バンダイがASKA3D搭載玩具を商品化する本気度をインタビューから読み解く
12月20日、バンダイがアスカネットの空中結像技術を搭載した未来のなりきり玩具プロトタイプを特別展示すると話題の『NARIKIRI WORLD(なりきりワールド) 2024』が開催されましたが、日を同じくしてASKA3Dの公式サイトが特別展示品ASKA3D搭載ガントレットの開発者インタビューを導入事例として公開しています。
インタビューで語られる内容からASKA3D搭載玩具が実際に発売される可能性がどれくらいあるのか見ていきたいと思います。
バンダイが見せてくれた”少し先の未来”
展示会で発表されたコンセプトモデルが実際に製品化される可能性についてですが、新しい技術を見せてお客さんの反応を見るという受け身の姿勢ではなく、宝島の地図を見せながら「ここまで冒険してくるから成果を楽しみに待っていてくれ」と言っているような製品化への積極性を感じました。
実際にコンセプトモデルが製品化された実績もあるようなので、期待は出来そうです。
空中表示の商品的価値
実際のところ玩具にASKA3Dプレートを搭載したとして、「空中に浮いて見える」ことにどれくらいの価値があるのでしょうか。
インタビューにASKA3D初体験の様子が生々しく伝わってくる部分がありましたので紹介いたします。
これなんですよね!
脳がバグる感覚というか、こうあるはずだという常識と実際に見たもののギャップが”不思議な体験”を引き起こすのかもしれません。
過去の不思議が解き明かされ尽くした21世紀に生きる人間が、素直に不思議だと感じるものがどれほどあるでしょうか。
バンダイは『不思議』の価値を高く評価しているようで、新しいヒーローには“不思議感”が必要とまで言っています。
ASKA3Dの問答無用の不思議感はバンダイの求めている価値そのものだと思います。
変身ベルト玩具の企画をしておられる山本さんが「もうこれはいち早く変身ベルトに落とし込みたいなと(笑)」と言っておられるのも印象的です。
バンダイ用語で「落とし込む」とは道筋を立てる以上の具現化してみせるの意味で使用されているようなので、近いうちに空中ディスプレイ搭載変身ベルトを見せてくれるかもしれません。
変身の掛け声は「結像!」なんてどうでしょうか(笑)
玩具サイズに落とし込めた手応え
空中結像の特性上(プレートの反対側の等距離に結像)、空中への飛び出し距離の分だけ、プレートの裏側に奥行きが必要になります。
情報端末は空中ディスプレイ搭載のスペース増加より筐体全体としての省スペース化にメリットが生まれます。
玩具サイズの組み込みは難しそうですが、今回ガントレットへの組み込み成功には確かな自信を感じてるようです。
「展示会場で見たゲーム」とは、同じバンダイナムコグループのメガハウスが展示会で見せて話題になった「空中タッチオセロ」のことかもしれませんね。
しかし、よくウェアラブルデバイスに搭載できましたね!
商品化は樹脂性プレート本格量産開始後か
インタビューによると、最初は樹脂製プレートで検討していたそうですが、今回はクオリティ面を最大化するためガラス製プレートに変更したそうです。
”今回”とは、まるで”次回”があるかのような口ぶりですね。
インタビューにもあるよう、製品化されるとしたら玩具として十分な空中映像の品質を持ちながら、軽くて割れても安全な樹脂製プレートが搭載されると思います。
これまでインタビューを見てきてバンダイがASKA3D搭載玩具を商品化する可能性について考えてきましたが、これで終わりとは思えず、商品化に進む可能性は高いのではないかと感じました。
商品化の問題になる部分の多くはクリアされているようなので、あとは本格量産開始で安価に大量供給できるかどうかにかかっているように思います。
・何の価値があるか => ◎不思議感の提供
・小型化できるのか => ◎実際にやって出来た
・品質に問題ないか => ◎玩具には十分
・安価にできるのか => ★今ここ
せっかくお客さん候補がいるわけですから、アスカネットには何とかして量産を成し遂げて欲しいと切に願います。