![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/37837037/rectangle_large_type_2_916ea7ea9f41dac97e4a3365c17cbcd6.jpg?width=1200)
スモークブルーな始まり #PC1021
いつからか、感情の整理の仕方がわからなくなってしまった。
正確には感情を名付ける能力を失ってしまったと言った方がよいかもしれない。
大学生の頃はよくSNSで一瞬一瞬の想いを誰に宛ててなのか分からない長文で書き綴っていた。新しく学んだこと、挑戦してみたいこと、大切な人達と過ごした時の気持ち、夢...。
社会人1年目は気持ちに余裕が無くて、1週間の疲れを回復させるのに精一杯だったし、恋人という、絶対的理解者の存在に慣れてしまった私は、漠然とした誰かに向けて書くのがばからしく感じられてしまった。
そうやって、気持ちを文章にすることを怠惰に過ごしていたら、考えることにも怠惰になって、気持ちに名前を付けることが苦手になっていた。
そのうち、同じ未来が見えなくなって恋人も失ってしまった。
1番の理解者は自分であるべきなのに、私自身が自分のことをよくわかっていなかった。
誰にも知られたくない、でも誰かに受け止めてほしい、矛盾した気持ち。
そんな今の気持ちはスモークブルーのよう。
透き通るガラスからこぼれる光のブルーではなくて、かげりを持ったライトブルー。
ちょっとタッチが重ためだから、花びらがほっそりした可憐な花を描くには少し寂しい感じになってしまうけれど、
パンジーのような大判のお花や、ぽってりとしたお皿の柄とかを描くにはかわいらしい色。
Jadeは翡翠のことらしい。
確かに、あの石のくぐもった感じがわかる色だなと思った。
きっと小鳥を描いたらかわいくなると思う。
私も飛ぶんだの気持ちを込めて、今度小鳥を描こうと思う。
PC1021:Jade Green