第5回We Are the Change x 関西イベントレポート
2021年12月より始まり、約3ヶ月に一度開催しているWe Are the Change x 関西。社会を変えていこう、良くしていこう、という思いを持っている若者が集まるイベントになっています。
2023年4月、第5回の開催となった今回は、アショカ・ユースベンチャーの審査会を行い、二人の若者がそれぞれ自分の活動を発表しました。
(協力:子どもセンターあさひ様)
中野実桜さん:多様性を身近に感じるボードゲームを一から制作
はじめに発表したのは、京都の高校三年生、中野実桜さん。
「多様性・ダイバーシティ」という言葉はよく耳にするようになったものの、なかなか身近に感じることのできないという人も多いはず。すぐに「LGBTQ」「女性活躍」「障がい者」という単語に変換しようとする風潮に実桜さんは違和感を抱いたと言います。
「みんなが困りびと」という多様性のマインドを、頭ではなく感覚で理解できるように、実桜さんはボードゲームIROIROを1から制作し、クラウドファンディングで230万円を集めて製品化もしました。
試行錯誤を繰り返しながら制作する姿勢や、内省を繰り返して自分の思いを言語化している実桜さんに審査員もビックリ。ユースベンチャラー認定となりました!詳しい発表の内容は、こちらの記事をご覧ください。
大浦涼介さん:ハンディキャップを持った子どもが、社会性を育むことのできる居場所を
続いて、3人のチームメンバーも会場で見守る中発表したのは、関西大学2年生の大浦涼介さん。発達障害を持つ弟を見ながら生きてきた中で、色々な障害を持った子どもと触れ合う機会があったと言います。
元々は、発達障害を持った子どもを持つご家族が安心できるように、「あらんと」という見守りサービスを開発し、子どもが転倒した時に衝撃を感知すると、家族へ自動で通知が行くという仕組みを作ろうと考えていました。
ハンディキャップのある子どもたちが直面している課題の一つは、友達がいないこと。敬遠されがちな上、関わる人も限られてくるので、子どもの社会性を育む機会が限られてくるといいます。療育でも、ソーシャルスキルトレーニングというものがあるものの、時間もかかるし、なかなか効果が出ないそう。大浦さんは、療育以外でも社会性を育む機会を作ろうと考えました。
彼の地元である奈良県の三宅町は、人口6,000人で、日本で2番目に面積が小さい町。都市部の子どもと比べて、豊かな経験や挑戦する機会が限られていることに気づきました。
そこで、大浦さんは、子どもの「したい!」が湧き出る憩いの場「みかん」を作ろうとしています。イベントも定期的に開催し、子どものやりたいを汲み取って支援できる居場所として運営していく予定です。既に全国の居場所事例をいくつか視察しており、その上でこの町にあった形の居場所を作ろうと考えています。
この場所に、障がいのある子もない子も集まり、自然と友達になっていく中で、結果としてハンディキャップのある子どもたちの社会性が育まれていくことを目指しています。
残念ながら今回は認定見送りとなってしまいましたが、審査員からは「想いの強さをすごく感じました。想いの強さが全てを打ち破ると私も思っているので、その想いを持ち続けてほしいなと思います。私が仕事で関わっている障がいのある子のご家族からも、居場所が欲しいという話をたくさん聞いているので、ニーズはあると思います!実現まで難しいと思いますが、ぜひその方法を見つけてまた発表してください」とのコメントも。
大浦さんも「まだまだハンディキャップに関するリテラシーが十分じゃないなと感じたので、これからもっと勉強したり、アクションを起こしながら学んでいきたいと思います。これから何回も方向転換すると思いますが、自分の人生で達成したいことは変わらないので、継続的に動き続けたいと改めて感じました」と宣言してくれました。アショカでは何度でも審査会に出ることができるので、ぜひ今後掘り下げていって、また発表して欲しいなと思います。
Twitter: @ImarginOfficial
Instagram: @oura_imargin, @imargin.official
終わりに
熱い想いを持って行動している二人の発表を聞いた後、参加者同士で感想を話し合いました。自分で活動している参加者もいて、「皆さんのパッションが素晴らしくて、奮い立たせられたというか、自分も頑張ろうと思ったし、参考になりました!」との声も。
3ヶ月に一度のペースで、主に大阪で開催しています。ぜひ興味のある方は、こちらのPeatixページをフォローしてください!
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