【感想】ピオフィオーレの晩鐘 -ricordo-【ネタバレ】
【ネタバレあり】
立花慎之介さんの出演作を探していて、この作品の名前を知りました。
20世紀初頭の南イタリアが舞台で、マフィアのいざこざに巻き込まれる話。それぐらいの知識だけを得て、しばしの葛藤。あんまり内容を知っていしまうと楽しめない気がするし...。
メインキャラじゃないんだなぁ。仮面の人だし。しかし、続編の「ピオフィオーレの晩鐘 -Episodio1926-」ではどうやらメインキャラの一端らしい。声優さん一緒で違うキャラなの?それとも....?ネタバレ避けようとするとなかなか知りたい情報は得られません(笑)
イラストはとても好みです。乙女ゲームの画像を漁って見てもなかなか好みのものがないのですが、これは素敵。でも、感想とか検索してみてもネタバレを避けるとシナリオが好みじゃなかったとかしか引っかからず。
しかも、マフィアの話でしょう?バイオレンスはそんなに求めてないんだよなぁ。
購入してもいろいろ考えて実際に手を出すまではちょっと間がありました。でも、vitaからスイッチに移植されて、続編が出るんだからそれなりに高評価なんだろう....。
結論、手を出してよかった!
【この辺から本格的にネタバレ】
立花さんの役どころはマフィアのボスたちが会合に使ってる国営カジノのデイレットーレ(支配人)です。仮面をつけた派手な出で立ちで、常に芝居がかった喋り方をします。攻略対象じゃないと思ってたので派手な演技にめっちゃ受けてました。いやぁ、適役。
ダンテ、ニコラ、オルロック、楊の四人を攻略したら、プロローグに登場するんです、アンリ・ランベール。続編の紹介ページにいるあの人。声出ましたね。主人公ちゃんに興味津々やん。主人公ちゃんも気になったっぽい。もしかして、攻略対象なの!?ディレットーレと同一人物なの?
アンリ・ランベールはとても抑え気味の話し方で、大体掠れてる。立花さんターゲットにしてなければ、同一人物ってなかなか気づかなかったかもしれません。
そう攻略対象じゃないと思ってたら、ディレットーレが続編に名前の上がってるアンリ・ランベールその人で、ラスボスだし、攻略対象でした。他の攻略対象はBAD END、GOOD END、BEST ENDと3パターンですが、アンリは全員攻略後に行ける大団円ルートからの分岐で、BEST ENDのみ。大団円ルートはある意味アンリのBAD ENDかな。
ダンテ、ニコラ、オルロック、楊のパートではなんか企んでそうなんですが、さほど出番はありません。最後に攻略できるギルバートパートのラスボスで、ギルバート攻略後に攻略できるようになります。ネタバレ避けてよかったっ。
糖度はめちゃくちゃ低め。アンリの過去が辛すぎてイチャイチャどころではありません。犯した罪も多すぎて償えそうにない。ここから本当に主人公ときちんと結ばれることができるのか?めっちゃ心配です。犯した罪は他の攻略対象も相当だろうからいいのかしら。
続編は恋人になるまでの過程が描かれるんだそうで、俄然楽しみになりました。だけど、メインキャストの6人とは違ってパッケージに登場してません。どういう扱い?
しかし、ディレットーレとアンリの切り替えが面白すぎました。ハイテンションなディレットーレと吐息がちにトーンの低いアンリ。なんであの場面で切り替えた。わろてまうやろ。
でも、シナリオが好みじゃなかったって言うのは納得。マフィアらしさを求めて手を出した人にはがっかりだったんじゃないかなぁ。みんな普通に優しいし、社交的。大きな組織の上に立つ人間、マフィアでなくてももう少しみんな癖あると思うんですけど、そうでもない。
色々悪巧みしたり、相手の裏をかいたりしてるけど、どの話もそうはならんだろとしか思えず。もう少しはっとさせられたかったな。
肝であるはずの「鍵の乙女」っていう設定も、ぼんやりしてる。ダンテと結ばれることで、聖遺物の封印を解くことができるんですけど、解いたところでなんにもおこらなかった。いや、ダンテの傷は治ったけどさ。それだけ。なんのために封印されてるのかよくわからん!キリスト教を理解しないとわからない?続編ありき?説明あったのかな。覚えてないだけならごめんなさい(汗)他のキャラのパートではもはや主人公が鍵の乙女であるのはその場にいるきっかけでしかなく、そのことで話は展開しない。鍵の乙女でなくてもいいじゃん。あ、アンリは鍵の乙女である必要はあったか。ダンテについで重い意味を持ちましたね。
キリストという言葉は一回も出てこないけど、どう考えてもキリスト教を主人公は信じてる。日本のゲームってキリスト教のモチーフはわんさと出てくるけど、こういう風に主人公が実在の宗教をきちんと信じている言うゲームはは初めてやった気がします。楊絡みのキャラ以外はみんな教徒。一神教の神様を信じている世界、日本ではない土壌。赤毛のアンとか大草原の小さな家とか読んだときのことを思い出したり。そう、なんだか息苦しい。
全体的には好きだけど、もやもやが残る。続編やったらすっきりするかしら??とりあえず通常版予約していたのを限定版に予約変更するぐらいには楽しみにしてます!
個別キャラの感想で終わります。
【ダンテ】
王子様ですね。いいとこの坊っちゃんという意味で。マフィア、ファルツォーネファミリーの頭。ファルツォーネ家の頭は、主人公リリアーナ(鍵の乙女)とは結ばれる運命。結ばれてからはイタリア男らしくずっと褒めてくれるし、愛を囁いてくれます。結ばれる運命の割に他の男にとられっぱなしやん。なんだか切ない。
【ニコラ】
ダンテの右腕。ダンテは家、役目に縛られすぎなので開放されたがってると思い込んで色々画策します。え、ダンテ望んでないし、何その思い込み。めっちゃ人死に出てるし。でも、女慣れしてる口先男、大好きです。最初から甘いけど、ちゃんと主人公に惹かれだしてからの方が甘い。スチルがエロい。BAD ENDは主人公を部屋に閉じ込めただひたすら可愛がります。一番病んでる。
【オルロック】
教国の使徒。ファルツォーネ家と鍵の乙女(主人公)を見守るお役目で、めっちゃ強い。喋り方がとぎれとぎれでゆっくりなんでイライラしました。鍵の乙女を信奉していて、私の望んだ好かれ方ではなかったので、没入できず。エロ度はゼロ。
【楊】
ヤンといえばヤン・ウェンリーですよね?え?違いますか?銀河英雄伝説のラインハルトと並び立つ主人公ヤン・ウェンリーです。いや、もう、ヤンって言う響きだけでだめでした。ただヤンって言いたい(笑)名前通り、中国系のマフィア「老鼠」のボス。蓋を開けてみればめっちゃやばいぞ、こいつ。気に行ったら遊んでくれるけど、飽きたら簡単に殺してきます。主人公のことは気に入ってくれましたけど、いつ飽きられるかハラハラしますね。でも、基本めっちゃ行為は優しい。しかし、切れると喉笛に噛み付いてきたりして。弄ばれます。ハマったらやばい。主人公を自分に置き換えるのは躊躇います。
【ギルバート】
ファルツォーネ家から分かれて生まれたマフィア・ヴィスコンティのボス。マフィアのボスって感じがあまりしない。気のいい兄ちゃん。他の人を攻略後にしか攻略できないので、こっからどうやって糖度を上げていくのだろうと思ってました。イタリア男なんで最初からくどき文句は口にするけど、社交辞令なのはわかりきってる感じで....。いやー、さすがとっておきでした。不器用なのにイヤリングつけてくれるとかいい。ちょっと時間かかってるし。その際に不器用な理由を語ってくれるも素敵。まー、でも、気のいい兄ちゃんというポジションで終わってますかね。
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