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老人ホームへ面会に


特養に入所されたシスターの面会にいきました。
児童養護施設でお世話になった私の育ての親にあたる方です。
この春施設を移り今度の施設では面会ができます。
15分だけですが。
3年半ぶり、パテーション越しの対面でした。
認知症のため、私のことはさっぱり忘れていました。

写真を見たらどうかなとアルバムを持っていきましたが写真をみてもさっぱりで、ご自分がシスターだったこともわからなくなっていました。
「この人知ってる人?」
「ああ、イタリアの人だったわ」
「この男の人は?」「神父さまだわね」
「シスターはどんなお仕事されていたの?」
「若いときはね、学校で子どもたちに教えてましたね」
「私はそのときの子どもですよ、シスターに英語と算数を教えてもらいましたよ」
おしゃべりするうちに、だんだん思い出が蘇ってきます。
「夏休みは子どもたちと山中の林間学校にいきましたね、7月31日になるとみんなでね」
(7月31日なんて細かいことは覚えているんだ?)
クリスマスの聖劇の写真を見て、「演劇はたくさんやりましたね。楽しかったわ」

だんだん会話がのってきたところで時間になりました。
帰るときは「よく来てくださったわね、遠慮はいらないから、いつでもいらっしゃいね」と院長時代に戻ったシスターでした。
今94歳。ご自分が何者でどんな人生を送ってこられたか、ほとんど忘れてしまいましたが、私は忘れませ
ん。受けた愛は人の心に深く沁みこみ、受け継がれるものだと思いました。

#児童養護施設
#星美ホーム
#特別養護老人ホーム

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