子育ては種まき!幼児期の子どもとの接し方に悩んだときに立ち返りたい、キーポイント
語り手:よしおか ゆうみ|asobi基地・顧問(ファミリー心理カウンセラー/子育て・教育アドバイザー)
お子さんと一緒に、庭やベランダで種を撒くことはありますか?
小さな命を世話し育み、生長をじっと待つ……ある日、花や実をつける美しい瞬間の姿に感動する経験は、命を慈しむ貴重な体験であるだけでなく、幼い日の思い出、親子の絆を深めます。
ぜひ土に触れ、種まきを楽しんでみてくださいね。
生まれてから、小学校へあがるまでの時期は、たっぷりとゆるぎない愛を注ぐ時期。
子どもは欲求を叶えてもらえると「自分は生きていて良いんだ」と安心します。
子どもの全てを受け入れることからスタートします。
赤ちゃんには「あなたが生まれてきてうれしい、ありがとう」というメッセージを繰り返し伝え、十分に甘えさせてあげる時期です。
守られて生きている安心感と、欲求が叶う心地よさに満足すると、自分のやりかたで世界に関わり始めます。
幼児期:習い事漬けにしなくても、遊びからすべてを学んでいく
幼児期に入ると、どうしても親は、速攻で結果が出ること、目に見えることを求めがち。
ですが、強くて良い花や実は、地中にしっかりと根を張り、葉に栄養を蓄え、風雨に耐える茎や枝を作るので、長い年月が必要だということを忘れずに。
焦らなくても大丈夫です!
そして、色々と習い事をさせなくても、遊びの経験を通して、全てを学びます。
出来不出来の評価ではなく、子どもの気持ちに寄り添う
例えば、毎日のように空き箱で製作している子には、その子なりのストーリーがあります。
「へえ、ここ、どうなってるの? 良いアイデアだね! お話聞かせてくれる?」
など、出来不出来という大人の観点からではなく、子どもの気持ちに寄り添って、言葉かけをしてあげることが大事です。
認められることで意欲に火がつき、考え工夫する態度が養われ、言葉での表現力も豊かになります。
大人から見たら、ガラクタのような作品が家中に溢れてきて、困るかもしれません。
勝手に捨てるのではなく、
「お部屋が狭くなって家族が困ってるの。ずっと飾っておきたいけど、どうしよう。。。遊ばなくなったモノは、捨てる前に、写真に撮って、図鑑を作ろうか」
など話し合い、子どもの気持ちを大切にします。
子どもの気持ちを尊重するほど、しつけは楽になる
子どもの気持ちを尊重する日常を送っていると、生活面でのしつけはとても楽です。
なぜなら、子どもに、親への「信頼感」が根付いているので、親の言葉が素直に聞けるケースが多いからです。
親への信頼は、ほかの人や友達への信頼へ。
やがて社会への信頼へと広がります。
信頼は、子どもの心に余裕を生み、
・我慢する場面では我慢ができる
・できることは自分でする
・相手の気持ちを尊重して譲る
などの自律心を育みます。
この「共感する愛」と「全面的な信頼」が、子どもをのびのびと成長させ、多くの可能性を花開かせ、社会の中で幸せを引き寄せる「種」なのです。
「乳幼児期が子育てのキーポイント」と言われる理由
イチゴの種を植えると、やがては青い実をつけ、赤く美味しい実になります。
同じように、愛の種を撒かれた子どもは、愛を与える人になります。
毎日の水やりは、優しく勇気づける言葉がけ、温かいぬくもりと触れ合い。
日光は、ママやパパの笑顔、家の中の楽しい雰囲気。
栄養は、友達や良い環境。
乳幼児期に撒かれた愛の種は、やがて青年、大人になったときに花開き、実を結びます。
自信をもった子どもは、新しいことにも挑戦しながらレジリエンスを身につけます。
成人した後には、親には"感謝"という素晴らしいプレゼントとなって戻ってくるのです。
乳幼児期が子育てのキーポイントで、一生の基礎と言われるのはそのためです。
良い種を撒きましょう!!
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※当記事は、旧asobi基地ブログの記事(2014年4月21日公開)を編集・再構成のうえ、転載いたしました