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やぶ医者税理士が会社をつぶす
最近健康診断に行ったときにふと思ったんです。
「体づくりと経営は似ているな」って。
私たち税理士は「決算書はMRIのようなもので会社の状態を的確に教えてくれるから、決算書の見方を覚えないといけないですよ」ってよく言うんです。
でもちょっと考えたんです。私は昨年にライザップで10キロの減量をして、いまでも体を維持できているので、今回とても健康診断が楽しみでした。だけど、その前は「どうせコレステロールとか指摘されるのわかってるし正直行きたくない」って思ってました。
だれでも、自分の体の悪いところなんて見たくないんだって当たり前のことを私たち税理士はずけずけとお客様に伝えていることに気づいたんです。
経営者だって、自分の会社の悪いところなんて本当は見たくない。特に自分が知っている悪いところなんて、わざわざ他人から指摘されるなんてうんざりなんです。
ですが税理士は「社長、2年連続赤字ですね」「資金繰りがこのままでは」「利益は上がっていますが利益率は下がっていますね」なんて、ずけずけと数字だけを見て一方的に「これが悪い」「ここを直せ」だなんて横柄なことをしてると思いませんか?
私は今自分の体に(年齢からしたら)自信があったから、逆に健康診断で医者がどのような点を指摘するのかとても前向きに聞くことができました。
そこで気づいたんです。
会社の経営も、どこが悪いかを指摘するよりも、まずは自分の会社に興味が持てるくらいいい状態にすることで、会社に興味を持ってもらうことが先決だと。
会社の決算書の見方などを覚えるのはその後なんですね。じゃないと会計情報が頭に入ってこない。
そのうえで、会社の経営を体づくりと比較して考えてみることで、シンプルに会社をよくする方法が伝わるんじゃないかと考えました。
そこで今回は、筋肉質な体を手に入れて健康体なカラダを目指すメソッドと、筋肉質な組織体とビジネスモデルを作り出すメソッドを重ねて説明していこうと思います。
それでは、体づくりと会社の経営の物語へようこそ!
理想のカラダをどうやって作るか
理想の体を作る仕組み
まず、人がどのようにして理想の体を手に入れられるかというお話をしましょう。余計なぜい肉をそぎ落とし、適度な筋肉を兼ね備えた理想の体型を手に入れる仕組み。
私も何年にもわたり、ダイエットだといってマラソンをしてみたり、炭水化物を抜いたりしてやってきましたが、人生で痩せたことなんてほとんどありませんでした。
そこで今回はライザップというダイエット専門のジムにお世話になり、いろいろと痩せる仕組みを教えていただき、大変勉強になりましたのでご紹介します。
まず原理原則の話、人が痩せるためには、下記の方程式が必要です。
摂取カロリー < 消費カロリー
当たり前ですが、摂取するカロリーよりも消費するカロリーを増やすことで、体内のカロリーが減って、結果痩せていきます。
ここで、もうちょっと具体的に書くと、
摂取カロリー(食事制限)
<
消費カロリー(運動)
摂取カロリーを減らすためには食事制限。
消費カロリーを増やすには運動。
この2つを同時にバランスをとってやっていくのが効果的です。
かたっぽ1つではダメなんですね。
運動ダイエットをやったことがある人はわかると思うのですが、運動の消費カロリーなんて大したことないんです。体重60キロの人が30分歩いて消費できるカロリーはおよそ88キロカロリー。おにぎり半分くらいなもんです。
こうやって人は運動ダイエットをあきらめていくんですね。
一方、食事制限ダイエットだけをやっても、結局リバウンドしてしまう。なぜなら運動不足のカラダだと基礎代謝が低いから、なかなかカロリーが消費されにくい。結果として、また食事制限をやめると摂取カロリーが消費カロリーを上回りやすくなり、リバウンドしてしまうというロジックです。
そのため大事なのは、摂取カロリーも消費カロリーも同時に調整していくことが何よりも重要なのです。
摂取カロリーをどう減らすか
飲食から得ていくカロリーをどのように抑えていくかということですが、例えばライザップの手法は主に炭水化物ダイエットと言う手法に分類されます。
つまりは炭水化物(ご飯やパンや麺など)を抑えていくというものなのですが、大事なのはただ単に炭水化物を抑えるだけではなく、他の栄養素とのバランスを重視していくということです。
主には、炭水化物、たんぱく質、脂質の3つのバランスをとっていくってことらしい。具体的には炭水化物をぐっと抑えて、その分脂質でバランスをとりながら、たんぱく質を豊富にとる。
ライザップでは毎日
①3つの栄養素のバランスをとる
②朝昼夜バランスよく食事をする
③水を3リットル飲む
ということをメインに行いました。
ちなみに私が一番活用した食事はサバ缶です。サバ缶をキャベツ千切りの上に乗っけて朝食を食べていましたが、今思うとこれが一番大変でした。
これらを意識して栄養を摂取することで、いわば体作りの土台を作る。
脂肪を落とし、筋肉をつけやすい体質を作ることにつながります。
消費カロリーをどう増やすか
カロリーを消費させるためには運動が必要です。
大きくは、
①有酸素運動(短期的にカロリーを消費させる)
②筋トレ(長期的に太りづらい体質を作る)
の2つがあり、これらをバランスよく行っていきます。
大切なのは有酸素運動(ウォーキングやジョギング)だけでは、一度痩せてもまたリバウンドしてしまうため、適度な筋肉トレーニングにより筋力をつけて行くことが理想の体づくりには必要になります。
運動不足で筋肉が減ると基礎代謝と消費カロリーがダウンして、エネルギー収支が黒字に傾きやすくなり、太りやすくなる。筋トレで筋肉を増やすと基礎代謝が上がり、エネルギー収支が赤字に傾きやすく、痩せやすくなるのです。
ちなみにライザップでは、1回60分程度の筋トレを週に2~3回取り入れて行きます。そして有酸素運動は適度に実施していくことを推奨されます。私は朝の通勤を30分程度歩いたりすることで有酸素運動を取り入れていました。
このようにして、筋トレで基礎代謝を上げてカロリーを消費させやすくする土台を作り、有酸素運動で効果的にカロリーを消費していくのです。
理想のビジネスをどうやって作るか
理想のビジネスを作る仕組み
では理想のカラダ作りについて学んだところで、これをビジネスに応用していきましょう。
基本的な仕組みは一緒。
筋肉質な理想のビジネスを作り上げるためには、
キャッシュアウト < キャッシュイン
という企業が継続していくための大前提となる「キャッシュが増え続けていく仕組み」が必要となります。
これをもっと分解してしていくと、
キャッシュアウト(組織づくり)
<
キャッシュイン(ビジネスモデル)
キャッシュアウトを抑えていくための強固な組織づくり。
キャッシュインを増やしていくための正しいビジネスモデルづくり。
この2つを同時にバランスをとって作っていくのが効果的です。
やはりカラダと一緒で、かたっぽ1つではダメなんですね。
ビジネスモデルも定まっていない中小企業が、かっこつけて組織づくりなんてものを一生懸命やっても絵に描いた餅になってしますだけです。中小企業にはそれぞれのステージがあり、そのステージに合わせた組織や業務を作っていかないと頭でっかちな組織となり使い物になりません。
人も雇ったことないコンサルタントに、理想のカタチを導入してもらってもなかなか現場に落とし込めない。そんな会社を私は何社も見てきました。
一方、ビジネスモデルがきちんとできても、それを継続的に提供し続けていく体制が整っていないと企業は発展できない。例えば離職が多く人員が落ち着いていないことによりサービス提供がおぼつかなくなったり募集費用ばかりがかさんで支出が結果増えていってしまうなんて言うのはよくお聞きする話です。そのためには人材戦略というものを取り入れていかないと長期的発展は難しい。
やはり大事なのは、組織づくりとビジネスモデルづくりを同時に行っていくことが重要なのです。
キャッシュインをどう増やすか
キャッシュイン、つまりは売上、もっと具体的に言えば粗利をどうやって強固に作っていくか。
事業を継続していけるに足りる十分な粗利を継続的に確保できるビジネスモデルを作っていくコツは下記のブログにまとめています。様々な角度からビジネスモデルを学べます。参考にしてください。
特に財務の部分からビジネスモデルの改善したい方はこちらの記事がおすすめです。
キャッシュアウトをどう抑えるか
次にキャッシュアウトをどうやって抑えていくかですが、こちらもカラダの仕組みと似ていて、2つの手法が有効です。
大きくは、
①業務・財務改善(短期的に支出を削減させる)
②組織改善(長期的に成長していける体質を作る)
の2つがあり、これらをバランスよく行っていきます。
組織の体質を改善させていくには時間がかかります。時間をかけて行うべき改善とも言えます。人事制度やマネージメントの体制を整えていくのには、「ヒト」が伴うことになってきますので、こちらは短期で改善させていこうと思うと必ず反発にあい失敗します。
ですが、この組織を戦略的に改善していくことで、会社が成長してもその変化に組織がついてこれるようになり、例えば急激な成長にも耐えられるようになります。逆にこれがないと、急な成長に組織がついてこれず、クレームが頻発し、不良債権が増え、退職が止まらなくなり、結果として組織は空中分解してしまいます。
この組織改善を実践するときにぜひ読んでいただきたいブログは下記にまとめてありますので、ぜひご確認ください。
このように組織改善は会社の長期的成長には必須なのですが、上述の通り時間がかかります。そのため短期的な資金改善(キャッシュアウトの削減)にはつながりません。
そのため、組織の改善とは別に、業務の改善と財務の改善を実践していくのです。
業務を改善すること、具体的にはDX化やアウトソーシングの活用などにより効率化を図る仕組みは、下記にブログをまとめていますのでご確認ください。
また、財務の改善については、具体的には節税だったり借入金の見直しなど多くの観点からの改善が可能となりますので、下記にブログをまとめていますのでご確認ください。
このようにして会社に継続的にお金が貯まる仕組みを作っていくのですね。そしてそのためたお金で投資をかけていくことでさらに会社は成長していく。この循環を手に入れるための方程式が、
キャッシュアウト(組織づくり)
<
キャッシュイン(ビジネスモデル)
だということを理解してください。
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