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患者さん視点からみたICU -座談会編-

こんにちは。アスピオプロジェクトメンバーの中尾です。

今回は、3名の入院経験された方々と座談会を開き、その時に感じたICU環境や治療環境への思いをざっくばらんに語っていただきました。

当時の記憶を辿るのは辛いはずなのですが、患者目線で治療環境を変えるためにとの思いで、快くご協力いただき本当に頭が下がる思いでした。ご協力いただいたUさんSさんYさんにはこの場を借りて改めてありがとうございますと伝えたいです。

・Uさん ICU入室期間2週間(2回経験あり)
・Sさん 入院期間2週間(ICU入室期間術後半日)
・Yさん 入院期間1週間


目が覚めた時、病室の光はどう感じましたか?――――――――――

Uさん「私は2回入院経験がありますが、1回目の学生の時は薄暗くて、朝なのか昼なのか夜なのか全然わからなかった。2回目の時は常時あかりはついていましたが、明るすぎて寝られないことはなかったです。覚えていないですが、明るいのは自然光じゃなく照明の明かりでした。メガネを外されていて景色がぼやっとしていたので、どこにいるのかもよくわからなくて、怖かったです。メガネをかけさせてもらってたら違う印象だったのかも。」

Sさん「私は入室が夜中だったので、光はあんまり感じていないのですが、窓があったかは印象に残っていないんですが、朝の10:00に病室に戻った時にほっとしました。とにかくICUが辛かったです。メガネもなくて周りも見えないし、携帯も触れない。何にもできないし傷は痛いし、足の血栓予防の包帯がきつくて全然、眠れなかったです。たった朝までの半日でしたが辛く長く感じましたね


機械音やアラームなど音についてはいかがでしたか?――――――――――

Sさん「聞こえていましたね。機械音とかは病院だしそういうことがあるのかな、と思ったので気にならなかったです。自分のアラーム音は鳴っていなかったし、隣の方の音楽やテレビの音なども聞こえませんでした。」

Uさん「私は、カーテン1枚でしきられているだけだったので、隣の方のナースコールや眠れないうめき声痛みの声が気になりましたが、機械音は気にならなかったですね。看護師さんが忙しくて対応できない間ナースコールが鳴り続けると、はやくいってあげればいいのに…と思いつつ、忙しそうだな…と感じてしまいました。だから、麻酔が切れた時、コールしてくださいと言われたけど夜中は看護師さんを遠慮して呼べなくて朝まで我慢しましたね。」

Yさん「僕はICUではなく二人部屋に入院だったので夜は特に、音を出しちゃいけないなと思いました。家族との面会時は相手の方は外にでていたし、暗黙の了解で、お隣さんが面会時は僕も談話室にいました」


ご家族の面会時についてはいかがでしたか?――――――――――

Uさん「ICUの空間はオープンでしたが術後一瞬でも家族の顔がみえたのは安心しましたね。病室は個室にしてもらったのでプライベートな時間があったのはよかったです。妻が毎日きてくれましたし、息子も娘も休日にきてくれました。やはり気を使わなのがいいですね。

Sさん「私も病室は個室でしたが、妻が毎日面会にきてくれて、非常によかったです。当時子供が1歳と小学生でしたが、休日にみんなできてくれたのが、嬉しかったですね。術後のICUは朝までの入室だったし、家族はいなかったです。」

UさんSさん共にICU入室時、朦朧とする中でメガネが無く自分のいる場所が認識できなかったのが、怖かったとおっしゃていたのが印象的でした。
メガネや腕時計などを外していただき、管理することは医療現場では当たり前かもしれないのですが、患者さんにとってはメガネは目と同じですよね。

アスピオでは、患者さんと医療者さん両方へのインタビューをしています。これからも、耳をそばだてて話を聴き、寄り添いながら医療者側のあたりまえと、患者さんのあたりまえを上手に擦り合わせて、より良い治療環境をつくっていきたいと考えています。

次回は、ICUた入院中の時間の過ごし方や欲しかったアイテムなどについてお伝えしていきます。

IN//SEKI 中尾

アスクレピオスは医療環境の未来について、一緒に考え、カタチにしていくラボでもあります。
医療者のみなさんのご協力なければ、医療環境は変えられません。少しでも興味ある方のお問い合わせ、ご意見やご感想お待ちしています。

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