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客が元彼かもしれなかった話
こんにちは!チャトレのななです。
今回は、身バレに恐れおののくわたしの話です。
サムネ以外は顔出ししていない。特段かわいくもないので顔を出しても稼げるとは思わない。顔を見せていいことなど何もない、「顔面デメリット」である。どんなお顔をしているのカナ?なんて言われても「恥ずかしいから…仲良くなったらネッ」と答えている。当然仲良くなっても、今日はすっぴんだ、吹き出ものがひどいだなどで顔は見せない。今までで一番雑な断り方は「今日は画面の方向が悪くて…」だ。平安時代である。
何より身バレが怖い。
本業はこの先絶対失いたくない。本業を細々と繋いで人生100年時代を生き抜くつもりだ。チャトレ業界もこの先どうなるかわからない。チャトレで刹那の銭を稼いでいる。
客の中には会社のトイレから見ているという人もいた。夫だったらどうしようと不安になったことがあった。
そうなのだ。相手はどこの誰ともわからない人なのだ。同僚かもしれないし、隣の家のおじさんかもしれない。夫かもしれない、もしかしたら実の父親かもしれない。
「チャトレとして働いていたら実の父親が客でした」
コミックでもAVでもいけそうな安価なタイトルである。もし出会っていたら掃除機男より先にnoteに書いているので今のところそれはない。
仮に、もし夫の名前が五木ひろしだとする。そして相手のハンドルネームが「五木ひろし」や「五木」もしくは「ひろし」「六月ひろし」だとしたら最大級の警戒をしなくてはいけない。ぎこちない会話を交わしながら、プロフィールを指差し確認するのである。
年齢、よーし!
住んでいる地域、よーし!
血液型、よーし!
だが、チャトレ側がこれだけ偽りを装っているのだから客側もいくらでも嘘をつけるのである。ハンドルネーム五木ひろしが20代であろうがなかろうが、趣味が演歌だろうがヒップホップだろうが、夫かもしれないし五木ひろし本人かもしれないのだ。
その日インして来た男の名前が「細川たかし」であった。
紛らわしいが仮のハンドルネームだと思って読み進めていただきたい。細川たかし本人ではない。
細川たかしは元彼の名前であった。疎遠であった元彼の名前を目にしたわたしは少なからず動揺した。
年齢、同年代!
住んでいる地域、元彼の住所!
血液型、希少なAB型!!
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