副鼻腔炎の手術 備忘録その5


ここからは退院後の話となる。


妻に迎えにきてもらい家まで帰宅したのだが、当初は自分で車で行き、退院後も自分で運転して帰る予定であった。

しかし結果的に自分で運転しなくて良かった。

たいして出血もしてないし痛みもないので運転できないわけではないが、はっきり言ってやる気がない。


仕事も同様である。

「退院後数日は自宅で安静に」とのことであったが、それは爺ちゃん婆ちゃんの話でしょ、私みたいなナウなヤングな43歳はさっそく次の日から仕事しちゃうヨ〜と意気込んでたが、もう仕事なんで一生やる気がしない。


人間、鼻が詰まるとここまでやる気がなくなるのだ。


家で横になっていても、ただそれだけでツラい。

それでも昼間はなんだかんだで気が紛れるが、夜はとにかくキツかった。



憶測であるが、手術の翌日ということで、鼻の中の手術箇所の腫れがピークになったのではと思うのだが、メインのガーゼをすでに抜かれているにも関わらず、完全に、1000%鼻が塞がれている。


もうね、ツラい、キツいを通り越してはっきり言って発狂しそうになる。

裸になってストリートを全力疾走しそうになる。


しかし!私はお利口さんなのでこの地獄の鼻詰まりを解消する方法を思いついたのである。


それは「高温電動鼻洗浄」である。全部漢字である。


以前の記事で紹介した鼻ノズルをつけたジェットウォッシャーで鼻うがいを行う、ここまでは通常通り。

この時、普段はぬるめのお湯で塩化ナトリウムを溶かすのだが、これを42°程度のちょっと熱めのお湯で溶かして鼻洗浄を行う。

すると固着した鼻水が溶かされて、鼻うがいの合間に鼻を噛むと鼻水やらガーゼやらが勢いよく飛び出してくる。

もちろん腫れは引かないので完全に鼻が通るわけではないが、なんとか発狂を抑えて眠ることはできるレベルにはなる。

全裸ではなくパンツ一丁でストリートを疾走するレベルになるのだ。


ちなみに術後間も無くはあまり鼻を強く噛むと鼻血が勢いよく噴き出す恐れがあるとのことだったが、私の場合は最初から全開ウルトラパワーで鼻を噛んでいたが特に大丈夫だった。

もちろん強く噛まないほうが良いのは間違いないとは思うが、高温で鼻洗浄して鼻を全力で噛んで鼻水とガーゼを出さないと発狂してしまうので致し方ない。


というわけで、キツかったの術後3日間くらいの鼻詰まりを医者に打ち明けたら絶対に怒られるであろう、電動鼻洗浄と鼻噛みまくりの荒技でなんとか乗り越えたのである。




さて、その後の経過であるが、私の場合は術後1週間でなんとか鼻が通ってきた。

まだまだ鼻が腫れてるので詰まってるし、鼻を噛めば鼻水もガーゼも出てくるが、まぁ「副鼻腔炎で鼻が詰まってツラい」程度には回復してきた。

2週間後には昼間は手術したことをすっかり意識しないくらいになった。

夜寝る前や朝起きた後は鼻が詰まっているが、鼻洗浄すれば鼻は通る。

鼻を噛む度に鼻水にまみれたガーゼが出てくるのだが、これは多分もう一生出てくるのであろう。




というわけで副鼻腔炎と鼻中湾曲症の手術のまとめ。


・全身麻酔の場合、寝て起きたら手術が終わっている。

・手術後も鼻の中はあまり痛くない。擦りむいてヒリヒリする程度の痛みだが、鼻を動かすとそれなりにズキズキする。


・手術そのものよりも術後の鼻詰まりがツラい。鼻の穴が完全に塞がれていると生きているだけでキツい。

・手術翌日に鼻からそれはそれは長いガーゼを引きずり出させるが、それほど痛くない。

・退院後はさらに鼻が詰まって発狂しそうになるので注意。

・高温電動鼻洗浄で無理やり鼻を通すことが可能だが自己責任で。

・術後1週間で鼻が通りだし、ようやくまともに眠れるようになる。


・術後2週間でようやく平穏が訪れる。



終わり。

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