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Challenger Banking News #7

Revolut, 米国正式ローンチ

ついにRevolutが米国での正式ローンチを迎えました。

同社は3月24日よりデビットカードの提供を開始しており、デビットカードはMetropolitan Commercial Bankとの提携によるものです。

Chime同様に2営業日前の給与前払も提供されるとのこと。(もはや給与前払いは全く差別化にならないですね...)

同社サービスサイト(米国版)によると、預金口座や、有料会員用1%キャッシュバック付きのメタルカードといった欧州で提供されているサービスは現時点ではアメリカでは提供されておらず、今後追加されるとのことです。


最大3%金利の米国ネオバンクHMBradley, 正式ローンチへ

アメリカのネオバンク、HMBradleyがローンチされました。同社の預金/デビット/クレジットカードはFDICによる預金保護下のHatch Bankにより提供されます。

サービスの注目ポイントは最大預金金利3%ですね。

興味深いのは金利テーブル制のロジックで、四半期毎の収入に対する貯蓄率に応じて金利が設定されます。

3%のレートを獲得するには、顧客は収入の20%より多い金額を貯蓄する必要があるが、収入の15%から20%を貯蓄するアカウント所有者は年間2%の利回りを受け取る。そして年収の10%より多く15%未満の貯蓄を行うアカウント所有者が受け取るのは年間1%だ。

大手銀行のような最低預金残高の制約はなく、あくまで貯蓄率を指標としており、貯蓄率が高いユーザーにとっては3%という魅力的な金利を手にすることができます。

資産残高を劇的に増やす施策としては妙案!ですが、将来的には金利引下げの改悪もあり得るでしょうね...


Square / Paypal, コロナウイルス対策給付金の決済アプリ給付に関するロビイングを推進

アメリカでは、3月25日に新型コロナウイルス対策として2兆ドル(約220兆円)規模の景気刺激策が可決されました。個人に対しては大人1人あたり最大1200ドルの現金が給付される予定です

アメリカでは、国民のうち14%が銀行口座を持たないunbanked層が存在するため、銀行口座による給付ではunbanked層への給付が実現できない問題が指摘されており、SquareとPayPalは、各社のCash App/Venmoを通じた給付について当局に提案/協議を進めているとのことです。

また、The Electronic Transactions Association(米国電子決済協会)も、決済アプリに対する給付は、キャッシュレス決済を促進し、現金利用を減らすため、ウイルス感染拡大防止にも貢献できる点も含めて、ロビー活動を行っています。


SBI, ロシアのFinTech QIWI子会社に出資

SBIがシンガポールの子会社を通じたロシア最大の決済プラットホームQIWI PLCへの子会社であるQIWI-Platform LLCへの出資合意を発表しました。

QIWIはロシア発のFinTech企業で、13万台以上の決済端末、デジタルアプリQIWI Walletを提供しており、利用者数は4200万人以上とのこと。

Qiwi-Platformは銀行とFinTechサービスを接続するAPIプラットホームを提供しており、FinTech企業に対して低コストで銀行インフラ接続を実現しています。

ロシアでは、電話番号を用いた銀行間送金、生体認証等、個人によるFinTech決済利用者数は世界3位と言われています。同国のフィンテック協会は2019年10月に国内の全ての銀行がオープンAPI導入義務化に関するガイドラインを発表しており、オープンバンキング促進の土壌が整いつつあります。

蛇足ですが、SBIは2020年1月にもバンキングAPI PlatformのOpenLegacyへの出資をしており、国内地銀との連携を含め、国内外でのオープンバンキング化が加速している印象があります。


英国BaaSスタートアップRailsbank, グローバル・ブレインから資金調達

イギリスのBaaSスタートアップRailsbankが、2019年シリーズAの資金調達に続いて追加調達を発表しました。今回の調達額は非開示ですが、Crunchbaseによると累積調達額は$14.4M(約15億円)とのこと。

RailsbankのCEOである @nigelverdon は国際送金APIを提供するCurrencycloudの創業者/元CEO(2017年退任)でもあり、25年以上のFinTech経験を持つシリアル起業家です。

同社は2020年4Qに日本進出を見据えており、今回のグローバル・ブレインから資金調達はそれを念頭に置いたものとのこと。


PMFアプリChip, ペイメント機関の認可取得

英国のPFMアプリChipが英国当局FCAよりペイメント機関(Payment institution)認可を取得しました。これは従来、欧州委員会のペイメントサービス指令(PSDⅡ)に基づく英国国内法であるペイメントサービス規則 2017 に基づくライセンスとなります。

Chipは2017年設立後、会員数は25万人で、MonzoやRevolut等のチャレンジャーバンクを含む18の銀行と接続済のとのこと。


Moven, 個人向け市場撤退へ

『BANK4.0』著者ブレット・キングが創業者/CEOのデジタルバンクMovenbankが、個人向けの銀行サービス提供を終了することを発表しました。2020年4月30日をもって顧客の口座は解約されるとのこと。

同社は個人向けのデジタルバンキングへの本格参入を検討していましたが、追加資金調達が進まず、今後Movenは法人向けBaaS事業の"Moven Enterprise"提供にフォーカスする方針とのことです。


その他の記事

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個人的には、個人にもAPIが開放されるといいな、と思ったりします。


今回のニュースは以上です!

次回の配信は4月24日を予定しています。


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