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副業から本業へ!高齢者フットケアで独立したリアルストーリー

フットケアを副業から本業にするまでの道のり

私は2007年にフットケアスクールを修了後に技術を磨きました。
そこから約1年の間、副業として高齢者フットケアを続けながら、最終的に本業として独立しました。本業としてフットケアを始めるタイミングを見極めるのは難しいですが、私自身の経験をもとに、副業から本業へ移行する過程をお伝えします。


1. ボランティアでの経験(2008年)

ボランティアを始めたきっかけ

スクールを修了したものの、技術は使わないと錆びてしまうという危機感がありました。そこで、社会福祉協議会を通じて近所のデイサービスにボランティアとして通うことにしました。月に2回のペースで1年間、フットケアの施術を行いました。

ボランティア中の印象的なエピソード

最初に施術をした方の爪がひどく変形していました。ケアを終えた後、その方が涙を流して喜んでくれたことは今でも忘れられません。「こんなに綺麗になったのは何年ぶりだろう」と言われ、フットケアの重要性を改めて実感しました。

施設職員や家族の反応

爪切りのボランティアには毎回行列ができ、施設のスタッフにもとても感謝されました。ただし、高齢者の足爪トラブルはスクールで習っていないことが多く、技術が未熟な私では時間がかかることもありました。その結果、施術を受けてくださった高齢者モデルに負担をかけてしまったこともあったと思います。

また、高齢者特有の疾患について知識がない状態で施術をしていたことを振り返ると、事故がなくて幸ではありましたが、もっと勉強が必要だったと痛感しています。


2. 有料サービスへの移行(2009年)

ボランティアからの卒業

スクール修了後に1年ほどボランティアを続けた後、「そろそろこれを仕事としてやっていきたい」と考えました。しかし、ボランティア先の施設では有料サービスを提供することは許可されませんでした。
そのため、私は「ここでのボランティアを卒業しよう」と決心し、新たに仕事として受けてもらえる施設を探すことにしました。

新しい施設へのアプローチ

有料サービスとしてフットケアを提供するため、以下の方法で営業活動を行いました。

  • 施設へ直接電話をして、フットケアの必要性を説明

  • 過去のボランティア経験を元に、施術の効果や利用者の声を伝えた

  • 飛び込みで声をかけてデモンストレーションをしてもらった

  • 手当たり次第に、手作りの資料を郵送した

実は上記のどれも仕事につながることはありませんでした。
今思えば、考えなしの行動でしたので仕方ありません。

ですが、友人が思いがけない出会いを繋げてもらい、ある高齢者施設で最初の有料のフットケアサービス開始が決まりました。


3. 「フットケアを仕事にする!」と決意した瞬間(2010年)

退職を決めたきっかけ

当時の本業の仕事にやりがいを感じられず、がつまらなく思っていました。
会社員での仕事は1日、机に向かう経理でした。
一方で、高齢者フットケアを通じて多くの人に喜んでもらえることにやりがいを感じ、「これこそが私の進むべき道だ」と思い込んだのでした。

退職の決断

有料サービスとして施設と契約が決まったものの、最初はまだ収入が安定していなかったため、すぐには本業にする勇気が持てませんでした。
しかし、「このままウジウジ悩んでいても何も変わらない」と決断しきれない自分が嫌になり、半年後に退職することを決意し早々に退職願を提出してしまい、後戻りできない状況を作りました。

退職に迷いはありませんでした。むしろ、「行動しなければ何も変わらない」と思い、前向きな気持ちでフットケア一本でやっていく決心を固めました。


4. 副業から本業へ移行する人へのアドバイス

ボランティア→有料の移行をスムーズにするためのポイント

私がボランティアをしていた15年以上前とは違い、今はコロナ禍を経て、ボランティア活動を受け入れる施設が少なくなっているかもしれません。しかし、逆に言えば、高齢者フットケアに対する理解が広がり、専門的なスクールや研修が増えているはずです。以前よりも学びの場が充実しているため、知識を深めてからスタートできるというメリットがあります。

施設との関係を築くコツ

  • まずは施設のニーズをしっかりリサーチする

  • 一度施術のデモンストレーションを提供し、フットケアの効果を実感してもらう

  • 施設の職員と積極的にコミュニケーションをとり、信頼関係を築く

  • 無理に契約を取ろうとせず、長期的に関係を築く意識を持つ

フットケアを仕事にするには、単なる施術者ではなく、施設のパートナーとして信頼される存在になることが大切です。


まとめ

私は、スクール修了後にボランティアからスタートし、有料サービスへ移行し、最終的に本業として独立しました。この過程では、「フットケアを仕事にする」と決意するタイミングが何度か訪れました。

もし今、副業としてフットケアを始めている方がいたら、「今の自分がこの仕事を本業にできるか?」を考え、必要な準備を整えていくことをおすすめします。

「私を待っている人が必ずいる」と、自分に言い聞かせて始めた私の経験談です。
これからフットケアを仕事にしたい方の参考になれば嬉しいです!

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高齢者を足から笑顔に@中西薫
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