定期的メンタルウェーブから空想日記。
付き合って2年近くになる彼氏に定期的に怒りと憎しみと疲れの波が来る。
大体、週1回くらいは来る。これは多いのか少ないのかわからない。
彼は、多分だけど大抵の人から「穏やかで清潔感のある紳士的な男性」と好意的に受けとってもらえる人間だと思う。
顔は黒いけど歯が凄く白いし。ひとつひとつの動作が大きくなく、小さな声でゆっくり話すというところが上品ポイントだと思う。私とは真逆。私は顔白いのに歯が黄色い。
なぜそんな彼氏に私は怒りを持ってしまうのか、近頃うまくこの感情を誰かに理解してもらいたくて悩んだ。
只それをつらつらと書くだけではメンヘラの愚痴になってしまう。
考えた末、かくなるうえは実体験を基に彼から目線(私の受け取り方と言われてきたことから)の日記調で書きだしてみることにした。
読んだ人から別れを勧められること間違いない。
彼氏ず空想ダイアリー
【2月1日
夜明けはまだまだ極寒です。
同じように僕の心も寒いです。
なぜかというと、
彼女が昨夜から僕の方を向いてくれなかったからです。
普通、好きなら相手の方を見て眠りにつくのではないでしょうか。
眠る前にぎゅっとしたり、キスをしたり、
抱きつきながら眠りにつくのではないでしょうか。
それを昨夜、彼女は酔ったからと言って先に寝室に行き、僕が歯ブラシを終えて戻る頃には、ガーガーとイビキをかきアホ面で寝ていました。
僕は腹が立ちました。
そもそも、僕の怒りは昨夜からではなかったような気がします。
彼女を迎えに行った夕方にはもう腹が立っていたような気がします。
仕事終わりの彼女は車に入るやいなや、疲れたねぇなどと言い僕の方を全く見ようともせず、ため息ばかりついていました。
僕は、彼女が疲れた顔をしていると、僕に対して何か文句や不満があるのではないかと心配になってしまうのでそういうのが本当に嫌いです。
帰宅してから一緒に夕飯作りや片付けをして、ハイお疲れ様と乾杯してからも、一度も、一度たりとも僕を抱きしめたり、キスをしてきたりも無かった。
なんででしょうか。
やっぱり僕に不満があるのでしょうか。
大体、まず第一に僕のこと好きなんでしょう。
好きなら僕に笑顔で抱きついたり、キスしたりするでしょう。
それをやらないなんて、彼女は僕を利用しているだけではないでしょうか。
僕が合間に買い物に行って、送迎しているのに、それを都合よく利用して本当はどうでもいい男だなんて思っているのではないでしょうか。
僕は腹が立ちました。もしかしたら、いつか刺し違えてしまいそうなほど、僕は腹が立ちました。
腹が立ってきたら、体がかゆくなったのでかきむしりました。
かきむしる反動でベッドがゆさゆさと揺れるので彼女が起きるのではないかなと期待していましたが、全く起きやしません。
なので、もっと盛大に体をかきむしってベッドをもっと揺らしてやりました。
「どうしたの、かゆいの」
今度は彼女の目を覚ますことに成功しました!
「かゆい!だからかいてるの!」「でも届かないの!」
そう言うと、彼女はのそのそと起き上がりクリームを塗ってくれました。
それはとてもとても、面倒くさそうに。この女!!!
塗り終わると同時に僕は部屋から飛び出してキッチンでたばこと酒をあおりました。彼女は追っかけてきません。またきっと僕のことを面倒くさいだなんて思って寝てしまったのではないでしょうか。こんないい男なのに!!!!
僕は腸が煮えくり返り、気づけば叫んでおりました。
僕が一人背中のかゆみにどれだけ苦しんで悩んで叫んでも、僕を気に掛けもしない女です。
ますます腹がたって気づけばタバコは5本も吸って、注いだばかりの梅割りを2杯もおかわりしておりました。あと数時間後には出勤ですが、そんなことどうでもいいのです。
梅割りとたばこをガンガン音をたてながら(彼女を呼び出している音なのですが彼女は毎回シカトします)あおって、ようやく少し頭が冴えました。
少し疲れたので大人しく寝てやりました。
かけ布団は彼女から少し多めにとってやりました。
二時間後の朝です。
もそっと目が覚めた彼女に言ってやりました。
「僕のこと好きなのになんで全然こちらをむかないで寝ているの。おかしくない。僕のこと全然好きじゃないじゃん!!」
大抵こう言ってやると、彼女は面倒な顔しながらもよしよしと言って、僕に謝りながら抱きついてきてくれます。今日もやっぱり同じ動きをしてくれました。テンプレ化されてるなぁ、これ!
こうなれば、僕の勝ちです。
でもまだ許しません。彼女の面倒そうな顔が「悪いのは僕の方」だと責めたてている様な気がして腹が立つからです。
「僕はね、ずっっっっっと、寝る前も、寝ているときも君の方を向いていたよ。だから肩が痛くて仕方がないよ。ねぇ。」
そうすると、彼女はようやくキスをしてくれます。
3、4回してくれたら僕はようやく許します。
「そうだよ。最初からそうしてくれてればいいんだよ。」
はいはいと言われたけど、ようやく望がかなったので僕の留飲もさがりました。
テンプレ化されてるんだからいい加減僕の習性を学んでほしいものです。
でも、今日も気分よく仕事に行けそうです。 】