β-187 うらとのふゆ
塩竃の海側にある諸島、ご存知でしょうか。
浦戸諸島というのですが。
小規模の団体ツアーで向かったとしておこう。
もっと、具体的に言えるんだけれど。
でも、また来ない場所かもしれないと思うと、心が躍っていた。
基本、都市に暮らす生活が続くと、離れたところに暮らしているひとや、風土はどんなものだろうと感じる性質にある。
でも、交通アクセスが数時間以上かかるのだと、行きたくてもなかなか行けないというジレンマがある。
でも、ここなら仙台から東北本線か仙石線で塩竃に向かえば、塩釜港からの渡船で十数分で到着できること、なにより、着いた瞬間、やはり島ならではの空気を感じた。
車もあんまり通っていない、ってのが大きな要因なのかもしれないが。
初冬の時期だったので、雪も降り始め、とっても寒かった記憶がある。
ここで学んだのは、島のひとびとがとんな形で生計を立てているのか、小学校がいわゆる都会の子たちを呼び寄せる山村留学の体裁をとっているが、具体的にどんな体験をしているのか、ということを知ることになった。
薦めたいのは、海苔と牡蠣。
それぞれ名産地はここ以外にもいくつかあるが、出来立ての海苔の感触、歯応えというものは、いままでであった海苔のなかで最高傑作だったように思える。
上等品を頂いてないから、そう感じるだけなのかもしれないけれど。
でも香りがしっかりと醸し出されていたし、なにより味付け海苔ではないふつうの海苔があんなに甘いなんて・・・、後で調べると皇族の方々も召し上がられたそうで、立派な上等品でした。
美味かった。
それだけではない。
ここの牡蠣も「これが牡蠣なんだな」というほどとっても美味しかった。
焼き牡蠣や生牡蠣をはじめ、島に訪れた2泊3日で総じて15個前後ほど食ベたんだけれど、どれもしっかりと新鮮味があった。
なかでも、カキフライなのに、中身が牡蠣本来の弾力を残していたことは、とっても驚いた。
調理法にもよるのかもしれないけれど、あんなに美味しかった牡蠣にあれから出逢えていない。
食に関しては主にこの2つに大きな衝撃を受けた。
主に、海苔と牡蠣の養殖、そして農業従事者が多く住んでいることがわかり、山村留学をしている生徒さんも農業・漁業体験を通じて、育成されていることが漠然と分かったのかな、3年前の話、ほかにもいろいろあったはずだけど、ぱっと見て思い出せるのはこのくらいかな。
市営渡船で、それぞれの島に行けるんだけれど、野々島と寒風沢島の行き来は渡し船があって、それで渡れる。
連絡すれば、船頭の方が無料で送り届けてくれる。
なかなかこういう体験をする機会がなかったので、この形の横断もいいなとは思った。
距離が短いからこそ為せるのだろうけれど。
それにしても、寒風沢島の農地は、今年もしっかり稼働しているんだろうか。
それが真っ先に気になっているあした・の・β<ベータ>でした。
とはいえ、本場で呑んだ浦霞がとっても美味しかった。
とくに、ひやおろし。
まろやかさがまた良き。
もちろん、通常も美味しいんだけれど、甘党なので、ひやおろしがあればそっちいくかな。