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【用語辞典】空中ディスプレイ搭載歯科ユニット「SEIGA(セイガ)」


概要

 業界トップクラスのシェアを持つヨシダの新フラッグシップ歯科ユニット。
 搭載された空中ディスプレイにより、物理的なボタンに触れることなく機能を切り替えるなど非接触操作を実現し、衛生性・操作性を向上させている。
 その先進性が高く評価され、2023年のグッドデザイン賞に選ばれた。

 2024年には未来に残すべき優れた製品を選定するJIDAデザインミュージアムセレクションVol.26 (主催:公益社団法人 日本インダストリアルデザイン協会)にも選定された。
 選定理由として空中ディスプレイも高く評価されている。

医療機器認証番号 303AKBZX00098000
発売日 2024221

SEIGA NV Style(セイガ ネクストビジョンスタイル)

 SEIGA NV Styleは、SEIGAに「ネクストビジョン」を搭載した機種である。
 ネクストビジョンは、4K高画質・最高倍率80倍の拡大映像で診療をサポートするデジタルマイクロスコープである。
 SEIGAの空中ディスプレイにより、ネクストビジョンの操作を非接触で行うことができる。

空中ディスプレイ

空中結像の方式

 空中ディスプレイの方式は非公開だが、特許文献で説明される光結像部がASKA3Dプレートの構造そのものであることから、ASKA3Dプレートが採用されている可能性は高いと考えられる。

【特許番号】 特許第7429457号
【発行日】  2024年2月8日
【発明の名称】診療システム
【特許権者】 株式会社吉田製作所

【0039】
図3に示すように、光結像部152は、一面側を当接または近接して配置された平板状の光制御パネル154,155を有している。光制御パネル154,155は、ガラスまたは透明プラスチック等の透明材で主に形成され、帯状を呈する多数の平面光反射部が内部に設置されている。平面光反射部は、例えば、反射効率のよい金属シート、蒸着金属、鏡面シート等から形成されて、それぞれ一方側の面に垂直に一定のピッチに並べて配置されている。光制御パネル154の平面光反射部と光制御パネル155の平面光反射部とは、平面視して交差(例えば、直交状態)して配置されている。

ASKA3Dのサイト、原理と仕組みより

空中ディスプレイ搭載の目的

 上記特許によると、治療中にインスツルメント(治療器具)の機能を変更する場合、インスツルメントをホルダーに戻したり、持ち替えたり、アシスタントに依頼するなどして操作パネルを操作する必要があるが、治療作業が中断したり、人手が必要となったりするので、作業効率が悪いという問題点があった。
 操作をフットコントローラーで行う場合でも、足元の感覚で操作を行うため、繊細な操作ができず、誤動作の原因になるという問題があった。

 そこで空中表示された操作パネルをインスツルメントの先端で非接触で操作させることにより、上記問題を解決できるとしている。

【発明の効果】
【0012】
本発明は、人から人への感染リスクを低減させると共に、インスツルメントを持ったまま指先や足を使わずにインスツルメント等の機能を変えることができる診療システムを提供することができる。

特許第7429457号

 SEIGAの製品サイトのカタログによると、ネクストビジョンやインスツルメントのモード切替を非接触に行うことが可能で、フットコントローラーと同じ操作が空中ディスプレイでも可能であると記載されている。

非接触で操作できる空中タッチディスプレイ
 ・ヘッドレストモード
 ・ネクストビジョンモード
 ・PCソフトウェアモード
 ・インスツルメントモード

カタログ

 また空中ディスプレイは、空中表示させたアバターが患者をお迎えするチェアサイドインフォメーションにも使用される。

SEIGA 製品サイト

SEIGA カラーシミュレーター

導入事例

栃木県

オカダデンタルオフィス(宇都宮市)

東京都

目黒リリー歯科・矯正歯科(目黒区)

愛知県

名駅歯科クリニック・矯正歯科(名古屋市)

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