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稽古の記録2024年12月②
2024年12月10日(火) 20:00~22:00 @城内公民館・多目的室(高槻)
参加者:かべ、相馬、保田
記録者:保田
クリスマスが近いということで、プレゼントについての話題が盛り上がりました。
”present”という英単語は、動詞で「(演劇等を)上演する」という意味があるようです。サンタクロースがプレゼントをもってくる、と自分が信じているふりをしたことはありますか。誰かにたいして、信じているふりをするのは苦しいですが、自分にたいして信じているふりをするのもまた、つらいと思います。
役になりきる、とよく聞きますが、われわれがやりたい演技とはどのようなものでしょうか。できれば、つらくも苦しくもなく、たのしく役とつきあえればいいなあ、と考えています。
*
今回は、『とりで』のせりふを、声に出して読みました。あみだくじで役を振り分け、第一場を通しで一回、つぎに、そのなかの特定の場面を繰り返し読んでみました。
特定の場面というのは、役の三人が一所に揃って、会話を交わす場面です。よう子、藤子、秀真が板の間へ並んで座り、よう子が「大事な話」を口にする箇所です。18行くらい。そこを、そらでせりふを言えるようになるまで、何度も読み合わせしました。よう子を相馬さん、秀真をかべさん、藤子を保田が担当しました。
ひとはせりふをおぼえるとき、どのようにしておぼえるのでしょうか。何か自分なりの、こつがあったりするのでしょうか。
ぼくはせりふの連なりから、ストーリーを勝手に想像して、自分を納得させることでおぼえていったような気がします。自分の役が、Aという刺激(せりふ)にたいして、Bという反応(せりふ)をする、それにたいして相手がCという反応(せりふ)を発し、こちらはDという反応を見せる…、といった、A→B→C→D→…の「→」=因果関係に、理解可能な意味を見出そうとすることで、せりふの暗記を容易に進めようとしていたのではないかと思います。
よう子 あとお母さんこの家でね、犬を飼うことにしたの。(A)
藤子 そうなの? (B)
よう子 そう。それが大事な話。(C)
藤子 そうなの? (D)
この応答で、(A)→(B)→(C)→(D)が連続する必然性のようなものを見出せると、せりふが腑に落ちて、おぼえやすくなるように思いました。論理的に説明できるとかではなく、会話の自然な流れとして自分が受け止められるか、というような感じです。
このようなやり方がよいのか悪いのか、よくわかりません。
でも、これを複数人で、読み合わせとして行うと、解釈の衝突やすり合わせがあったりして、せりふがなめらかに進まず、さぐりさぐりの過程そのものがとても楽しいです。
そうして、せりふと流れがざっくりと頭に入った段階で、テキストから目を離し、おたがいの表情をうかがいながら、おそるおそるせりふを交わしてみるときの、何とも言えない感じがたまりません。愛おしいです。
*
次回稽古は、
12/17(火) 20:00~22:00 @城内公民館・多目的室(高槻)です。
が、この日は、
ナオカさんご出演の、Plant M プロトタイプリーディング公演『げきじょうのひ #0 序と云い切れズ』が、20時より開演です。
https://plant-m.jimdoweb.com/
開演へ間に合う方、ぜひこちらを優先していただければと思います。