高齢になると、足の爪が変形するのは仕方ない?
高齢者専門、訪問フットケアをしています。
主には入居型の高齢者施設に訪問、その他は整形外科クリニックで、フットケア外来にて自費サービスを提供しています。
整形外科の患者さんも高齢の方が多いです。
高齢者に多い変形爪
フットケアを受けてくださっている、お客様のほとんどが爪の変形がすすみ、お手入れが難しく、専門家に任せた方が安心という方や、過去に巻き爪などで痛い思いをされたことがあり、その予防のために専門家にお任せしたい方など理由はそれぞれ。
変形爪の多くは「巻き爪」「肥厚爪」「変色」
フットケアのお客様から「歳とると、爪が厚くなるのは仕方ない」「どうして歳をとると爪が巻いてくるのかしら?」との、言葉を伺います。
さて・・・高齢になると、足爪が変形するのは仕方ないことなのでしょうか?
そもそも、足爪の変形はなんだろう?
年齢に関係なく、足爪の変形の原因はたくさんあります。
靴(履き物)の影響・靴の履き方・爪の切り方を間違えている・爪水虫の影響・歩き方・姿勢・足の変形(外反母趾など)・生活環境・遺伝・その他
ざっと、多い原因を挙げてみましたが、まだまだあります。
原因がひとつのこともあれば、複数ある場合もあります。
高齢者に足爪の変形が多いのは確かです。
ですが、高齢だから老化現象で足爪が変形してくるというのは違います。
高齢でも、きれいに足爪をしてる方もいます。
そして、足爪がきれいな方、お元気に歩いている方が多いです。
高齢者の足爪変形の原因?
毎日、たくさんの変形した爪をみます。
一体、どうしてこんな形になってしまったのだろう?と、考えてしまうような形もあります。
間違いなく言えることは、昨日・今日で変形したわけではないということです。
1年でもないでしょう。おそらく数年から、数十年かけて少しずつ変形したのだと思います。
その間に気がつかずに、気がついていたとしても放置してしまったことが1番の原因でしょう。
そもそもの足爪の変形の原因、これは私の考えですが、長年の体の使い方や姿勢、歩き方によるものではないかと考えています。
足の変形があると、足爪も変形が多い
足爪の変形がある方は、同時に足の変形(外反母趾、扁平足)が多いです。
足が変形していると、足裏に圧が正しく刺激されません。
こちらの記事もご参照ください。
足に変形があると、メカノレセプターが正しく作動しません。
そこで、何とか転倒しないように無理な力を入れて姿勢を保っているのです。
外反母趾の人が、長く歩くと足に痛みが出たり疲れやすいのはこのためです。
そんな無理の結果が、足爪の変形にもつながっていると考えています。
足爪の変形を整えることは、転倒予防
足爪の変形があると、メカノレセプターが正しく作動せずに転倒しやすくなります。ですから!逆に足爪を整えることは、大切な転倒予防のケアなのです。
足爪が厚くなって、靴を履くことさえ苦労している方もいます。
大きめの靴を履いて対処するのはNGです!むしろ、転びやすくなります。
きちんと靴を履けるように、歩く前の準備が大切です。
定期ケアをすることで、少しずつではありますが足爪がきれいに伸びてくる方が多いです。
痛みが軽減すれば、生活がラクになります。
他の体の部位の痛みの原因にも、関係しているかもしれません。
小さな体の一部分ではありますが、体には大きな影響があります。
くれぐれも、放置はしないようにお願いします。