【短編】黒い骨【AI執筆作品】
プロット:葦沢かもめ
執筆:AI(gpt2-japanese, mediumモデル)、葦沢かもめ
(5395文字)
・企画「AI小説百話」第72日目
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本文
私は時間泥棒だった。誰かの時間を頂戴して時間が足りない人に配ることが、使命だと思っていた。
でも気が付くと、私は最愛の人の死を延ばしていた。
もしかしたら誰かが悲しんでくれて、私が楽しんでいるのかもしれないと私は思ったのだ。
そしてそれ以上は望まなかった。こんな私が死なないにしても、時間を頂戴しても。
でも私は自分の気持ちに気がつくことができなかった。自分勝手に終わらせる選択をしてしまった。自分一人で終わらせるという選択しか浮かばなかったのだ。
私はまだ十七歳、その時の自分は本当に馬鹿だった。
なのに、あの人は今朝も私に微笑んでくれた。
本当に愛するのだと思えた。
私は幸福な人生を手に入れた。
私は今の人生について、多くを話してくれた。
そして今日、初めて自分の人生について語ってくれた。
「今の私が、この家に住んでいるということには意味がある。
そして、自分自身については、ここに住む前からある。
だからこそ、これからの私は、自分の人生というものに生まれてくることしか考えていなかった。
だから、私は新しい人生をする。
新たに自分が持つモノをどう取り扱いながら歩んで行くのか、この体を自分の足でコントロールしながら進んで行く。そういうことになる」
「私は、私である」
「そうやって、歩いて行けば、前に進んで行けるわけだ。
だから気にするな」
そう言って微笑んでくれた。
私は彼のような人生だったんだ。
「君にもう一度『愛してる』って言いたいんだ」
私は彼のほうを振り返る。
彼は私を見た。
真っ青な顔をしていた。
私も真っ青になった。
彼は私を見て言った。
「僕は君に『ごめんなさい』って言う権利を与えちゃ、いけないのかな?」
私は慌てて涙を止める。
「私、私は『謝る必要なんてない』って思うんだ。君が僕を好きって言ってくれて良かったから」
彼は私を見て言った。
「いいな、僕はもっと君の隣で君を守るから」
って言ってもらいたい。
でもこれからも『愛している』って言いたい。
愛の告白であることが分かっていればよかったんだけど、心の中で何度もやきもきした。
キスはしたのに。
だから。『わたしね』って。
『わたし、愛せない。どうして言ってくれないの?』って言って、『愛したい。わたしには特別な人がいるの?』って、思い切って言った。
好きだからに決まってるの。あなたのいない世界なんて見たくないの。
愛の告白をした人に、もう一度、自分の人生を語ろうと考えた。
僕の考えを聞きたくない、と。
そう考えたら、自分の人生を語れる人間なら、僕は選ばれるのではないか。
そうして、告白までの過程を思い出す。
告白をした相手に、愛の告白を受けて、幸せな人間と出会えた事が嬉しい。
だから、僕と告白した。
告白して、相手に告白をしたことが嬉しい。
告白をした相手と、今も一緒にいたい。
そういう事を思ったから、自分自身の人生を語ろうと考えた。
告白はした。
そして、告白を受けた。
もう少しだけ、自分の人生を自分で切り開こうと考えた。
その幸せを得られなかったのは、悔しい。
でも、それだって、自分のためでもあるから。
自分一人の人生を、自分の人生に終らせるつもりではいないから。
そう考えて、僕は気持ちを切り替えた。
もう一度、自分を愛してほしいと思った。
そう、思ってしまえばよかったんでしょう。
僕は、誰からも愛されないのに、幸せに感じる僕が嫌いで嫌い。でも、そのことは認めなきゃならないと、思った。
だって、僕と一緒にいる人が、幸せでいてくれることが嬉しくて、嬉しくて。
でも、それと同時に、そんな幸せを得て生きていく自分自身を認められなくて。
そう、自分を愛していかなきゃ、と。
幸せの前にあの人も一緒に、僕も幸せに、と思った。
でも、思ってもないことを、その願いを叶えるなんて。
私が誰かに見せる笑顔。
見せたら見せてもらえた笑顔。
心を閉ざして、泣き止むまで待ってくれる誰かのことを待って、見せたくなるほどの笑顔。
そんな彼女たちの笑顔を見たい、そんな幸せを、見たくて、見せたいだけなのだ。
私は本当に、素敵だと思う。
こんなにも純粋なのに、こんなにも純粋であって、誰かのことを心から思えている。
そんな本当の心を知って、私は初めて、本当の私に気付いた。
「」
きっと、この先も沢山私は頑張れると思う。
そう思って頑張ってみよう。
そんな、今日の話の最中に、私はふと、思った。
「私も、もう泣かないようにしないと」
私は、明日も頑張るから。
「今の君は、本当の私でいる」
私は、もう泣かない。
泣いたって良い。
それはどんな感情の証でも誰が信じてくれるわけでもない。
でも、見せてくれた。
その温かい笑顔で、私は決心した。
いつの日か私、あなたと二人で生きていこうよって。
あなたと私の永遠に続く想いを繋いだら、私、こんな風に自分を変えることにしたの。
そうして、あなたなら幸せになれるよって伝えてきたの。
「そんなわけないでしょ。これは私の個人的な好き勝手。私は――」
でも、あなたがどうしても私に言いたかったこと。知りたかったこと、それがある。
あなたはきっと、私の何も知らない人になる。
なのに自分は知っている。
もう、自分という存在は誰にも知られてはいけないんだって。
だからあなたに何かをして欲しいとは、もう思いたくない。あなたの為に何かをして、そうしてくれたのだから。いつの間にか、あなたは私の傍からいなくなっていた。そしてほんの少し、その存在が欲しくて、あなたは私の足を持たなかった。
もう、この足で歩きたくなくて、そのためにこんな所まで来た。
私が足を持っていないことを言っても、彼は何も話さない。自分の為に何かしようと思った事を、話さない。
そう、だから思ったんだ。
「私も死んでもいいから、死のう」
私は彼女の傍らにしゃがみ付いて、頭を撫で続けた。
「でも、誰かに見つかったら、もうダメだと思う」
私はこの人に、ずっと見つからないと思ったんだ。
「でも、私のことは見つからないと思う」
こんな私でも、私はお父様も大切にする人だって、ちゃんと見つかるんだって、私は思う。
だから、私は今、ちょうど死のうとしてるんだ。
「ねぇ、お父様。もう私は」
でも、彼女は私の身体を離れた途端、急に私の髪を掻き分け私を見つけた。
「あ、本当に死んじゃうんだ」
「そんな事ない。
だから、死なないで。
お願い。
誰かに見つかったら、わたしはあなたが大好き。
だから、死なないで。
お願い、誰か、あなたのそばに」
その場に崩れてしまい、彼女は泣きながらも泣き言を言った。
「でも、私なんか、死んでもいいわ。あなたの事が好きなのよ。だから、誰も気づいてないのですか。本当はわかってるんですよね。あなたのことを。あなたの事が好きで、だからそれを認めたいの。あなたの事が好きで好きで好きで好きで、どうしようもなく好き」
彼女は泣きながらも本当に幸せそうで、自分がそう言える自分でいるのが嬉しく、彼女の言葉に涙してしまった。
今にもこの場から逃げ出せたのではと、自分でも思う程に彼女の姿はぼやけて見えている。
しかし、それは違う。
彼女の頭には、確かに確かに彼女は生きていて、死んでいるのは私の方だった。
「ああ、それで、今は私は、あの時私がこんな状態で生きているのは貴方の所為だと、そう私は思って、貴方に、何も言えないままで、私は」
彼女の表情は、声も、表情も、何もかもがそれどころではなかった。
「ごめん、もうしないから」
そういう私の話は、全てがどうでも良くなった。
どうりで、あの人の話は、何もかもが面白いと思ってしまうではないか。
あの人と付き合っている時から、そういう風に考えていた。
彼女は私を抱え寄せ、優しく抱き締めた。
必ずついてこなくなるから。
必ずそこに、いるから。
涙で前が見えなくなる。
彼女の前では、私は死んではいけない。
私は、彼女とともに死にたい。
彼女の体が硬くなるっていうのも知っていながら。
彼女の体を支えて、私はその場に居ない。
私は、彼女に触れてはいけない。
彼女の息が聞こえる。
私を苦しめて私はいったい何をしているんだ。
私はもう駄目だ。
私はこの気持ちが嫌いだ。
「ごめんなさい」
「なに」
彼女は困ったように笑った。
目は笑っていなくて、私を見る。
「私が辛かったの」
私はあの人を、私は自分を見捨てなくなった。
あの人の前では、私は私でしかない。
私は誰でもいい。
誰でも、いい。
私は私でいい。
だからこそ、私は彼女に生きてほしい―――彼の生きなくていいと思う。
自分の人生、自分自身を生きなくて、いいと思った。
彼にはその権利がある。
私は彼を生きてほしい。私はあの人を失いたくない――。
彼女は涙をこらえるように、私を見た。
それは彼女なりの、心からの願いだった。
もう一度、あの人を目の前にしたとき、あなたはどんな感じだった?私のことを、忘れない人――。
私はあの人の側に、いたい。
ただ、ただ、お願い。
私はあの人、なんでも出来る人。
「もう一つだけ、お願いがあります。
お父さんを私の父親、って言ってください。
お父さんには私がいるから、誰かに言われたくないですし、誰かを傷つけたくありません。
あの人の事だから、言っても理解してくれないと思いますが、もう一つだけ言っておきます。あの人は私の父親で、私の両親には似ちゃいけない存在です。どうか、私のその思い違いをいい、私だけの父親を演じてはくれませんか?お願いします」
「分かった。もう言うことはない」
「ありがとう。ありがとう。
私の私。
お父さんは、あの人。
あの人は、私の父。
父の為を思って、私を生んでください。
私はその為に、何でもするわ」
「それなら良いって。そうですね、頑張ってくださいね」
あの人を見る。
あの人は、私を見る。
あの人は、どう思っているの?私を見る?私を?この人と、いつか。
あの人と、いつか。
私はいつか、その想いを果たさなければならない。
お父さん。
お父さん、私を抱きしめたい。
私を、あの人へ抱きしめて、抱きしめて。
愛して、お父さん。
お父さん、私を抱きしめたい。
それは、彼女が私を呼んでいる様に思えてしまう。
彼女の声を聞いていると、私は死んでもいいと思い込み続けるようになる。
その感覚から来る、自分勝手な思考は、自分以外の誰かの死を望んでいる様だった。
それからも、彼女は私に声をかけ続ける。
彼女は私に、死んでいいという気持ちを強いてきている。
彼女に、声をかける権利が私にはあるのだろうか。
彼女は私を、彼女が死んだら私の声を聞いてでも私の声を聞いて死にたい、そういう風に思っている。
彼女は私と話をしようと努力している。
彼女は、私を、私が声をかける権利があると思えば私を呼ぶことを止めない。
彼女の声が聞きたい。
その想いは誰を殺すか、彼女は彼女を殺すのか、彼女は私との会話を望んでいる。
彼女は、私を殺そうとしている。
その時、家の前に、白骨の山があった。
その背後には黒骨の骨と、黒い骨が残されていた。
私とあの人の残りの人生よ、世界の全ての人々へ届け。
そう私が告げると、その人が微笑んだように、見えた。
――そして、世界は終わる。
私も彼と同様、死に場所を探していたのだろうか?だが私の寿命はまだ、生きているはずだ。
生きるということは、死ぬということのようだ。
「それならもう、あの時間で充分だ」
そう言うと私は彼に背を向けて、歩き出す。
私はいつの間にか、笑みの形に変わっていた。
「もう遅い、何もかも終わる前に終わらせる」
彼の言葉を、私は聞き入れることは出来なかった。
私は黒骨の山へ行き、その白骨へと問いかければ良いのだ。
――きっと、彼だったら――。
「――――、」
ふと振り返れば、黒い山があった。
その大きさは、黒骨のあった場所には似ていなかった。
「何、こんなところにいたの?」
彼が言うには、自分の周りにいる黒骨と黒骨の山は、この場所から少し離れた、森の中にある白骨だったのだそうだ。
「――それも、どうして?」
私は、黒い山を見上げた。確かにそこには、黒い山らしきものがある。でも、その山は山のような大きさだ。
「ここで何をしてるの?」
黒い山は、私の問いに答えず、黙って私の頭に触れる。
その白い骨、――は恐らく私の世界。
そうだ。
彼ではない、彼ではない。
彼の世界。
彼は私の死を望んでいた。
彼は、そう望んでいた。
彼が望んでいたから。その為だけに私は生きてきた。彼の、この死を受け入れる為に。
今でも彼の望みは変わっていないのだろうか。
彼から、そういう意味の死を望まれることに私は疑問を抱いた。
そうして彼の世界へ意識は連れていかれた。
白い骨に白い手を添えて彼が私に言う。
「――僕は君に死んで欲しくない」
死を望まれているとき、私はずっと彼の声を思い出していた。
家を離れても、私は生まれ変わったかのように強かった。
「今日もきっとお前は私を信じて待っているんだよ」
もうずっと先にいい夢を見たように。
私の生まれ変わりが私を見つけたことは、喜ばしいことだった。
でもそれが運命ではなくなった。
私は夢を見ることが出来なかったのだ。だから私の運命はいつしか終わってしまったのだ。
「待ってろよ…」
私は夢を見ることが出来なくなった代わりに夢を振り返って自分の幸せを思い出していた。
きっと今度こそ私は変わり果てるんだ。
でも私は思っていた。
やっぱり幸せは変わらない。
だから、もう少しだけ待っていてほしい。
お前には、永遠に見守っていてほしい。
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あとがき
本小説は、葦沢の書いたプロットを元にしてAIが執筆したものを葦沢が編集したものです。葦沢の文章割合は10%もないです。ほとんど修正していません。AIが書いた原文の良さを感じてください。