【レビュー】焼いてるふたりは多角的視点恋愛漫画

焼いてるふたり
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「焼いてるふたり」はなぜ面白い？

みなさん、ハナツカシオリ先生の新作「焼いてるふたり」はご存知ですか？
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肉、ビール、隣に好きなひと。幸せは単純だ！

マッチングアプリで運命の出会いを果たした、健太と千尋。
奥手すぎて最初の一歩を踏み出せずにいるふたりが、健太の浜松への転勤をきっかけに急進展。
なんと…交際ゼロ日で結婚することに！

お互いをよく知らないまま夫婦になったふたりは、毎週末のBBQでじっくり仲を深めていく——。

じっくり育てるスローな週末新婚BBQライフ、始めます！

”モーニング公式サイト - 焼いてるふたり”より引用
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これ、端的で素晴らしい説明文なんですよ。

実際に冒頭のURLから第一話を読んでもらうとわかるんですが、二人は出会い系アプリを通して知り合い「素の自分を見せる」ことをに強い興味関心をお互いに持ち、転勤をきっかけに入籍するんですよね。

この二人の出会い、表面的に見ればあり得ないスピード感なんですが、”「運命的な出会い」なんです！”という公式の説明。

すでに、ここから多角的な恋愛視点は始まっているのですが、この物語の主人公、30歳という年齢であるように、そろそろ年齢的に「落ち着き」が欲しいころ合いと、20代の若い恋愛経験と独身期間を経て「妥協」はできないし、「表面的な自分」より「素の自分」で接せられる人を求め始めるころ合いとして、非常に妥当だと考えられます。
（31歳既婚男性である私の主観的な意見）

でもこれ、10代20代の人から見ると普通に「綺麗な奥さんとピュアな恋愛が描かれててハッピー成分摂取でサイコー！」だし、逆に30代後半や40代の方は「いやいやこんな美味い話あるわけないだろ……ｗ」と思いつつも、千尋さんのような奥さんは全世界の男性のDREAMでもあるので、ついつい読んでしまうわけですよね。（出会い系アプリは若い世代で割とポピュラーだしそんな非現実的なものじゃないよという話はさておき）

このように、広域な読者に刺さる題材でありつつ、それぞれの視点が異なるであろうことが想像されるのがこの漫画の「多角的視点」性であり、さらに今またブームが再来しているアウトドアジャンルを取り扱うことで、先述の30～40代層にも取りこぼすことなく描かれているのがこの漫画だと思います。

この多角的視点恋愛要素が面白さのキモ

普通に考えて、出会ってすぐ入籍ってあり得ないわけですよ。

似たような例としては「契約結婚」をした「逃げ恥」があるように、お互いの気持ちが次第に本当に「好きなのか」にぶつかっていくことは当然だと思うんですね。

「素の自分で居られる」ということは、恋愛や結婚においても凄く大切で、強力なきっかけだとは思うのですが、お互いの恋愛経験によっては「何が好き」の証明になるかはわからないわけですよ。

今は一緒に居られること、BBQをすること、そして素でいられること、正直にいることが嬉しくて楽しいふたりかも知れませんが、それは「自分の事が好きだ」と言える証明なのかどうかは難しいわけですよね。

これは、どんな人でも言えると思います。結婚をしていても、10年付き合っていても、お互いが好きな気持ちは数式やパズルのように答えが存在するわけでもないわけですから、特に知り合ってすぐ結婚した二人にとって、本当に「結婚するほど好きだったのか？」を考える日々がこれから描かれることもあるんじゃないかなと思います。

また、別の切り口としてこの二人が特に多きな障害もなく、幸せな結婚生活を過ごしていっても良いわけですよね。それはそれで良いと思うし、昨今の結婚に対する価値観や在り方に対して、1つの形として描いてもよいと思うし、結婚って本来そういう素敵なものだよねというメッセージになっても良いと思うのです。

ここは作者さんの思惑次第ですが、自分としては”「素の自分」で居られることが、本当に好きの理由なのか”の先に、より強い絆が得られるような、そんな物語であることを私は期待しています。

10～20代の恋愛若年層にとっての気付きであり、30～40代の既婚経験層にとっての共感となるような、そんな物語が読みたいなぁ……と期待しています。

僕もわかんない、アウトドア漫画としてはどうなの？

────実は僕、全然アウトドア興味ないんですよ…。

コロナ禍になる前までは、よく毎年夏は実家のド田舎に帰って家族一緒にBBQみたいな経験とか、日常的にやってきたこともあったせいなのか、付き合いなどでアウトドアいってもイマイチハマらなかった人なのです。

ということで、今回アウトドアガチ勢の友達に意見を聞いてみました！
（LINEでやりとりした画像もあるんですが特定されるの怖いので文章のみで………）

＝＝年間アウトドアに200万注ぎ込むガチ勢からのコメント＝＝

・BBQやアウトドアというよりは普通に恋愛漫画
・漫画としては続きが気になる！！
・アウトドア好きだけどお肉の焼き方こだわります！庭でBBQ焼きます！までだったらもう読まないかも。半端なアウトドア要素は逆にイラっとする。
・ここから色々調理グッズを買い足してそれに応じたレシピが出てきたり庭を飛び出してキャンプしだすとムネアツ展開！
・千尋さんが好きになった。全部読んできた（←わかる）

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だそうで、やっぱりアウトドア経験者から見ても恋愛メインの漫画だなって印象なんですね。この方はかなりガチ勢の方なので、僕としてはアウトドア導入として初心者向けの話題やお庭で料理などあっても別にいいかなというのが本音です。

先日、アフタヌーン本誌でもアウトドア特集やっていたりしたので、作品の意向としてはガチ勢向けに展開していくことも考えているのではないかなと思っているので、ここらへんも気になるところですね。

千尋さんがかわいい

散々御託並べといてなんなんですが、この漫画に出てくる奥さんである「山口 千尋」さんが、完全に「男の理想」なんですよ。

絶対こんな美女この世に存在しないんですけど（いたらごめんなさい）

黒髪ロング、仕事も出来てクール、それでいてピュアで他の男の気配がないし積極的に旦那の事が好きであることをアピールしてきます。何それ？夢？

この漫画を読んで千尋さんの事を好きにならない男性はいないでしょう。
これは断言できます。どんな男も千尋さんの事が好きです。

健太(※主人公)！！千尋さん泣かせたら許さねぇからな！！！
絶対幸せにしろよ！！！

以上、「焼いてるふたり」レビューでした。
みなさんもぜひ読んでみてください。

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