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Challenger Banking News #6

2週間分の海外チャレンジャーバンクのニュースをお送りします。

これまでのアーカイブ記事はこちらのマガジンからどうぞ。


Monzo, 法人用に無料/有料アカウント提供を開始

Monzoが1年間のトライアル期間を経て、法人用アカウントを正式にローンチしました。

無料アカウントと有料アカウントがあり、無料アカウント"Business Lite"では個人用アカウントの基本機能に加えて、ブラウザでの利用も可能です。

有料アカウント"Business Pro"の費用は£5/月で、将来の税金支払分を別途管理できる"Tax Pot"(Potとはバーチャルに資金を切り分けて管理できる仕組み)や、会計ソフト連携、複数アカウント、請求書管理機能などが付加されています。

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なお、ライバルのStarling Bankは既に法人用アカウントを無料で提供しており、Monzo有料法人アカウントの"Tax Pot"以外の機能は実装されています。

Monzoは昨年に個人向けのサブスクリプションモデルを導入するも数ヶ月で撤退しており、今回のサブスクリプションモデルは2度目のチャレンジですが、”Tax Pot"のために£5/月支払う法人がどれだけいるかは正直不透明ですね...

Revolut, 親の管理機能付きの子ども向けプロダクトをリリース

Revolutは未成年(7-17歳)を対象にした新規プロダクト"Revolut Junior"をローンチしました。

Revolut Juniorは親のRevolutアカウントとの連携が前提で、親権者がRevolutアカウントからRevolut Juniorアカウントを発行することができ、子どもがアプリインストール、カードも付与されます。機能は最低限に絞られおり、リアルタイム明細とカード設定変更のみとのこと。

親のアカウントには管理機能があります。子どもアカウントへの送金、残高や決済明細の確認、決済通知などです。現時点でRevolut Juniorが利用できるのは、Premium/Metalの有料会員に限定されています。

Revolutは今後の追加機能として、Revolut Juniorアカウントの利用上限額設定、貯金目標設定などを検討しているとのこと。

長期的には、Revolut Juniorアカウントを使ったティーンエージャーが将来的にRevolutに流れることを視野に入れた新規の顧客獲得チャネル戦略と考えられますが、Revolutは18歳以上ですので、高校生になっても、親に明細を管理されてもいいと考える高校生がどれほどいるでしょうか...

最近はティーン向けネオバンクやプリペイドカードのプロダクトも出てきており、そちらに流れる可能性も高いと考えられますので、その点ではRevolutはやや楽観的かもしれません。


Square子会社銀行に認可承認

MF 瀧さんが詳しくまとめていらっしゃるので、こちらの記事をそのままご紹介します。

SquareはSquare Capitalの名称でレンディングサービスを提供していますが、これまではユタ州の銀行との提携によるものでしたが、この度「FDIC(連邦預金保険公社)が同社の産業用ローン分類の銀行免許を取得することにつき、条件付きの承認を行った」とのことです。

産業用ローン(ILC)型免許は、関係会社との取引を制約することで機関銀行化を防ぎつつ、複数州での営業が可能な制度です。ILCの制度では、要求払い預金の提供が禁じられ、総資産が1億ドル未満であることなど、強い制約が課されています。そのため、Squareの子会社の場合には基本的に貸出債権が売却されるアプローチが取られることとなります。

先月、VaroがFDICからの認可を受け、銀行免許取得に一歩近づいたニュースや、LendingClubがFinTech企業として初の銀行買収とのニュースがあり、過去の配信でも取り上げました

これまでアメリカでは、銀行業に関するレンディングや預金は既存銀行と提携するネオバンクのモデルが主流でしたが2020年になってから、FinTech企業による銀行業参入/買収のニュースがつづています。

LendingClubはレンディングにかかる調達コストを抑制する狙い等を明言していましたが、ある程度規模が大きくなると銀行ライセンスを自社で持つことの経済合理性が見い出せるがゆえの銀行業参入と見てよいと思います。

その他の記事


MUFG, オーストラリアFinTechのafterpayに6%出資

元々5%弱持っていたようで今回買い増したようですね。元ネタはこちら。

いわゆるBuy Now, Pay LaterをやっているFinTech企業で、オーストラリア/ニュージランド中心にアメリカ/イギリスにも展開しています。

決算資料より主要数値をピックアップしますと、年間アクティブ会員4.6M, 加盟店35,300, 流通$5.2B, 売上$251.6Mとのこと。オフライン加盟店が9割程度を占めるようです。


Monzo, Starling Bank, イギリスのBank Awardを受賞

このバンキング・アワード、毎年恒例のようで、20くらい賞があるようなんですが、ほぼほぼチャレンジャーバンクが独占しているようです。主な受賞企業はこちら。Starling おめでとう!

Best British Bank: Starling Bank
Best Banking App: Monzo
Innovation of the Year: Revolut


Credit Sesame, デジタルバンク口座を導入

"sesame cash"は、Community Federal Savings Bankとの提携により、FDICの預金保護対象の口座を提供するもので、Mastercardデビットカードも付帯しています。利用者の出費内容を分析して、クレジットスコアを上げるサポート機能も提供。

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[https://www.sesamecash.com/]

サービスページによると、オーバードラフトフィー/海外決済手数料/出金手料は無料で、さらに2日の給与前払い機能もあり、金融資産が少ない利用者にとってはありがたい機能が揃っています。

とはいえ、アメリカのNo1ネオバンクChimeの機能を超えるには至っておらず、顧客獲得はやや苦しいかもしれません。


TrueLayer, StakeとのAPI連携を発表

オープンバンキング・プラットフォーマーのTrueLayerはオーストラリアのオンライン証券取引アプリのStakeとのAPI連携を発表。

この提携により、イギリスのStakeユーザー(Stakeはイギリスでも提供されています)はアプリ内でユーザー自身の銀行口座と入出金が可能となります。


Revolut, クーポン機能(perks)をイギリス全ユーザーに提供開始

Revolutはこれまでperksというクーポン機能を試験的に有料会員向けに提供していましたが、全ユーザーに対象が拡大されます。

新しいPerkを使うためには10回のカード決済が必要で、10回決済すると新しいPerkの通知が届くようです。Perkの種類は2つで、決済時に値引きされるものと、決済後にキャッシュバックされるものです。


Revolut, 金の売買が可能に

 文字通り。購入した金は暗号資産や電子マネーと両替できるそうです。


TransferWise, Alipayと提携

この提携により、TransferWiseユーザーは17通貨から中国元を送金できるようになります。ただし送金には、受け手の名前/アリペイIDを入力が必要です。中国は世界で最も多く送金を受け取る国とのこと。


Virgin Money, オーストラリアへのデジタルバンク参入でDeloitte Digitalと提携

Virgin MoneyはRichard Branson率いるVirgin Groupの金融事業です。

オーストラリアには既に20万会員を抱えており、クレジットカードや住宅ローン事業を手掛けています。銀行業への参入にあたり、ソフトウェアはスイスのTemenosのプラットフォームを利用、Deloitte Digitalは法規制/リスク対応の支援等を行うとのことです。


次回の配信は4月6日を予定しています。

では!


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