プロ向け投信 富裕層に

海外ファンドが日本の富裕層からの資金調達を拡大している。米ブラックストーンは4月から大和証券グループ本社と組み、米国の企業に直接融資するファンドを国内で販売する。海外勢が提供する未公開資産ファンドは比較的高い利回りが見込める半面、解約に制限があるなど注意点もある。投資家へのリスク説明が課題となる。

貸出金利は四半期ごとに見直すため、金利上昇局面でもリターンが下がりにくい。国内金利は依然低く、運用難が続いている。ファンドはドル建てで、資産分散ニーズにも応えられるとみる。

これまで企業融資や不動産といった未公開資産ファンドの購入は事実上、年金基金や保険会社などの機関投資家に限られていた。最低投資額が数億〜10億円程度と高く、通常10年とされる運用期間を終えるまで解約できないなど、資金力のあるプロの投資家しか購入できなかった。

ブラックストーンのような大手ファンドは数年前から、個人でも投資しやすい商品を提供し始めた。最低投資額を数百万円程度に抑え、毎月や毎四半期に購入・解約を受け付けるのが一般的だ。海外で販売する場合は現地の証券会社と組み、現地語で投資家に説明できる体制を整える。

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