美容から介護予防へ!ネイリストが高齢者フットケアで活躍するために
先日、ネイルエキスポに初めて行きました。
多くは美容・装飾として爪を美しく施術するための技術の披露や、商材が並んでいました。
その中に、いくつかフットケアのブースも見受けられました。
ネイリストからフットケアに転身や、ネイルの他に追加でフットケアのお客様を獲得しようとお考えの施術者が増えているのでしょう。
フットケア業界で働いていても強く感じることです。
そして、フットケアの中でも高齢者フットケアに参入を考える方も多いと思われます。
高齢者に特化した美容系のスクールの宣伝がSNSでも頻繁に目に入ります。
卒業した生徒さんから、高齢者フットケアを始めたいと何人かの方から相談を受けました。
そこで、フットケアを一から学んでいない方が高齢者フットケアを始めたいと考えた時に注意することをまとめます。
ネイルケアとフットケアは全く違う
フットケアは足爪以外の足のトラブルのお手入れも入ります。
タコ・ウオノメのケアも入ります。
高齢者フットケアに関しては、多くのお客様は何らかの疾患をお持ちです。
歩行状態も安定していない場合もあり、若い世代とは全く違います。
爪だけではなく、高齢者フットケアに多い疾患についても頭に入れておかなければ安全な施術を提供することはできません。
爪や足の疾患だけでは足りません。
糖尿病や認知症、循環器の疾患なども知識として必要です。
ネイリストの技術を最大限に活かすために
すでにネイリストとしてご活躍経験がある施術者は、高い技術をお持ちです。
集中力や細かい作業にも慣れていて、得意だと思います。
だからこそ、先にも書きましたが疾患や高齢者についての知識を学んでもらいたいのです。
高齢者に限らずですが、施術をしてはいけない状態の足・爪があります。
例えば、爪に感染症がある場合や、皮膚状態が悪い場合、傷が見られる場合などはフットケアはできません。医療機関への受診を勧める必要があります。
安全な施術のための学び
高齢者フットケアを行うには、リスクマネジメントの知識が不可欠です。
特に糖尿病患者の足は非常にデリケートで、少しの傷でも感染症や壊疽に繋がる危険性があります。
また、認知症の方の場合、自分の足の状態や痛みの有無を詳しく正確に伝えられないケースも多いです。
これらのリスクを正確に把握し、適切に対応するためには、医療的な視点も必要です。これは医療行為を行うという意味ではなく、施術の安全性を保つために必要な知識です。
もしも改めてスクールで学ぼうと検討した場合は、フットケアに特化しているスクールであり、足の解剖学から疾患まで網羅しているところを勧めます。
高齢者フットケアの可能性
ネイリストが高齢者フットケアに参入することは、多くの高齢者に喜ばれるだけでなく、施術者自身のキャリアの幅を広げる可能性があります。
技術に知識をプラスすることで、安全で安心なサービスを提供できるようになり、お客様との信頼関係もより深まります。
ぜひ、ネイリストとしての経験を活かしながら、高齢者の生活を支える施術者として新たな一歩を踏み出してみてください。そのためにはまず、安全な施術を学ぶことから始めましょう。
高齢者フットケアは、施術者にとってもお客様にとっても、たくさんの喜びと可能性を広げる素晴らしい分野です。