都心 中古マンション 投資需要押し上げ

東京カンテイ(東京・品川)が24日発表した4月の中古マンション平均希望売り出し価格は、東京都心6区(千代田、中央、港、新宿、文京、渋谷)が70平方メートル当たり1億225万円だった。前月比0.5%高い。好立地の物件に対する不動産投資家からの引き合いが根強く、価格が押し上げられた。2002年の集計開始後の最高値を3カ月連続で更新した。

専有面積30平方メートル未満の住戸や事務所・店舗用を除く、ファミリータイプを調査対象とした。都市圏別では、首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)が同0.1%安い4853万円だった。このうち、6区外も含めた東京都全体は同0.4%高の6477万円、神奈川県は横ばいの3661万円、埼玉県は同1.4%安の3007万円、千葉県は同0.4%高の2780万円だった。近畿圏は0.4%高の2907万円。中部圏は同1.5%安の2297万円だった。正味の在庫量を示す流通戸数は都心6区で4113戸と、前月比2%減った。前年同月比では17%多い。直近3カ月間に値下げした住戸の割合を指す価格改定シェアは同エリアで41.4%だった。東京カンテイの高橋雅之主任研究員は「実際に居住する実需ニーズは高値で弱まっている半面、都市部の条件が良い物件を中心に、投資ニーズは底堅い」と話す。立地や築年数といった条件によって中古マンションの値動きはまだら模様になっている。しばらくは大きな強弱が出にくい状況が続きそうだ。

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