【ポケモンSV】碧の仮面、青い姉弟(ネタバレあり)
楽しすぎて数日でクリアして早1ヶ月。
今更ですがポケモンSVのDLC「碧の仮面」の感想を書きます。
いや~~~めちゃくちゃ楽しかった……!
主人公の強さにあてられて対照的に変化する姉弟、鬼さまとともっこたちへの解釈違いにより捻じ曲がる歴史など、ポケモンらしからぬドラマとストーリーに夢中になった。
プレイする前はサザレが気になってたんだけど、結論としてはゼイユがめちゃくちゃ好きになった。
感情的で彼女の一挙手一投足を眺めるだけで面白いし、いっけん排他的に見えるが気に入った人には甘々になっちゃうところが好き。(推しの小南先輩と重なる)
しかしクリア後、ネタバレを恐れて封印していたツイッター(現X)を見てみると、ゼイユへのヘイトが存外高かった。
「え、なんで?優しいお姉ちゃんでしょ?」と思った。到底同じゲームをプレイしたとは信じられず、色々と感想を読み漁ってみた。
どうやらゼイユのスグリに対する言動が威圧的な態度に見えて、彼女のせいでスグリが闇堕ちしてしまったと解釈したのが主な要因らしい。
自分の記憶が曖昧な部分もあるかもしれないので、推し実況者の動画↓も観て復習してみたけどやっぱりゼイユへの印象は変わらず、優しいお姉ちゃんのままだった。
確かにゼイユは少々言葉が強すぎる部分があるかもしれない。
でもストーリーを通して彼女の言動を追いかけると、彼女なりに弟を思っていることが読み取れる(現実の姉はあんなに優しくない)。
主人公をスグリと同じペアにさせたのも、スグリが主人公の話をしていたからだし(たぶん食事時とか就寝前とかそれはもう「主人公は強くてすごい!」みたいなことをずっと話してたのだろう)、オモテ祭り中にオーガポンと出会ったことをスグリに言わなかったのも、彼がオーガポンを探しに山に入らないようにするため。
この時点ですでに夜だったし、山には危険しかないことはレジェアルでヒスイ地方に迷い込んでボコボコにされたことのあるトレーナーならご存じの通りだろう。
実際にスグリが過去に何度もオーガポンの住処に訪れていたという描写もある。
オーガポンのことを言わないのはゼイユが弟思いだからこそだ。
スグリの闇堕ちの考察
伝説のポケモンでさえ心を許す優しさと、絶対的な強さを兼ね備える主人公。
ヨソ者嫌いのゼイユと自分に自信のないスグリは、そんな主人公の影響でだんだん変化していく。
考えを改め、ヨソ者を受け入れるようになったゼイユ。
対照的にスグリは強さに取り憑かれ、俗な表現をすると闇堕ちしてしまう。
どうしてスグリはここまで強さに取り憑かれてしまったのか。
オーガポンが主人公に奪われてしまったから?
それとも山に入り浸ったことによるテラスタルの影響?
テラスタルに関しては不明な部分も多く、ラスボスに関する記述ぐらいしか情報はないので割愛してオーガポンにのみ言及する。
そもそもオーガポンは主人公が強いから懐いたわけではない。優しいからだ。
本編でのミライドンの描写からもそれは明らか。ボロボロに弱っていた自分を助けてくれたからこそ、主人公に心を許した。
まあ、もしかしたらスグリは優しさの大事さに気付いていたかもしれない。
オーガポンが一人寂しく巣穴にこもっている現状に同情し、村のみんなに呼びかけて、オーガポンに関する誤解を解こうと行動を起こし、結果として成功している。
それでも最終的にオーガポンは主人公を選び、スグリは前から好きだった「鬼さま」を主人公に奪われた形になってしまった。
そしてスグリは悲しい結論に至ったのかもしれない。
「優しさなんか意味ないじゃないか。やっぱり絶対的な強さが必要だ」と。
ここからは推測も含むが、そもそもスグリが闇堕ちした原因はブルーベリー学園の教育方針によるところもあるのではないだろうか。
公式サイトを見ると下記の通り、「強いトレーナーの育成」に特化した学園であることがわかる。
>ブルーベリー学園は近年新設された学校で、特にポケモンバトルの教育に力を入れています。
>世界に誇る海中庭園であるテラリウムドームは、強いトレーナーを育成する環境を強化するために作られました。
ブルーベリー学園がブルーロックみたいな強いトレーナーしか価値を認めない監獄だったら……?
もし弱いトレーナーは無価値だと教えられていたのだとしたら、スグリが強さにこだわる理由も腑に落ちる。
もちろん現時点ではブルーベリー学園に関する情報はほとんどないため、妄想の域を出ないが。
いずれにせよ後編をプレイしないとわからないことが多いが、姉弟の行く末はブルーベリー学園がカギを握ることになるだろう。すでにブライアが怪しい動きを見せているし。
もうどれだけ主人公がスグリに勝とうが彼は止められないと思うので、ゼイユが姉としてさらに成長して、闇堕ちしたスグリを救ってくれるんじゃないかな。だったらいいな……。