生保 米国債から日本国債へ
国内生命保険の大手2社が2023年度に米国債から日本国債へのシフトを進める。第一生命保険は為替ヘッジ付きの米国債を減らすほか、日本生命保険はヘッジを付けないオープン外債への投資に慎重姿勢を示す。
根底には、円高やヘッジコストの高止まりへの警戒がある。オープン外債などへの資金流入が落ち込めば、円高・ドル安を招く要因になりうる。
ヘッジコストを勘案すると、米国債への投資は利回りの面で妙味がない。例えば10年債だと実質的にはマイナスの利回りになってしまう。このためヘッジ付きの米国債は減らし、少しでも利回りがある米企業の社債への投資を積み増す可能性が高い。
日銀は上半期中(4~9月)には政策を修正するだろう。長期金利は年度末には0.8%程度まで上昇し、生保が主な投資先とする超長期債利回りも上がるとみている。金利上昇局面で国債への投資を積み増したい。