一片:二月十五日 夜
上り坂と下り坂を行き来するような一日でした。
仕事の緩急が強すぎて少々の疲労はありつつ、中途半端に頭が回っているのでモニターに向き合う二月十五日の夜。
思ったよりある程度の活力は持ててる自分に多少の驚きと軽蔑は否めない。
話を変えよう。
たまたま、とある言葉を知る切っ掛けがあった。
「ヒラエス」
という言葉。
所謂、翻訳ができない言葉で日本語でいうところの
「侘び寂び」のようなものだろう。
当時の人間がその時代情景状況に在るときにしか形容体現できない言葉の一つだ。
「ヒラエス」はウェールズ語で、「帰ることができない場所、失った場所や永遠に存在しない場所への郷愁と哀切の気持ち」を意味しているとのこと。
戦争で故郷が破壊、飢饉などで住んでいた土地を去らざるをえなかった民族的経験が生んだ言葉とのことだ。
確かになんとも言語化ができない文化や実体験に依存する言葉だなと思った。
もし、今これを読んでいる人が他者に自分の説明をするのが難しい感情を抱いていたらなんと表すのだろう。そして自分はと。ふと考えた。
が、頭が回っているとはいえ、そこまで深く考えるほどの体力は残ってないないので今後考えようと思う。
ただ、自分の複雑な感情を代名する際に、適当なものがないときは作ってしまえばいいんだな。と漠然に思った一日だった。
この感情の名前を未だ私は知らない。