高齢者の水虫と、歩行の関係
先ほど「高齢者の歩行」についてメールでやりとりをしていました。
そこで、ふと気がついた小さなことです。
整形外科で予約をしてフットケアを受けてくださる高齢の患者さんは、私たちが訪問をして施術をする高齢者と比べると、動ける元気な方が多いです。
施術内容は、タコ・ウオノメのケアや、足爪のケアなどです。
診断できない立場ではありますが、指の間などに異常がある方が多いです。
皮膚科で水虫の治療をしている方もいます。
毎日の水虫の予防が、歩ける体をつくる
これからジメジメしてくると、増えるのが「水虫」
痒みや、見た目の異常だけでなく、足爪に感染すると変形や変色の原因にもなります。また水虫の原因である白癬菌(はくせんきん)が、小さな傷から感染することで、腫れてしまうこともあるので、侮れない皮膚の疾患です。
「水虫」の1番の予防は清潔です。
毎日しっかり、足のすみずみまで石鹸で洗うことが大事です。
以前、足浴の素晴らしさを記事にしましたので、ご参照ください。
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「きちんと足を洗う」なんだそんなことかと思われた方もいると思いますが、高齢になるとけっこう苦労するようです。
①体を丸めて、手が足まで届かなければならない。
②指が広がる
③石鹸でこすり、水で洗い流し、石鹸が残っていないかを確認できる
④タオルで指の間の水分を拭き取れる
①から④まで自分でできる、80代はどれくらいいるでしょうか?
上記ができる80代は、歩行も安定していることと思います。
なぜなら、「足」「清潔」に関心が高く、体の柔軟性もあるからです。
きっと5本指の靴下も履けるし、靴ヒモも結ぶことができるでしょう。
毎日の足への意識と、水虫予防が、歩ける体をつくっているというわけです。
足爪の変形は、歩行のさまたげになる
爪白癬(つめはくせん)は、長らく水虫を放置した結果、爪にまで感染をしてしまうことですが、爪の変形の原因になります。
厚くなった爪のため、靴を履くと痛みが出てしまう人もいます。これでは歩くことも困難です。
それだけではありません。
足裏には「メカノレセプター」という、安定した姿勢を保つためのセンサーが多くあります。このセンサーは足裏からの刺激で働きます。
親指の爪が厚くなっていると、親指の「踏み込み→蹴り」の圧が通常とことなります。そのためにセンサーが正しく働かずに、転倒のリスクが高まることがあります。
考えてみてください。指先は繊細です。その繊細な指先に、普通の何倍も厚い爪があったら、歩き方が変わるのは当然です。
水虫だけでなく、足爪を正しく整えることは、メカノレセプターを正しく作動させて安定した姿勢を保つために大切なことなのです。
本家のブログでも「水虫」に関する記事はたくさん書いています。
お時間あれば、のぞいてみてください。
最後に基本の基本のこちらの記事もどうぞ