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文章が上手くなる「10の質問」

 専門的な内容でも、相手に伝わる文章が書きたい!

 そう考えたことはありませんか?

 嬉しいことに、

 「文章を書く前にすると記事のクオリティが高まる質問」

 についてまとめた論文(R)があったので、今回はそれを紹介します。

 これから紹介する質問に答えてから記事を書けば、読者がスラスラ理解できる文章が書けるようになります。

 文章のわかりやすさは読者の好感度に直結するので、覚えておいて損はありません。

 最初は質問をノートに全てメモして、それを見ながら書いてみるといいですね。

 それではさっそく一緒に見ていきましょう。


文章が上手くなる「10の質問」

 ただ質問をズラーッと羅列するだけだとわかりづらいと思うので、これまで一番売れた

 「覚えるのが “超苦手” な人でも読んだ本を確実に記憶に残す方法

 を例に、それぞれ具体例をいれて解説します↓




Q1 この文章を書く目的は何だろうか?

(例)
 目的:覚えるのが苦手な人であっても、本の内容を記憶できる読書術について紹介する。


Q2 この文章を書くのはなぜ重要なのか?

(例)
 重要な理由:学んだ知識を忘れて実践に活かせなくなる問題を解決できるから。


Q3 誰にどのような情報を伝えたいのだろうか?

(例)
 以下に当てはまる人に、しっかり記憶できる読書術を伝えたい。

  • 「もしこの本を読んで忘れたらどうしよう?」という不安を無くして楽しく本を読みたい人

  • 仕事で専門知識が必要など専門書の中身を覚えておく必要がある人

  • 年齢とともに記憶力が落ちて思いだす能力が落ちた人


Q4 書くテーマについて、①すでに知っていること、②最も興味を惹かれるポイント、③一番伝えたいポイントは何か?

(例)
① すでに知っていること

 読書はインプットだけではなく、アウトプットも大事である

② 最も興味を惹かれるポイント
 記憶力が落ちた高齢者にも効果がある読書術である

③  一番伝えたいポイント
 正しい読書術のテクニック


Q5 文章の目的を達成するために、事前にしておくべきことはあるだろうか?

(例)
 科学的に信頼できる読書術に関する文献を読んでおく。


Q6 書くテーマについて、自分はどのような疑問を持っているか?

(例)

 記憶に残す読書術は、

  • 1人でも実践できる内容だろうか?

  • 実践するためにお金がかかってしまうのか?

  • 調査はどれだけの人数を対象にしたのか?


Q7 ①過去に似たようなテーマについて記事を書いたことはあるか?②もしあるなら、もっとうまく書くためにはどうすればいいだろうか?

(例)

①似たような話題

②もっとうまく書くには?

  • わかりやすくまとめるために、具体例を豊富にのせる

  • 文章だけでなく、図や写真も使って説明する


Q8 ①いま考えられる結論は何か?②その結論にいたるまでに必要な情報はそろっているだろうか?


① いま考えられる結論は何か?
 この読書術を使えば、覚えるのが苦手な人でも本の内容を記憶に残せる。

② 必要な情報はそろっているか?
 最低限そろっている。また情報が集まり次第アップグレードする。


Q9 この文章を書き出すために使える戦略は何か?

  • 高齢者であっても、記憶できた読書術であるとアピールする

  • 紹介する読書術は、専門書やビジネス書には使えるが、小説には使えないといったデメリットも提示する

  • 信頼できるデータを集める

Q10 この文章は、どのような状態で完成すれば成功と言えるのだろうか?

  • 記事で紹介する読書術について、それぞれ具体例を入れてわかりやすく解説する

  • 記憶に自信がない人であっても、「これなら自分にもできる!」と感じてもらう。そのために、紹介する内容は科学的根拠に基づいていること、高齢者も覚えられたテクニックであることをしっかり伝える。


 これらの質問はメタ認知質問といって、自分の文章に何が必要なのかを知るために使われる手法です。

 自分ではうまく記事を書く流れを構想できたつもりでも、メタ認知質問すると全然アラだらけだった…といった現象はよく起きます。

 私もこの質問をせずに有料記事を出した日は、発売セールで割引したにも関わらず、当日1部も売れませんでした。

 それは、

「誰にために書いたのか?」
「何を一番伝えたいのか?」

 などの軸がぐらぐらしていたからだと思います。

 ですが、10のメタ認知質問をしたあとに例で紹介した「記憶に残す読書術」を販売すると、発売当日から売れるようになりました。


 当noteで紹介したメタ認知質問を使えば、あなたがこれから埋めるべき文章の穴がわかります。

 伝わる文章に変えるためのツールとして、ぜひ「メタ認知質問」を使ってみてください。

 ちなみにメタ認知は、難しい本をすらすら理解するためにも使えます。

 なぜなら「自分が何をわかってないか?」を客観的に分析できるから。

 メタ認知を読書で活かす方法についてはこちらのnoteで詳しく解説してます↓

 資格の勉強で参考書を読む必要がある人、仕事のために専門書を読まないといけない人が学ぶと参考になります。

 内容がめちゃくちゃムズかしすぎて理解できない…と悩んでいる方はどうぞ。


関連記事:さらに自分の記事の質を高めたい人は「人を惹きつける文章のポイント」をセットで学んでおくと相乗効果を発揮します↓

【記事執筆】あすか

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参考文献・データ等


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