黒猫のざわめき商店
【写真で掌編小説】
「黒猫のざわめき商店」
「いらっしゃい」
振り返ると、ざわめきがあった。
道を歩くのは黒猫と僕。
「君が言ったのかい?」
黒猫は「にゃあ」と応え、ざわめきの中へ向かう。
後ろを付いていく。
迷いそうなほどの緑に囲まれると、黒い野良猫は木陰に寝転んだ。
隣に座りなよ、と言われた気がした。
僕は黒猫の横に腰掛け、時間を過ごす。
黒猫は自由に毛づくろいをする。
都会にこんな静かな空間があるなんて初めて知った。
黒猫を撫でようと手を伸ばすと、それを避けるように黒猫は歩き出す。
その先へ付いていく。
すると、黒猫を見つけた道路に出た。
「まいど」
振り返るとざわめきしかなかった。
不思議を感じるのと同時に、心に満ちるものを感じた。
もしかすると、あの黒猫はこんな安らぎを売っていたのかも知れない。
終わり
写真から掌編小説でした!
四作目です!自然は心に不思議さと安らぎを与えてくれる気がします。大事な癒しですね!
素敵な写真をありがとうございました。
また、お会いできることを楽しみにしています♪
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