→ハローワークがマイナンバーを照合→不正がバレる
・誰かから密告される→バレる
悪いことをしたら必ずどこかで見つかります。

まとめ

失業保険受給中でも、『週20時間未満もしくは、31日未満の雇用形態』であればアルバイトは可能です☆(管轄のハローワークで確認は必要)

わたしもまだ労働時間に余裕があるので、平日も少しお手伝いで働こうかな〜と思っています。

バイトを予定されてるみなさんも、労働時間と雇用期間を確認して働いて、正直に申告し、正しく手当を受給しましょう!

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