患者さん・ご家族視点からみたICU その2
こんにちは。IN//SEKIの中尾です。
今回はICU入院経験のあるYさんとご家族(奥様)のインタビュー2回目です。前回はICU入室や入室後の印象的な出来事を伺いましたが、今回は一般病棟に移ってからのお話です。
・Yさん ICU 2回入院
1回目:5日 2回目:2日 一般病棟:約30日
一般病棟ではどのような環境でしたか?ーーーー
Y:多分、ICUから移ってすぐの時はベッドがナースステーションに近い所だったと思います。状態が安定してからは窓側に移していただいたのは、ありがたかったです。
奥様:窓の方にうつしてほしいと要望を出していたので、そうしてくださったんだと思います。
Y:とっても覚えているのが、手術後なのか便秘になられる方がたくさんいらっしゃて・・・排便が出来ない方を看護師さんがサポートしてあげてるのですが、正直な気持ちを言うと、大部屋なので匂いや処置の音、ご本人の声なども聞こえてとても辛かったですね。
奥様:あと、大部屋は会話などは丸聞こえですよね。聴きたくない内容もありましたが、お互い様かなと思いつつ、遠慮して談話室に行くようにしていましたけどね。
個室も考えましたが、入院は長くなるのわかっていたので、差額ベット代も気になりましたし、ナースステーションから離れると、人の目が無くなって何かあった時のことを思うと、心配でしたね。メリットもあるので、大部屋でも居心地の良さを得られる空間があるといいなと感じました。
ベッドではどのように過ごしていましたか?ーーーー
Y:私的には重い手術でしたが、記憶があまりないですから、こんなこと言っては何なのですが・・・朝ドラみて毎日休日のような感覚でしたね。
奥様:主人がそんな風に思えたのもよかったのかもしれませんね。テレビの他に娯楽も色々あると思いますが、インターネットに接続されているのも良し悪しだと思いました。私自身が主人の病気について色々調べながら、不安が強くなっていくのを感じたので、もし患者本人が調べたりしたら不要な情報も入ってくるだろうし、どうなんだろうと思います。
Y:ただ、食事が選べるのは嬉しかったですね。入院中の唯一の楽しみです。
奥様:動けるようになってからは、一緒に談話室へ移動して食事をしていました。その時に感じたのは素材の原産地などが気になりましたね。より健康のことを考えれば、例えばですが、オーガニックな食事なども選べるともっと良いのになと思います。
眠れなかったことはありましたか?
Y:そうですね、昼間うつらうつらしてしまい夜中に眠れないことがありましたね。その時テレビをつけっぱなしで寝てしまって、一晩でテレビカードつかったこともありました。30分操作しなかったら自動的に消える仕組みだったらいいのにと思いました。
あとは、一般病棟でもしばらくバルーンカテーテルが入っていたのですが、
バッグの内容が丸見えなので、カバーがあったら欲しかったですね。
奥様:確かに。人の目に触れる側は色がわからない素材とかだったらいいかもしれないですね。
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印象的だったのは、気になる音が大部屋ならではだったことです。確かに排泄の音や臭い、会話などはお互いに聞かせたくない、聞きたくない音のひとつですよね。意識がはっきりし、回復していく上でより個別性や快適さが求められる治療環境なのだと思いました。次回最終回では、ご家族からみた治療環境について詳しく伺っていきます。
IN//SEKI 中尾
アスクレピオスは医療環境の未来について、一緒に考え、カタチにしていくラボでもあります。
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