#BTRBandParody レポート:投稿数の推移
この記事では、アニメ『ぼっち・ざ・ろっく!』放送期間内に行われた、#BTRBandParody のハッシュタグが付けられたSNS投稿のうち、以下のアルバムカバーとしての条件を満たすものを対象に調査した結果を公表します。
『ぼっち・ざ・ろっく!』に関係するものでパロディしていること
アルバムカバーのパロディであること。アルバムカバーの定義はWikipedia英語の内容を参考に、以下のいずれかを満たすものとする。
音楽に関するEP、LP、CDなどに添付された印刷物
公式ミュージックビデオのサムネイル
#BTRBandParody については、簡単ではありますが以下にまとめています。
■投稿数の推移
◆ 12月25日時点の投稿総数
パロディアルバムを含む投稿の数=989 件
パロディアルバムの枚数(重複除く)=806 件
※パロディかどうか判断できていない投稿の数=19 件
◆日別
集計開始前半の11月6~12日の間に、全体の 45 %の投稿が行われました。数字にすると 436 件です。リツイートやコメントだけのものを除外しての数字ですので、これだけでも「当時のインドネシアの熱狂はすごいものだった」と断言できますね。
インドネシアの熱狂について、もう少し詳しく説明します。
そもそも #BTRBandParody というハッシュタグが生まれたきっかけは、4話の一部の作画監督を務めた『まりんぐ・そんぐ』さんが、10月30日に投稿した Oasis - Definitely Maybe パロディでした。ちなみに4話は承認欲求モンスターの回ですね。
#BTRBandParody が最初に使われたのは、11月5日のインドネシア発 Facebook 投稿だと言われています。アニメとしては5話のライブオーディション放送後で、やはりあのシーンで受けた衝撃が大きかったのでしょうか?
以下では同一人物かは未確定ですが、KnowYoueMeme のアップロードされたのと同じイラストだった @masruu_ さんの投稿をご紹介します。Dewa 19 - Terbaik Terbaik パロディです。
この投稿から翌日以降、3 件→34 件→133件と驚異的な伸びを見せます。たった3日での出来事であるという事実は、アニメを視聴していて、かつ画力がある人が多くインドネシアに存在したことを示しています。シーズン1の序盤でそのようなコミュニティが作られることは、特に「きらら系アニメ」ではまずあり得ない話です。同じ時期に、既に巨大コミュニティが形成されている作品のアニメが放送されていたことも、発生条件としては最悪のはずでした。それにも関わらずこのブームを、公式の力に頼ることもなく起こしたというのは、それだけ素晴らしい作品であったと誇っていいのではないでしょうか。
次のグラフは11月11日以降の投稿数推移です。
11月17日辺りからは平均 11 件のペースになっています。
定期的に投稿する方もいますが、1件きりの方もそれなりにいて、入れ替わりを繰り返しながら数を伸ばしている感じです。
投稿者の使用言語までは調査していないので、あくまで推測の話になるのですが、日本からの投稿は11月14日から増えだした気がします。そして英語以外の言語を見る機会が多かったので、翻訳機能には本当に助けられました。世界規模で愛された証明だと言えるでしょう。
◆週別
週別の推移も確認してみました。
11月6日と13日の週を除くと、ほぼ同じ投稿数になっています。
序盤で大量のアルバムをパロディした影響で、中盤以降減り続けるかもと考えていましたが、予想に反して一定の数をキープし続けました。
そしてアニメの展開が反映されている感じがないのも面白いですね。おそらく5話の時点で描いた方々の評価が高く、その後の展開も下振れさせる要因もなく進んだからだと思います。そしてもう1つ、日別の所でも書きましたが、大体の方は1件2件の投稿に留まっていました。そのままだと徐々に投稿総数も減っていくものなのですが、結構色々な人が入れ替わるように入ってきていたので、口コミで上手く拡散していた可能性もあります。
◆まとめ
ここまでが投稿数推移の調査結果になります。
次回は最もパロディされたアーティストのランキングと、最もパロディされたアルバムのランキングを発表します。時期は年末年始の予定です。