一片:六月十六日
今日は戸籍上一人が、二人になった日。
今となっては変わらぬ日常、止まった時間を過ごしていたけど、流石に意識せざるを得ない。
この言いもしれぬ感情はなんなのだろうか。と思う。
二人がいる世界で笑ったことと、君の見る未来を堪らなく恨んだことと、鍵を掛けて少しずつ自分を見つめ直し続けてる時間と。
それらを繰り返し、決まった覚悟とどっち付かずな自分が共存して、混ざることなく根を張らしているのが今なんだろう。
時が解決する
この言葉は自分が向き合うことで時の経過と共に昇華できるものだと、この歳になって知った。
そして、数年経っても掛かり続けるんだろうとも思う。それでも片足引きずって、上手に歩けなくても少しずつ前向いて歩けている感覚は自分が変化している証左なのだろう。
未だ抱えるこの感情に名前はつかないけど、
それでも私は。