CAN・DAY・A・SORT☆「キノコの生えたキャンディさん!!」
(・A・)
「どわああああ!!キャンディさあああん!、頭に…頭にーー!!」
( ◍_◍ )
「んお?」
さわる。ふにふに。
( ◍_◍ )
「なんじゃいこらーのぉ」
(・A・)
「き、キノコ乗ってまさあ!!」
( ◍_◍ )
「うごおおおおあ!!マヂか!!マヂなんけ!!」
(・A・)
「うおおお!!そこはかのとなくクブクリン間違いねーですぜええ!!」
どいーん!!キャンディの頭にキノコが乗っていた!!全体的に赤くて白いはんてんがついている!!
( ◍_◍ )
「おー。こらいい。ヘルメット被る手間省けるわ」
(・A・)
「いやそーいうこったねーでしょおおおお!!おねいさんんん!!」ꉂじたばたꉂ
「直す気ねーんすか!!もうちっと慌ててくださいよお!!」
( ◍_◍ )
「え?でもかわいくない??」
〝ぶおん〟ーーキャンディの前で空間にピンクの亀裂が走る。
(・A・)
「でた!!また謎技術!!」
それはキャンディさんの手前ですーっと辺と辺を繋げて長方形を描いた。そして。
キランッ✨平面が光ると共にそこにキャンディさんの身体を映し出す。
( ◍_◍ )
「きゃっきゃっきゃ」
そこでキャンディさんはありとあらゆる様々ポージングを繰り出しーー
「ジテ~ン❤」
最後にジテンに投げキッス。誘惑せし。
(・A・)
「いやいやいやそんな事してる場合すか」
( ◍_◍ )
「えー?でも頭にキノコ生えるとかレアぢゃな~い??レア体験真っ盛りじゃな~い??」
(・A・)【項垂れ頭振りおてて】ꉂブンブンꉂ
「…これだから宇宙人は…危機管理能力が甘いのだよ…」
( ◍_◍ )
「ねえ、ジテン…」
(・A・)
「…なんすかーー」
頭を上げるジテンーーその最中に驚き!!
( ˙꒫˙ )!!
( ◍_◍ )
「…な、なんか、あーし痩せてね??」
(・A・)
「てかコケてるコケてる!!痩せにコケてる!!」
そこにはまるで晴天ではしゃいだミミズの様に、カリカリになったキャンディが!!
(・A・)
「それにも増して!!頭のキノコ!!」
( ◍_◍ )
「はに~…でっかくなっとるよね~」
へろへろ~んと、あおむしのようにねそべるキャンディ!!
(・A・)
「これやべーすよ!!やべーやつすよ!!救急車モンすよ!!てかうちゅーに救急車あるンすか!?」
( ◍_◍ )
「まーあるよ?あるけど…あたし救急車きらーい」
(・A・)
「んなこと言ってる場合っすか!!」
( ◍_◍ )
「だってよ…あのサイレンの音聞いてると体からブツブツがーー」
(・A・)
「どっかで聞いたような事のある弱点だなオイ!!宇宙人!!弱点の設定で楽すなよ!?」
( ◍_◍ )
「とにかく救急車だけは嫌でふ…たとえそれがこの場限りの設定だとしても…」
(・A・)
「もう!!そんな事言わずに呼んじゃいますからね!!えーっと…どうやって呼ぶんだ??電話ーー電話ーーキャンディさん、コスモホ貸してください!!」
( ◍_◍ )
「そんな事より念波使った方が早いと思うぞよ?」
(・A・)
「いや、宇宙病院のイメージ湧かねえし!!」
〝宇宙ではイメージの湧く人と遠く離れていてもお話する事が出来るのだ!!〟
( ◍_◍ )
「念波番号があるぢゃろ」
(・A・)
「いや知らねえし!こちとら宇宙出てきてから日が浅ェいし!!」
( ◍_◍ )
「じゃ、今から言うよ?」
(・A・)
「お願いします」
ジテンは邪気が入らないよう、目を閉じ、ただひたすらキャンディの発音に集中するーー
〝ぴちょーん〟
〝ジテンの中に一滴の雫が滴るイメージ〟
8525ーー
(8525ーー)
7232ーー
(7232ーー)
3424ーー
(342ーー)
あ違うわ、4324
(4324ーー)
間違えたら最初からだよ?
(…)
8525ーー
(…8525ーー)
7242ーー
(7242…あれ?7232じゃなかった?)
あ、ごめん。8525
(……8525ーー)
あ。違うわ、市外局番あるから727ーー
(・A・)
「いつ掛けられんだよオラアアアアアアア!!」
ジテンは頭に巻いたトレードマークを叩きつける!!
しかし性質上、ビターン!!とはならずヒラァだ!!ジテンが内に沸き起こるその怒りの分量をそこで体現するには能わず!!
( ◍_◍ )
「いやあてしにキレられても」
(・A・)
「てめーのミスもあんだろがい!!」
( ◍_◍ )
「でもあたし病人だよ?」
(・A・)
「だああああからこうして救急車呼ぼうとしてんだろがい!!ごめんね許して怒って~」
と、その勢いのままに寝そべり合唱してみせるジテン。
( ◍_◍ )
「そういうやさしいところが❤️」
(・A・)(起き上がりーー)
「うっせえ!そういうギャグじゃい!ウケ欲しさぢゃい!!」
きゅっと白タオルを巻き直す。
( ◍_◍ )
「ちなみに宇宙病院の念波番号は8恒河沙桁あります」
(・A・)
「なんでええええ!!??なんでそんな長ぇ念波番号宛てがわれてるのおおおお!?急を要する番号にいいい!!」
( ◍_◍ )
「所詮市政は市政よ?アテにしちゃ行かんよ」
(・A・)
「くっそおおおおお!!宇宙の暮らしも楽じゃあねえなああああ!!」
再びや白タオル!!
「ぢゃどーすんだよ!!」
( ◍_◍ )
「あたしの知り合いに看護婦やってるやつ居るからそいつ頼る?」
(・A・)
「そんなヤツいんのかよ!!はよ念波せい!!」
( ◍_◍ )
「えー。久しぶりだからな~なんて言って話せばいいかーー」
(・A・)
「もう話せなくなる可能性あるんだがとかでいいだろ!!何今更そんなんこまねいてんだよ!!そもそもあんたそんなキャラじゃねーだろ!!心の中ズケズケ列車の積雪あのーートンガリのーー」
( ◍_◍ )
「あ?しもしも~??カモナ~??久しぶり~今何してんの??あ、あたしと念波??チョーウケる~♪」
(・A・)
「…ようやく事態が進展したようですな」
( ◍_◍ )
「え!?マジ!?最近マツイクに凝っててさ~♪」
(・A・)
「早く本題入れやボンクラこらマツイクてかキノコ育成してんだろバーカお前命の危険性掛かってんの分かってんのかコラ」
ねそべり念波なキャンディの横っ腹を小突く。足でーー蹴突く。
( ◍_◍ )
「あー彼氏??うん。まあ居るには居るけどーー」
(・A・)
「近況報告してる場合か。もっと最寄りの近況を報告せいバカ。死にそうなんだがを伝えんかい」
( ◍_◍ )
「いやー?そんないい物でもないよ~?あれしろこうしろ束縛がすげーし」
(・A・)
「キノコの束縛の方がスゲーだろキノコの話しろバーカ!!」
と、キャンディの背中に飛び乗り脚を以って己を中心に背骨をへし折りに掛かる!!
( ◍_◍ )
「まあ確かにあたしが大変な時とか心配してくれるけどさ~」
(・A・)
「もう変われよ!!俺が念波するわ!!」
( ◍_◍ )
「ね~くだんの彼が話したいって言ってんだけど~♪ウケる~ちょーウザくない?きっと身辺調査する気だよ?どんだけあたしの事好きなんだよ」
(・A・)
「いいから変われや!!」(よく分かんねーけどおでこ付けたれ!!)
その直感は正しかったーージテンの勘や鋭いーーそうする事によって他人の念波に入りこむ事が出来るのだーー!!
(・A・)
「あのーもしもしい!?」
念波相手
「あ!どーも今彼さん?私カモナースやらせて貰ってます、カモナ、ナノー??」
(・A・)
「あ、はい。あのですねーー」
カモナ
「え?どんな感じ?誰に似てんの?芸能人でいうと誰に似てんの??」
(・A・)
「いや知らないス。宇宙の事あんま詳しくなくてーー」
カモナ
「イケボ!!えー?カッコよさそ~」
( ◍_◍ )
「エヘヘ」
(・A・)
「いや、それどころじゃなくてーー」
カモナ
「なになに?どうやって知り合ったの??馴れ初め聴きたいカモ~」
( ◍_◍ )
「あのねーあーし天ノ川、行くって言ってたじゃーん??」
カモナ
「あ!?銀河?!え!?行ったの!?えマジ!?羨ま!!行ってみたーい♪あたしもいつか行ってみたいと思ってたのよね~」
( ◍_◍ )
「マジいいよ。チョーキレイなの!!」
カモナ
「で??そこで彦星さんと出逢ったったってワケ??このこの~」
( ◍_◍ )
「ちょーっと!!まだそんなんじゃないから~!!ね、ね今度一緒に行こ♪」
カモナ
「いいねー!助かる~♪やっぱ案内してくれる人居るといいよね~♪」
( ◍_◍ )
「今度いつ暇~??」
カモナ
「えっとねー…実は今お休み中~向こう三日ほど空いておるカモ~♪」
( ◍_◍ )
「あーそうなんだ~」
カモナ
「あれ?彼氏さん?」
( ◍_◍ )
「あーちょっと今忙しいみたーい」
その横で頭にたんこぶを設け、煙をぷすぷすと出しているジテン。その横にはキャンディハンマーが逆さ向きに立っている。地面にーー宇宙船の床にめり込みつつーー
( ◍_◍ )
「よかったらこっち来る~??」
カモナ
「え?でも悪くない??2人きりなんでしょー?邪魔しちゃ悪いよ~」
( ◍_◍ )
「そんなお気遣いは無用❤ほら。こいつもこう言ってるしーー」
「…僕もカモナさんに会ってみたいでゴワス~(野太声)」
(・A・)
「…お、俺のキャラを変な感じにするな…」
絶え絶えにピクピクしてみせるジテン。
カモナ
「ま、私もそんなにおじゃま虫じゃないからさ~♪また今度にするよ~」
( ◍_◍ )
「もー。変な気を回さなくていいのに~///」
カモナ
「あはは。じゃーねー。久しぶりに話せて楽しかったよーじゃーに~」
( ◍_◍ )
「うん。じゃーにー♪ばっはは~い」
〝ぶつっ〟ーー〝ツーツーツー〟
( ◍_◍ )
「ふ~久しぶりに話せて楽しかった♪」
(・A・)
「楽しかったやあるくあああああああああああああああいい!!」
ドゴーン!!
顔を大きくし、口を台形気味に開け、背景に黄色オレンジ辺りの線を浮かべてブチギレるジテン。
(・A・)
「本題はどしたんだよ!!てめーキノコの事お忘れ!?」
( ◍_◍ )
「…」
(・A・)
「…なんだよ!!」
( ◍_◍ )
「…」
〝わっしゃ~〟キャンディは無言のままキノコの笠をうごめかし、胞子を繰り出してくる!!
(・A・)
「…いや、キノコで返事すんな!!…あれ?」
ふらふらとよろめくジテン。
(・A・)
「ーーはら…ほら…」
〝べたん〟
倒れ込む。してーー
(・A・)
「むにゃ…」
( ◍_◍ )
「…」
(・A・)
「すぴー」
鼻ちょうちんを膨らませ、青色Zzzを発するジテン。
(・A・)
「はっ!!」
目覚める!!
( ◍_◍ )
「あ。起きた」
(・A・)
「キノコ使いこなすなあああああああああああ!!」
またもや激昂。
( ◍_◍ )
「…」
〝ふぁさっ〟
(・A・)
「あぶねッ!!」
〝しゅたんっ!!〟後ろ飛びで距離をとるジテン。
( ◍_◍ )
「チッ」
(・A・)
「こいつノータイムで人を眠らせて来やがる!!油断も隙もあったもんじゃねえ!!」
「てゆーかキノコ使いこなすな!!フツーはこういう時キノコに持ってかれるもんだろがいい!!」
( ◍_◍ )
「…あーし、そういう画一的な展開キライ」
(・A・)
「お~れもッ!!」
と、ジテンは両の人差し指をキャンディさんの方に突き出し、その方向にぴゃんっと一飛。
(・A・)
「ぢゃねーんだよ!!」
またしても白タオルひらっ。
(・A・)
「もっかいあやつに連絡して至急呼びたてんかあああああああああい!!」
CAN・DAY・A・SORT
カモナ
「うーんこれはキノコメット症候群の何かね」
布団に寝そべり、体温計を口に咥え、頭にお手製の氷嚢をこさえて寝ているキャンディ。
カモナ
「…最近変なもの触らなかった??」
と、ナース服に目を包んだズモモ大の鴨が語る。彼女こそがカモナである。唇に塗られたハート型の口紅がジテンの目を惹く。
( ◍_◍ )
「そんな心配する事ねーのに~二三日こーしとけばよくなるっての」
カモナの介抱の結果、少々栄気を取り戻したキャンディだったが、カモナの表情は浮かない。
カモナ
「こうなったら最後の手段ね」
( ◍_◍ )
「おっ。ついに出ますか伝統芸能お家芸」
カモナは持ち前の治療カバンをがさごそーーナース服同様、ピンクのカバンには白十字。その白十字は左と上だけ緑がかった模様がついている。そんなアクセントのついたカバン。それをがさごそーー
(・A・)
「…」
見守る。ひたすらに。
カモナ
「あれ~??ないわね~??」
何かを探すカモナ。
(・A・)
「…」
ジテンはずっと気に掛かっていた。
カモナ
「…どこかしらーー忘れたのかしら…」
そのピンクの治療カバンから飛び出す二本の長い白緑!!
(・A・)
(ね…ネギーー)
ジテンは思った。
(・A・)
(そんなもんーースーパーのビニール袋でしか許されないぐらいの飛び出し具合だぜーー!!)
そのジテンの目線を辿るカモ型星命体カモナ。
カモナ
「あっ!!あったわ!!ありがとう!!彼氏!!」
と、バッグからずっと顔を出していたネギを侍の抜刀のようにするりと抜きだす。
(・A・)
「うえええええええ!?これ探してたんすかああああ!?」
カモナ
「そうカモ。忘れたかと思ったカモ」
(・A・)
「いやいやいやいや!!忘れるとかなくすとか見失うとかの次元じゃねーでしょ!!ずっとありましたよ!?そこにぃ!!」
( ◍_◍ )
「カモナはちょっと抜けてるとこあんだよな」
カモナ
「てへっ。ご心配おかけしたカモ♡」
( ◍_◍ )
「でも治療の腕はすげえんだぜ」
カモナ
「じゃあじっとしていて~」
(・A・) 〝ごくり〟ーー
生唾を飲むジテン。
(・A・)
(ーーいったいどんな治療なんだーー)
カモナ
「きえええええええええ!!」
カモナは雄叫びあらたかに二本のーーいや二刀のネギを振り被るとそのままの勢いでーー
〝びしばしばしばばばび!!〟
キャンディさんをしばき倒す!!
(・A・)
「ええええええ!?あこれ大丈夫ですか!?」
カモナ
「素人は黙ってなさい!!これは麻酔の一環です!!」
黙ったままひたすらネギを食らうキャンディ。主にほっぺがーーほっぺが腫れてゆくーー
カモナ
「まだ麻酔の危機が甘いカモ!!」
(・A・)
「いやいやいや!!もう十分ぐったりしてますよ!?」
カモナ
「これだから素人は!!〝ペッ〟!!」
(・A・)
「うわあ!!この人唾で人払いした!!」
ぐいぐいぐいぐぐいとキャンディさんの喉の奥にネギを押し込むカモナ。
(・A・)
「いやいやいやいや!!」
慌ててカモナを取り押さえようとするジテン。
カモナ
「素人がしゃしゃってくんじゃねええええ!!」
それを2枚の羽根を広げ、器用に跳ね飛ばす!!
(・A・)〝壁にびたーん〟
「ぐへー!」
カモナ
「日頃の恨み!!勤務のなんか諸々!!ナース長!!あのアマアアアア!!」
びしばしびしばし!!
(・A・)
「うわあああ!!これはどうみても治療じゃあねえ!!麻酔というよりマズイですよこれ!!」
くるっ。いきなりジテンの方を振り向くカモナ。その目には2つの十字を携えている!!
カモナ
「面白くねえ冗談を言う奴はこうカモおおおおおお!!!!」
(・A・)
「うわああああああ!!キャンディさんの友達ってこんなんばっかなのああああ!?」
壁を背に、それでもよじよじよじよじと座る脚をうごめかし、とうとうその体勢のまま壁をよじ登るジテン!!
そしてゴチーム!!☆!!
自ら頭を壁にぶつけ、小さな星を生み出し回して気絶するカモナ。ꉂずっーーずりずりーーꉂ〝ボトン〟
(・A・) 【汗まみれへたり込み】
「ハァーッハァーッハァーッ…ハァーッーー」
顎に滴り掛かった汗を腕で脱ぐう。
「…こ、こんなんトムジェリでしか見た事ねェーー」
はーっはーっはーっ。息を整えつつジテンは部屋内を見回しひと言。
(・A・)
「じ、地獄やーー」
☆つづく☆
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