【キス釣り】今までが繋がった日
8月12日、早朝。長いお盆休みの2日目の朝、妻と子どもは実家でお泊まりということで、私の1日、MY DAYが始まった。
そして1人の朝といえばやることはひとつ。
釣りである。
正確に言うと、MY DAYは昨日の午後から始まっており、夕方、近所の二見サーフで1時間半ほど投げてきたところである。
ここ最近、大淀に通い詰めだったので、状況に変化しているのか気になっていた。
釣果は6匹。アタリが少なく渋い結果だが、サイズが15〜16センチほどに揃っていて、この場所の特徴がそのまま出たカタチとなった。
もう少し数がでれば、翌朝もここに来るつもりだったが、明日も大淀のサーフに向かうことにした。
午前6時、釣り場に到着。
前回、狭い釣り場で痛い目にあったので満ち加減が気になっていたところだが、すんなりお目当ての釣り場に入ることができた。
一投目から4連。メゴチもアマモも少ない。
波も穏やかで、爆釣の予感しかなかった。
二投目、3連。4色程度で、投げ入れた直後からアタリが頻発する展開。
何度か繰り返すうち、針がなるべくアマモを拾わぬよう、巻きとりのスピードを落として、狭い範囲で連がけを狙うと、やはり仕掛けが派手に絡まってしまった。
いつもは時間をかけてほどくが、あまりの釣れっぷりに、仕掛けの交換が頭をよぎった。
私のいくつかあるバイブルのひとつ、北近畿の教えによると、「下手ほど仕掛け交換を頻繁に」と記されている。
長い距離をズルズルと引いてくる投げ釣りにおいて、針先の鈍りはつきものである。
理想はキスがゴカイに触れたら、口元にスッと刺さることだといえる。
しかしあまり早く交換するのはもったいので、いつもは3〜4時間、だいたい一釣行は同じものを使うようにしている。
釣れ具合、そして待ちに待ったMY DAYということが、いつもよりほんの少しだけ贅沢をしたい気持ちにさせ、ノータイムで仕掛けを交換することにした。
その後はトラブルもなく、調子よく釣れ続ける。あまりにも連でかかるので、探る範囲を最終的に半色まで絞っていく。
10時半、満ちた潮で釣り座が狭くなったところで納竿。全部で53匹。
釣果、投げる飛距離、釣り方、移動、手返しと、キス釣りを始めて最もスムーズに釣っていくことができ、今までの集大成ような出来だった。
調べてきたことや試してきたことも、初めのうちは「これでいいのかな?」とスムーズに繰り出すことができなかった。
意識と体に距離があるような、そんな隔たりを感じていた。
しかし、今日、急にその隔たりがなくなったような気がする。釣果を差し置いても、一連の試行と動作のスムーズさが増した気がする。
今日も良き日となった。
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