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私のノルウェーワーホリ卒業制作 〜その後〜

あっという間に編み上がったセーター

勝手に「これが私のワーホリ卒業制作だ!」と掲げ、編み始めたセーター。事の始まりはこちら

実は自分でも驚くほど、あっという間に完成!✨
6月から仕事や遊びの合間に編み進めて、編む作業自体はおそらく3週間ほど。その後、弱いところを補強したり、仕上げの糸を仕舞う作業(←なんて言うんだろ?この作業)をしたりするのを散々先延ばしにして、7月の終わりにやっと完成形に!やったー!

これが完成形だ〜!

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セーターを編むのは初めてだったけど、シンプルな造りゆえ、どんどん編み進めることができたので、個人的には靴下のような小物より楽に編むことができたと思う。

仕上げを先延ばしにしていた理由は、別のプロジェクトも始めてしまったから(笑)
7月中旬に友達を訪ねて旅行した先のTromsøで、図らずも毛糸を複数色使って模様編みするやり方を教えてもらい、以来専ら模様編みにハマっている。

模様編みは失敗したくなかったから小物で始めたかった。それと帰国が迫っていたので、日本へのおみやげとしてこんなのもノルウェーらしくていいかなと思って、鍋つかみに挑戦した。

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難しくてまだ自分にはできないだろうと思っていた模様編みにも、いつの間にか挑戦してしまっていた。おかげで編める物の範囲がさらに広がって、これからもますます楽しみな、私の編み物ライフである。

編み物が教えてくれること

編み物をしながら、いつしか人生も編み物と同じだなぁと思うようになった。

● とにかくやってみればいい
編み物に関して言えば、用語を覚えたり、教科書通りに進めたりしなくても、やってしまえばいい。

日本では、編み物の本でも学校でも基礎から入る流れが自然だし、ステップを着実にクリアしてから進むような構成になっている。

前回も書いたけれど、それが性に合うならOKだし、一方で、やりたい・目指したいゴールがあるなら、そこに向かう手段や過程はいろいろあると知っていていい。

人生にも正解はないし、いつだって道は一つじゃない。

大事なのは、やってみること。
そしてやってみる際に、自分はどんなタイプなのか、どうやって学習するのが得意なのかを知っておくと、挑戦を楽しむことができるんじゃないかと思う。

● 失敗してもいい
編み物は、何度だって間違ったところまで戻れば、またやり直すことができる。

だって、全ては1本続きの糸でできているんだから。間違ったら、気に入らなかったら、解いてまた糸に戻せばいい。

私は基本的に計算が苦手なので、編み目を増やしたり減らしたりするプロセスでは、失敗しやすい。だから念入りに網目を数えるようにしている。だいぶ編み進んでから失敗に気づいた瞬間は、とりあえず1人で思いっきり悪態をつく(笑)

厳密に言えば、人生はやり直しできない。その瞬間は、一生にその時しかないから。
とはいえ、何かに挑戦して失敗したとしても、そこでゲームオーバーではない。むしろ「こういう失敗しがちなんだ」「こういう作業は苦手なんだな」と自分を知ることができる。失敗が自分の力に変わる瞬間を創れる。
これを日々の生活で実践するのがまた難しいのだけど。

● 落ち着いて「今」に集中する
もう一つ、これは研究結果もある(らしい)有名な話だけど、編み物には人の心に作用する力がある。そういうこともあって、毎年暗く厳しい冬を迎える北欧では、編み物を利用した心安らぐ場・編み物クラブが盛んなのだろう。

私にとって、編み物の時間は瞑想。「今」に集中し、無心になり、心を鎮められる時間。

それでも失敗ばかり繰り返すような、編み物に向いていない日もあるので、そういうときは敢えて放置するようにしている。朝に編み物をすると、その日の自分の調子がわかることもある。

誰しも、調子のいいとき・悪いときがある。
編み物で失敗が続く日を思い出せば「ま、うまくいかない日もあるよね」と思い直すことができる。

自らワーホリ卒業認定

ワーキングホリデー、通称ワーホリとは、まるで人生の夏休みに行くようなその言葉の響きほど、甘くやさしいものではないと体験して知った。

はっきり言おう。楽しい反面、なかなかに酷である。修行と言っても良い。

私も北欧に住んでみたい一心で、ノルウェーでワーキングホリデーという形を選んだけれど、正直帰国する直前になるまで、事の大きさにあまりピンと来ていなかった。...それだけ必死だったのかな。

今になって考えてみれば、
● 行ったことない
● 会ったことある人いない
● 住む家ない
● 仕事ない
● 言葉よくわからない
● しかもコロナ感染拡大中
...そんなところによく、住みに行くの!とか言って、本当に来ちゃったな自分!

幸い、私は日本を出国する前にノルウェーで住む家を仮確保できていたし(ちなみにその時点では家のオーナーさんの名前をどう発音するのかも、ノルウェーの人かどうかも知らなかった)、ノルウェーに来てからも順調に知り合いを増やし、言葉を習得することも、仕事をすることもできた。

でもそこにたどり着くまでも、日々が積み重ねで、人間としての生存力みたいな、生きる本能みたいな力をずっと試されていた感じがする。

なんでノルウェーに来たの?」って尋ねられて「え???」って思い悩むことに始まり、これまで生きてきた分の全経験をフル活用して、より良く生きる方向に自分を導く。

ノルウェーで1年かけてやってきたのは、それに尽きると言える。だから、間違いなく人間力が上がったと思う。

よく頑張った、自分。
だから無事、ワーホリ卒業。
この卒業制作のセーターは、ノルウェーで頑張った日々の証。

そんなかけがえのない経験をさせてくれた、ワーキングホリデーの制度、日本・ノルウェー両国、応援してくれた人たち、ノルウェーで出会った人たち、全てに感謝の気持ちでいっぱいである。あと、決断してチャンスを掴んだ自分にも。

もしワーホリに挑戦したい人がいたら

留学とも、駐在とも、世界一周の旅とも違うワーキングホリデー。本当に素晴らしい制度だと思う。
若いと経験が少ないってだけで苦労することが多くて、つらくなりやすいだろうから、35歳くらいまで挑戦できる猶予が上がってもいいのにな。
*国にもよるけど、現在は18〜30歳という国が多い。

だから、行けるならどんどん行ってみたらいい。

きっと大変だし修行っぽくなる可能性は否めないけれど、わざわざ言葉のわからない国に行く必要もないし、まったく知らない国に行く必要もない。それに、合わないと思ったら、こりゃもうダメだ...と思ったら、日本に帰って来ればいい。年齢が許すなら、国を変えたっていい。もちろんもっと移動が楽にできるタイミングなら、ワーホリビザで拠点をつくって各地への旅行を満喫したっていい。
そうそう、道は1つじゃないよ!

周りがどう言おうと、全ての出会いと決断と経験が、次の自分の力になるから。自分の知らない世界を見てみるって、きっと未来の自分の生きやすさにつながるから。
挑戦したい人が、最適なタイミングで、それぞれの目的地へ飛び立って行けますように。

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