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与太考察:北野艦長は裏切らない【ヤマトよ永遠に REBEL3199】
筆者は推しの北野誠也について、第二章までの時点であまりにも疑惑を持たせるような描写が多く、頭を悩ませてきたオタクである。推しを信じたいがためにとにかくいろいろ想像した結果、北野艦長は白であり、3199を生きて終えられるはずという結論に達したので、過程を書き連ねてみる。
自分が安心するために書いているので、とにかく長いし与太まみれである。長すぎるので要点のみ抜粋したものを置いておく。
・北野誠也は作品テーマに照らして白では。裏切る動機もない。
・もし内通者がいるとしたら、アスカ航海長の自見壮介が怪しい。
・北野誠也はデザリアムとの対比、かつ生き続ける意義を描くために登場したキャラクターでは。
もし本編も読んでやろうという奇特な方がいらしたら、覚悟されたし。第三章以降外れていたら「笑えよ。大口叩いてこのざまだ」となるが……。
大前提として、オタクが与太話をしているだけなので、断定調で書いてあったとしてもその前提で受け取っていただきたい。他の予想考察をしている人にあれこれ言う意図も、外れたからといって大暴れして公式アンチ活動なんかをするつもりもないことを申し添えておく。念の為。
前置き:北野誠也というキャラクター
公式資料において
補給母艦アスカ(DAOE-01) 第二代艦長
階級 : 二等宙佐
生年月日 : 2171年8月8日生 しし座 36歳
(第一章前の哲也の欄にはアスカ級艦隊の隊司令とも)
沈着冷静に攻守の機微を見極める優秀な軍人。指導者としての資質も非常に高い。
ガミラス戦争時、“ヤマト計画”の候補者だったが事故に遭い負傷、ヤマトへの乗艦は叶わなかった。戦後、傷を癒した北野誠也は、宇宙防衛大学の教官として軍務に復帰。“鬼の北野”と呼ばれる厳しい指導を通じて若い世代の育成に力を注いだ。土門たち第38期生は、北野誠也の“最後の教え子”だ。ヤマトで戦術長を務めた北野哲也は実弟である。
沈着冷静に攻守の機微を見極める優秀な軍人。防衛大学の教官を務めていたが、藤堂司令長官の要請を受け、デザリアム対抗策の要として前線に復帰。艦長を務める〈補給母艦アスカ〉に、教え子である土門たちを招集し“その日”に備えていた。
「オペレーションDAD」の三重の迎撃作戦は、北野誠也の立案による。グランドリバースを押し留めることは叶わなかったが、彼が今後の対デザリアム戦で重要な役割を果たすことは間違いない。
「古代艦長。ヤマトに着いたら全員があなたに注目する。感情と向き合う時間は、もう持てませんよ」
補給母艦アスカ艦長。沈着冷静を極める優秀な軍人。
ガミラス戦争時、重篤な事故に遭い身体の半分近くを機械化し一命を取り止める。戦後は防衛大学で教鞭を執っていたが、藤堂司令長官の要請を受け、対デザリアムの要として前線に復帰した。〈ヒュウガ〉戦術長の北野哲也は実弟。
傷心の古代に艦長としてのあるべき姿を伝えた。
以上の公式サイトでの情報、および第二章までの本編から、
・北野哲也の実兄である
・ヤマト計画の候補者だったが第二次火星沖海戦での負傷で乗艦できなかった(※時系列におかしな点があるが、筆者は製作陣の設定誤認だと考えている。人間だから間違えることもある)
・右腕の義手をはじめとして身体の半分を機械化し、食事と生殖の機能を失った
・防大教官として土門たちを教えた
・対デザリアム戦において活躍が期待されるなど能力を高く評価されている
とわかる。
キャストインタビューにおいて
担当声優の鳥海浩輔さんのインタビューは現状、第一章前に行われたものが2本公開されている。
1本目は7月15日に公開された。北野誠也に関する箇所を抜粋してみる。
「ネタバレになってしまうので、言えないことも多いのですが、僕らにもあえて教えられていないこともあって、毎回新鮮な気持ちで台本に向き合っています。北野誠也は真面目な人です。意味深に傷があり、体の一部が機械になっている。過去への葛藤、思い、乗り越えてきたものがあるのですが、現状ではそこを全く見せていません。今後、物語の中心人物になっていったらうれしいですし、今はまだ言えないことが多いのですが、そこも楽しみにしていただけばと。」
__“鬼教官”ではあるが、第一章を見ると、それは過去のことで、少し落ち着いているようにも感じる。
「かつて鬼教官であったということですが、ただ厳しいだけじゃなくて、愛情もって教え子たちに接しています。ただ、分かりやすく甘くはならないと思いますし、表情がそこまで変わるタイプでもないので、ちょっとしたニュアンスを乗せるか、乗せないかのさじ加減を演じる際に考えています。最近収録をした話数では、彼の気持ちが少しにじむシーンもありましたが、あくまで職務に忠実に動いている。大人なんですよね。今後は、少しずつ自分の気持ちも出てくるのだろうか?と楽しみにしています」
2本目は第一章前日の7月18日公開。
――鳥海さんが演じるのは地球防衛軍の優秀な軍人・北野誠也です。今作で初登場、1980年公開の『ヤマトよ永遠に』にも登場しないオリジナルキャラクターですが、どんな人物か紹介をお願いできますか。
鳥海 いまのところは、命令されたことを着実にこなす真面目な男だと感じます。第一章にはかつての教え子である若いクルーたちとのシーンがありましたが、真っ直ぐで厳しそうな人、あるいは周囲からそう思われている人という印象でした。でも、顔には意味深な傷があるし、彼なりに厳しい経験を乗り越えてきたという葛藤もあるようです。僕個人としては、物語の中心で何らかの役割を担ってくれたらいいなと思っていますが……とにかくいろいろ想像しながら今後を楽しみにしていただきたいキャラクターです。
――主人公・古代進の印象はいかがでしょう。
鳥海 古代は単なるスーパーヒーローではないところが魅力だと思います。主人公らしい面もありつつ、とても人間くさい面も見せてくれる。そういう意味では北野とは真逆のキャラクターだと思います。今作ではかなり大変な状況に立たされて、なかなか自分の思い通りに動けず葛藤するシーンが多いと感じますが、だからこそ彼がどうなっていくのかが気になる。そういう意味でも素晴らしい主人公だと思います。
――北野と古代が直接絡む場面もあるのでしょうか?
鳥海 今まで収録した範囲では古代と会話するシーンも少しありました。まだ詳しくはお話しできませんが……何となく北野が古代のことを気に掛けている雰囲気も、個人的には感じられました。ただ、古代側はまだ北野に心を開いてくれていないといいますか(笑)。彼は彼で自分の中で起きている問題に頭がいっぱいになってしまっているので、周囲とのコミュニケーションがあまり上手く取れていない状況のようです。そんな古代に北野がどう絡んでいくのかも楽しみではありますね。
主人公たる古代とは真逆。そこまでいうのか。
印象としては総じて真面目で、忠実で、大人だというところか。一方でヤマトに乗れなかったこと、負傷に伴う身体の変化といった個人的な厳しい経験を乗り越えてきたことなど、ヤマトの「外」で生きてきた稀有な人物でもある。地球の危機を救うために思い悩みながら戦ってきたヤマトクルーの面々とは対照的に。
この言い方はほぼ確実に物語の中心になるパターン。「今はまだ言えないこと」や、文末の逆接が内通の示唆でなければいいのだが……。
北野誠也のパーソナリティ
オタクが語りたいだけの項目である。
対人関係
実質3199が初出とあって、明示されていることは少ない。
・土門や揚羽など38期生が防大の教え子
・藤堂長官に要請されて前線に復帰
(教官だったにも関わらずということは、かなり能力を買われている?)
・アスカの航海長である自見壮介とは旧知。ガミラス戦争の折り、自見は北野が副長を務める村雨型宇宙巡洋艦に乗務していた
といったところか?
気落ちしている人間の励まし方
北野が傷心の古代に声をかけるシーンはアスカ艦内通路と食堂の2回。
声かけの流れを簡潔にすると以下の通り。
【アスカ艦内通路】
・挨拶、世間話
・休息を促す
・古代の苦悩に理解を示しつつも、艦長としての心構えを説く
・自身も弟を気にしているという共通項を示し、助言者としての立場を補強
・古代に言葉が届いたのを察し、立ち去りながら再度休息を促す
【食堂】
・世間話
・食事を摂っておくよう促す
・まともな食事を摂れない自身の境遇を開示し、助言者としての立場を補強
相手の境遇に似た具体的な自身の経験を開示することで、共感・説得力を担保するタイプと思われる。ただし現状の古代にはやや刺激が強すぎたのは不運だった。我々が聞いてもびっくりする。哲也については気を使わせてしまい、食事については動揺させてしまっていた。だがこれも彼が真摯に古代に向き合おうとした結果ではなかろうか。
指揮官として
彼が戦術畑の人間であることは、ヤマト戦術長を志願したことからも明らかである。具体的にはオペレーションDADにおける三重の防衛網作戦を立案している。
では、現場の指揮官としてはどのようなスタンスなのか。
第一章では、ヒュウガの通信途絶を受け、アスカをいち早く離脱させようとした。「回収したクルーを危険に晒すわけにはいかない」というのが理由である。土門は古代たちを回収できていないのに撤退することに反発し、自ら行かせてほしいと懇願する。これを北野は渋ったが、直後に銀河からの援護通信が入り、土門のバカ犬回収作戦を結果として許可することとなる。
第二章では、グロデーズの急襲を受けたヤマトの元へ引き返すかどうかで古代と判断が割れた。北野は引き返さない派であった。このときのアスカは大量の傷病兵を積んでおり、メインクルーはヤマトへ持って行かれてしまっているという戦闘に不向きな状態になっていた。古代はイスカンダルの欠片の重要性を主張し、結果として北野は引き返すことを容れる。
この二例から、北野の指揮の第一義は「リスクは最小限に」であると推測される。「沈着冷静に攻守の機微を見極める」彼は、おそらく状況分析に長けているであろう。アスカを留まらせた場合、ヤマトに乗員が一切届かない事態が起こりうる。引き返した結果助けどころか重荷となってしまうかもしれない。不利不益と判断したから「しない」決断だったのである。
一方で、自身の判断に固執せず、状況に応じて部下の意見を容れる即応性や柔軟性も持ち合わせている。銀河の通信で状況が変化したり、イスカンダルの欠片の重要性を再考したりした際には判断を変えている。部下が食ってかかってきても動じずに諭したり(「落ち着け」)、土門にはバカ犬作戦を、古代にはCTIIでの出撃を任せたりする度量も。
また、グロデーズとの初戦ではエンジン部に砲撃を食らった際に即座に状況を把握してダメコンにかかり、ヤマトには離脱を促す安定感が見られた。土門の透明看破作戦の意図をおそらくは見抜き、グロデーズを波動防壁弾で縫い止めたり、小惑星帯では揚羽機に対して逸る土門を制止したりと、状況判断力も確か。
バランス感覚がありすぎる。優秀だ! 教官経験が活きているのだろう。
あえての欠点といえば一次判断でリスクを忌避しすぎるところか……?? 今回については状況を考えれば正しい判断だったのではないだろうか。
本題:北野艦長は裏切らない
今作・REBEL3199のテーマ
一旦テーマから考えてみるとする。
公式サイトに割と核心的なことが書いてある。
ヤマトと地球の人々は、巨大な“敵”に蹂躙され翻弄されながらも、懸命に立ち向かっていきます。
生きよう。生きなくてはいけない、と。
「生きる」ことを描く話にはなりそうだ。
ヤマトは抵抗の物語です。
一方的に境界を侵し、服従を強いる他者への抵抗。……①
人を、社会を無惨に蝕む、理不尽な天災への抵抗。……②
それらと向き合い、戦ううちに、いつしか自由も人間性も犠牲にし、なにを守ろうとしていたのかもわからなくなってしまう。やさしさと表裏一体の、人の愚かさに対する抵抗――。……③
タイトルにもなっている「抵抗(REBEL)」。2205でも古代が「絶対に譲れないものが人にはある。それを譲れと言われたら抵抗しろ。立場なんか気にするな。おまえがおまえであり続けるために、徹底的に戦い抜け」と語っていた。2205と3199は構想上ひと繋がりなので、この精神を引き継いでいると言ってもいい。
福井さんのコメントには3つの「抵抗」のあり方が示されている。便宜上番号を付してみた。
①はデザリアムに押し入られた地球のことだろう。山南司令の言葉が響く。「我々地球人類は、屈服を強いる者に対して、断じて膝を折らない」。
②の「天災」は、デザリアムにとっての空間裂傷かもしれない。「人を蝕む」という点では、北野が負傷を機に強いられた変化にも通じる。
③は、マザー・デザリアムに施政を委ねたことで、「絶対に譲れないもの」であるはずの自由意志を失ってしまったデザリアムの「今後」かもしれない。和解エンドあるんじゃないか。
(リメイク・シリーズの先行きについて)人が不完全であり続けることを肯定する物語。
こちらは3199に限らず福井さんが人間について考えていそうなこと。人は不完全なものということである。「人間は弱い。間違える。それがどうした!」「恥をかくのも、間違えるのも、全部人間の特権なんだ」……。
要するに、3つまとめると、「完璧ではない人間が、それでも絶対に譲れないもののために戦いながら生きる」__というテーマが浮かび上がってくる。
……北野艦長のことではないのか?
不完全な身体を持ち、失った機会を未練に思いながらも生き抜いてきた男のことでは?
食堂での会話
私の身体は半分以上機械化されています。
まともな食事は摂れないし、子供も作れない。もう慣れましたが、昔は思ったものです。どうして死なせてくれなかったのか__と。
それでも、生き延びてしまえば生きようとする。
デザリアムもそういうことでしょう。
もしやり直せるなら……それは究極の誘惑だ。
古代さん。あなたも……
おそらく北野艦長黒説を考える人の印象に強く残っているであろう言葉。北野艦長、ここでデザリアムを持ち出すから、話がややこしくなっているんだ……!!
ただし、落ち着いて読解してみれば、前述した北野の励まし方パターンからは外れていないことがわかる。「まともな食事」のくだりは、ただの先輩ではなく、人生のどん底を見た人間としてあなたに助言しているのだ、という意思表示である。いささか刺激が強すぎるけれど。
重要なのは「もう慣れましたが」である。さらっと言っているが、一時期は死なせてくれていたらとすら考えたところから立ち直ったということだ。彼の性格からすれば「生き延びてしま」ったから「生きようと」している、という表現になるのだろうが。
「デザリアムもそういうこと」というのは、確かに北野自身の境遇との重ね合わせと共感だろう。不本意にも身体を機械化せざるを得なくなった種族に対しての。デザリアムは「1000年前」の地球で、未来をやり直そうとしているという。そうしたくなる気持ちもわかってしまう。もし自分があのとき負傷していなかったら。もしやり直す手段があったら……。
しかしこれは「究極の誘惑」だと北野はいう。誘惑とは「心をまどわせ,悪い道へさそいこむこと」を意味する。彼はデザリアムの選択__意志決定をAIに委ねてしまい、目的のために他者の犠牲を顧みない選択を「悪い道」だと認識しているのだ。彼にしてみればデザリアムは、共感はできるが道を違えてしまった、このままでは決して相容れない相手であるだろう。
ここでもう一度、キャストインタビューを引用したい。
・過去への葛藤、思い、乗り越えてきたものがある(MANTANWEB)
・彼なりに厳しい経験を乗り越えてきたという葛藤(アニメージュプラス)
北野にとって、負傷による挫折から立ち直り、乗り越えてきたことは、未練もある一方でひとつの大きな自負になっているのだろう。葛藤とあるのは、それがヤマトが成した地球を救うようなものではなく、個人的な経験だからだ。
そんな彼が、たとえば「まともな食事」を摂れる健康な身体を条件に示されたからといって、不完全ながら内面化してきた境遇や、教官として育てた「未来」を裏切って、デザリアムにつくだろうか?
前述の通り、今作のテーマ(私見)は「完璧ではない人間が、それでも絶対に譲れないもののために戦いながら生きる」こと。これを体現したような北野が、実は__なんてことがあったら、テーマを見失ってしまいそうだ。北野にもファンにも不幸すぎる「びっくり箱」である。
「古代さん。あなたも……」
警報によって未完となったこの台詞。中断されていなければ、北野は古代に何を伝えようとしたのか。
北野は古代と話すとき、「古代艦長」「古代二佐」「古代さん」を使い分けている。この場面では、北野が個人的な経験を引き合いに出しながら「古代進」に話しかけているので、「古代さん」だ。
「あなたも」というのは、自分と古代を重ねていることを意味するのだろう。正確には、過去の自分と今の古代を。北野がかつてヤマトに乗る機会、完全な生身の身体、食事の機能、家庭を築く未来を失ったように、今の古代は半身ともいえる雪を失い、3人で家族にと望んだサーシャの手も取れず、人生の大半を過ごしてきたヤマトを降りてしまっている。それでも、一人の人間が背負うには重すぎる荷を背負って生き続けてきた古代なら、再び立ち上がれるはずだ。今は膝をついたっていい。でも、いつかは必ず__。そういう信頼があってこその「あなたも」ではないだろうか。
「古代さん。あなたも、過去を悔やんで膝をつきたいような心地でいるのでしょう。今はそれでもかまわない。
ただし、人は重荷を背負いながらでも、前へ向かって生きていかなくてはならないのです。
健康な身体は再び立ち上がろうとする心の拠り所になるものですから、食べられるときには少しでも食べておきなさい」
デザリアムとの対比
北野誠也はテーマを体現する人物であると同時に、あえてデザリアムと「近い」描かれ方をしてもいると考えている。疑わしい描写もその一環ではないか。この対比を意識するようにと製作陣に誘導されているのでは。
デザリアムは過酷な環境下で「人が人であり続けることはできず」、施政と種の存続をマザー・デザリアムに委ねた存在である。彼らは「人であり続けるために」擬似的な「家族」を形成するなど、非効率的な「労力を支払って」いるという。しかし一方で、ランベルが「本物の人間は面白い」というように、自分たちは偽物であるという意識をも持っているらしい。しかし……
彼らを人でなくしてしまったのは、身体を機械化したことではなく、ホモ・デザリアムに人工進化したことでもなく、自らの精神をマザーに接続して、真の自由意志を失ったことではないだろうか。
マザーの声を聴くイジドールの動きは完全に静止し、ティーポットからは雫が滴っている。この描写こそ、ガミラス星を破壊したこと以上に「非人間性」を感じさせるものである。
「人間らしさ」についてデザリアムは履き違えている、と思う。「真・地球暗黒史」によれば(この資料はあくまでも企画原案であるが)、彼らの悲願は「機械の体になどならず、生身の血肉を持った地球人として新たな千年を迎えること」である。彼らの考える「人間らしさ」は「生身の血肉」を持っていることらしい。
一方で、「人間は弱い。間違える。それがどうした!」「恥をかくのも、間違えるのも、全部人間の特権なんだ」という土方さんの言葉からもわかる通りに、不完全ながらそれに抵抗して生きていくことがリメイクヤマト世界の人間性の根幹である。身体が機械かどうかは問題ではない。彼らはマザーに施政と精神を委ねたことで、自ら「人であること」をやめてしまっていたのだ。
まさに、「それらと向き合い、戦ううちに、いつしか自由も人間性も犠牲にし、なにを守ろうとしていたのかもわからなくなってしま」ったのが、デザリアム人だといえよう。
北野誠也はそんな彼らと対比されるに相応しいキャラクターだ。
身体の半分を機械にしたことで、「まともな食事」が摂れなくなり、子どもも作れなくなった。人間としての日常生活や未来図を奪われた境遇である。
しかし、それでも彼はこの身体と折り合いをつけ、教官として軍人として、不確かな未来へ向かって生きている。その自負こそが彼にとっての「譲れないもの」ではないだろうか? ちょうどデザリアムが「過去」の地球人に干渉して、確実で安定した未来のためにやり直そうとしていることと好対照ではないか。
「未来は常に不確かなもの。だが、それでいい」
「もう不確かな明日に怯える必要はありません」
今のところヤマトの面々も、デザリアムがガミラス星を無残に破壊したことをもって非人間的と断じているようなところがあるので、そうではなく精神の問題だという話が出てくるかどうか、今後の展開を注視してみたい。なんなら惑星破壊は人道的ではないが「人間的な」行動とさえいえるものだし……「いいじゃないか星の一つや二つ!」やイスカンダルの愚行を思い出すと。
なら、誰が内通している?
怪しい描写の整理
改めて疑わしいと思える描写を洗い出し、潰せるものを潰していく。未解決のものは太字にする。
【第一章】
・木星宙域で演習中のアスカ、木星軌道より向こう側で発生している通信ラグ
・艦内で義手を握りしめる描写。ちょうど同じ頃、グランドリバースが機雷原を突破 →オペレーションDADを知っていた者としての緊張感の演出
・古代たちを未回収のまま離脱しようとするアスカ →状況判断としては正しい
・デザリアム艦隊の追撃の温度感 →2205のデーダー艦隊の砲撃精度もそんなものだし、アスカも被弾はしている
【第二章】
・拍手が響く演出の中、ポツンと佇むアスカ
・イカルス天文台到着後、北野艦長不在の艦橋で検知される超空間通信。直後、デザリアムがヤマトの所在をピンポイントで把握
・ヤマトに乗り込んでの戦術長自薦 →土門の適性を危ぶみ、自身も未練に欲が出たためで、裏があったわけではない
・山南司令のセリフ「少しでも早く移動した方がいいでしょう」と共に北野艦長のカット →このとき通信を先にアルフォンが捕捉してランベルに伝えているっぽいので、地球が漏洩源(揚羽会長……???)のミスリード?
・食堂での古代へのセリフ →前項で解釈済み
・ランベルのセリフ「アスカとかいう僚艦と別れて3時間」「発信機の探知範囲にも限度がある。ここから先は、鮮度の高い情報は期待できない」
・ヤマトの元に戻るアスカのワープアウト痕がデザリアム艦と似た十字架型
結構残ってしまった。アスカの乗員がやはり怪しいだろう。
特筆事項として、ランベルのいう「発信機」が何なのか考えてみる。
ヤマトとアスカが別れた後の言及なので、アスカが離れるにあたってヤマトに移送したものに引っ付けたと考えられる。それまでは同行するアスカから「鮮度の高い情報」を得ていたのが、「探知範囲」(ヤマト艦内で集められる情報の範囲のことを指しているのだろう)が狭い小型発信機にシフトすることになった、という意味だろう。
ヤマトにアスカから移送されたものといえば、コスモパイソンがある(公式サイト・メカニック紹介より)。他にも傷病兵の移送、乗員の配置転換など、ヤマト・アスカ両艦は人員や物資の移動で騒がしくなっていた。ヤマトの上部デッキに奇妙にも航空隊員がいて、戦術長と殴り合いの喧嘩になる光景さえもあった。そんなゴタゴタの中で(アスカ乗員であった場合、)内通者が発信機を仕掛けるのはそう難しくないだろう。
ということで、本当に申し訳ないが……
自見壮介内通説
補給母艦アスカの初航海となった「イスカンダル事変」から引き続き、航海長として舵を取る。
職人気質の仕事の鬼で、艦橋では一切私語を発さない。
現在の〈アスカ〉艦長、北野誠也とは旧知の間柄。ガミラス戦争の折り、自見は北野が副長を務める村雨型宇宙巡洋艦に乗務していた。
家庭では、ふたりの娘を溺愛する父親である。
「私語を発さない」ためか、2205から設定自体は公開されていたものの、CVなしというキャラクター。3199第二章の公開後、ついに公式サイトに掲載された。全キャラは載せられない以上、自見はこのタイミングで載せるべきと判断されたということだ。第三章では流石に話すのではないだろうか。
第二章終了時点でアスカのネームドの乗員は、北野誠也と自見だけである。ここにきてモブキャラが昇格してくるというのはまずない。
筋書きとしてはこうではないか。がっつり妄想なので注意されたし。
【動機】
幼い子供たちの生活を守るため。
イスカンダル事変でデザリアムの脅威を目の当たりにしたからこそ、此度、地球人類を味方として認知する彼らに迎合するべきではないかという考えが生じる。事を荒立てれば、あの時のガミラス星は明日の地球かもしれない。敵に回すよりも、彼らを積極的に受け入れて順応するほうがいい。
彼らが本当に未来人であれば我々に無体は働かないはずだし、嘘だとしてもその力があれば、はじめから地球を占領統治することができたはずだ。
【接点】
本来であれば、一介の士官である自見にデザリアムとの接点はない。しかし、彼は南部重工の御曹司である康雄と同期として親しかった。
あるとき、南部の父である南部康造が自見に接触してくる。政財界や議会への工作の一方で、一人息子を足がかりに、ヤマトにつながる軍の人間模様を探ってもいたのだ。肝心のヤマトの秘匿場所は情報局長にもわからない。抱き込めそうなクルーも同様。しかし僚艦のクルーであれば、辿るのはそう難しくない……。
かつて敵対したデザリアムが、今度は同胞として地球にやってくるという報せ。「君も子を持つ親として、なすべき選択はわかっているはずだ」。「内通者」ということになるが、遠からず軍も我々の側につくだろう。しばしの辛抱だ__と。
【行動】
自見はアスカの艦橋において、信頼のおける寡黙な仕事人という立場を確立している。このことは都合が良かった。言動の変化から怪しまれるリスクが低くて済むからだ。
デザリアムの来訪がいつになるかは知らされていない。が、備えておくことはできる。しかもアスカは新人を集めての訓練航海中。経験の浅い若手が多いのは好都合だ。職人気質との評価に違わず、技術にも通じている自見は、司令部へ繋がる通信を途絶しない程度に妨害することで、彼らの接近が極力妨害を受けないように図った。誤算はアスカを含めた軍の一部が事前に計画を立てていて迎撃に動いたことだが、グランドリバースは無事、地球へ到達する。
アスカの任務は新たなフェーズに移行した。ヤマトへの乗員移送命令。デザリアムにとっての最重要目標であるイスカンダルの欠片に近づけるとは。秘匿場所のイカルス天文台に到達し、もう一つの欠片「サーシャ」の存在をも確認すると、自見は合図となる超空間通信の発信を、アリバイになるよう時間差でセットする。ちょうど北野艦長が非番で不在の時間帯に目掛けて。彼は半身が機械で、デザリアムに通じている可能性を見るものに与えるかもしれず、いざという時のカムフラージュになりうる……。
(このときの場面では、揚羽について議論する新人二人を自見が鋭い目線で観察していたり、通信検知の知らせに大きめに驚いたりしているように見える。はじめから立っているのも”仕事の鬼”にしては不可解だ。絵コンテ時点では、検知音が鳴るまでは座っていたようだが)
ヤマトは呼ばれたゴルバを撃破して発進したのち、第11護衛隊の臨検にかかる。その結果は__グランドリバースの光を照射された乗員たちは、脳を初期化されてしまっているというのだ。戦死ならば不運な遭遇だったと納得できる。しかしこれは自見にとっても予想外の事態だった。彼の胸中は穏やかではない。
デザリアムはやはり、あのときと方法を変えただけで非人間的な侵略者だったのか。それとも、グランドリバースがイスカンダルの欠片を欠いて未完成だったために起こった悲劇なのか。いや、脳を初期化される事態を防ぐためにも、ますますデザリアムに楯突くことを避けるべきなのか。それとも……
自身の選択に確信を持てなくなった自見の葛藤をよそに、ヤマトは時空結節点へ真実を突き止めに行き、アスカは傷病兵を連れて地球へ帰還することとなった。
いずれにしても、自分にできることは現状の計画を進めることだ。幸いというべきか、両艦は物資と人員のやり取りで忙しい。アスカの艦橋要員はヤマトに配置転換され、北野艦長も何の用事かヤマトに出払っている。
自見はヤマトに移送する物資(パイソンだろうか?)に位置情報の小型発信機を取り付ける。ここからは自動での発信になるから、デザリアムへ向かう情報の精度は落ちる(彼らが求めている情報を即時、ピンポイントというのは無理だ)だろうし、遅かれ早かれ発信機自体も発見されてしまうことだろう。しかしそれは構わない。発覚する頃には、デザリアムを受け入れている地球に帰還しているからだ。
もっとも、デザリアムがグランドリバースの効果を「知っている」ならば、証拠を隠滅するため傷病兵もろともに沈められるかもしれないが……。
「家族」をキーワードの一つとする今作において、家庭を築き子供を持つ未来を諦めたであろう北野誠也と、娘たちを溺愛する自見を、たった二人だけのネームドキャラクターとして、アスカに乗せて帰還させるのだ。意図がないはずがない。
自見が元々仕事中に無口なのは確かだろう。しかし彼が内通している場合、この沈黙は、旧知の上官である北野に何かを悟られることを防ぐためにも役立っているかもしれない。それにおそらく、北野と自見の関係は職務上のもので、お互いにプライベートの話はしていないだろう。
乗員の基本データは把握しているであろう艦長の北野にとって、家庭の話を一切しない自見は、精神的に傷つかなくて済むという点で都合のいい仕事相手であったかもしれない(聞きもしないのにプライベートを話してくる人間は意外といるもの)。自見にとっては、仕事の外で親しくはないため、罪悪感のハードルが若干低くて済むかもしれない……。
事実であれば北野誠也は衝撃を受けるだろう。
旧知で信頼のおける部下が裏切っていたということだけでなく、その動機が「家庭」という、彼の持ち得なかったものであることに。なまじ信頼関係が職務上のものであっただけに、崩壊するのは一瞬だ。
一方で、彼が家庭を築くという自分にもあり得た未来に羨望を抱いているであろうことから、自見の動機を一蹴することはなく、理解を示そうともするだろう。もちろん地球の軍人として間違った選択だ。しかし、家族を愛するがゆえの行動でもある。彼自身が妻子を持たないために真に実感することはできないのだろうが、だからこその推測と共感があるだろう。いわば人間としての共通項を見出そうとするのである。
アスカ艦内のネームドが二人だけなのは、北野が自見と向き合い、「赦す」ためだとしたら。表面上の付き合いだった彼らが、過ちを経たとしても「生きていく意味」を教え、教わる立場として関係を再構築するためだとしたら……。群像劇3199の人間模様としてありうる話ではないか。
2202で、加藤は息子のためにヤマトを裏切った。彼は死なせてくれと叫びながらも生きる意志を取り戻したが、結局、英雄的な戦死をもって「精算」することとなった。3199で誰かが我が子のために内通するようなことがあるならば、その結末こそ「選択を誤ったとしても、生きていく」になるのではないか。テーマに照らしてもそれがふさわしい。自見が内通していれば、選択、過ち、そこからの再生を描けるのだ。
……自見さん、内通していなかったら本当に申し訳ない!!!!!
本題2:北野艦長は死なない
少なくとも、3199では死ぬべきではない。
以下、死亡フラグを折っていく。
古代兄弟と北野兄弟
どんな因果か、北野誠也は誕生日が古代守と一緒なのである。一年違いの後輩ということだ。見た目も何となく似ているとか(そうか……?)。ところで旧作の古代守は「永遠に」で長官を庇って爆死する。あれはひどい。流石にそこをリメイクする意義を感じないので、爆死は心配いらないだろう。
じゃあなぜ古代守とダブらせるのか……と思うが、北野誠也は哲也の兄であることを思い出されたい。ちょうど古代兄弟と同じくらいの歳の差の。古代兄弟は、ヤマトに乗るはずだったが戦死した兄と、ヤマト艦長(となるべき)弟の兄弟である。一方で北野兄弟は、ヤマトに乗るはずだったが挫折を経て生きている兄と、ヤマトで努力し続ける弟の兄弟である。見事に対比になっている。
ここで北野誠也を死なせてしまったら、北野哲也は3199に至って古代進2ndの属性を付与されてしまう。意味がない。
となれば、古代兄弟では兄の喪失から始まる弟の成長を描いているのだから、北野兄弟では生きて影響し合う姿を描くのが筋といったものではないか。群像劇である今作で、これまで地味に設定が盛られてきたもののサブキャラから脱し得ていなかった北野哲也にフォーカスすることもできる。
そろそろ新旧ヤマト世界の兄死にがちジンクスを解消してほしい頃でもある。山本明生、古代守、ヴェルテ・タラン、マティウス・デスラー、旧作の島大介……
義手
旧作の真田さんのように爆弾を仕込んでいるのではないか? という疑惑があるが……使わなければいい話である。
もしくは義手メンテナンス時に当人の知らないうちに親デザリアム派によって細工がされている可能性もある。否定できないが、そうだとしたらストーリー上で「びっくり箱」を引っ張りすぎ。2202で蘇生体にされていた斉藤でもう見たネタでもある。
「部品の一つが壊れただけだ」
北野誠也は、おそらく旧作の山南艦長の要素をリメイクの山南司令と分け合っている。
北野誠也には、宇宙戦士訓練学校の校長という要素、「部品〜」のセリフ要素(本当に機械にする奴があるか!いいリメイクだ)。もしかすると冷徹さも、冷静沈着とマイルドにして継いでいるかも。
山南司令には、名前と、ヤマト艦長の要素。古代に厳しいのも「特別扱いしない」要素か(古代のことは「沖田の子どもたち」としてめちゃくちゃ特別視していると思うが……)。
さて、「部品〜」のセリフはあまりにも強烈な、山南艦長の死に際のものである。危ないのか……?
しかし北野誠也は実際に「部品」をつけている。実際には一つだけ壊れるということはないだろうが、たとえば腕をやられて、駆け寄ろうとする味方を制して「部品の一つが壊れただけだ」というシーンなんかが考えられる。死なせずにこのセリフが使われたら嬉しい(無事でいるのが一番嬉しいが……)。
余談:そもそも艦長がピンポイントで致命傷を負うという展開は、2202の土方艦長で既に使われている。また山南司令が旧作「永遠に」を踏襲してしまったら、いい加減ヤマトというフネの設計に文句をつけたくもなる。この理由で山南司令も今作では(も)生還すると思っている。アンドロメダ改が繋いだ命なのだし。
生き続けることの意義
何度か書いたような気もするが、北野誠也はテーマに照らして「生き続ける」べく3199で登場したキャラクターだと考えている。
生きよう。生きなくてはいけない、と。
昔は思ったものです。どうして死なせてくれなかったのか__と。
それでも、生き延びてしまえば生きようとする。
今でこそ乗り越えているように見えるが、彼もかつては死なせてくれとさえ考えたり、乗るはずだったヤマトでの航海と個人的な苦闘とのギャップに思い悩んだり、失った日常と未来に耐え難く膝をついたりした経験を持つ。彼もまた完璧ではない。心身どちらにおいても。
彼は、あなたです。
夢見た未来や希望に裏切られ、日々何かが失われるのを感じ続けている。
北野誠也は、他の地球人もそうであるように、真田さんが演説で言った「彼は、あなたです」の「あなた」の一人である。「引け目は感じないでいただきたい」。個人的な問題に立ち向かってきた彼には、特にこの演説は響いたのではないだろうか。
また、高次元で彷徨っていた古代を掬い上げたのが雪と子どもの手(家族)とヤマト(ライフワーク)だったのに対して、北野を立ち直らせたのは教え子たち(擬似的な「家族」)と教官という新たな仕事だったのではないだろうか?
教官というのは未来を担う若者たちを教え導く立場である。「夢見た未来や希望に裏切られ」た北野は、一度ヤマトに乗って地球の未来を拓く機会を奪われた身から、より能動的に未来に関わることができるようになったわけで、教え子たちを羨みながらも救われたような心地もあったかもしれない。
「完璧ではない人間が、それでも絶対に譲れないもののために戦いながら生きる」というテーマを体現していて、かつ教え導く立場であった人物だからこそ、オタクは次項のような夢も見てしまう。
余談:ヤマトの「外様艦長」という夢
これまでのヤマトは、直接であれ間接であれ、「沖田の系譜」を継ぐものが中心となっていた。盟友の土方、「沖田の子どもたち」の古代、沖田の采配を隣で見ていた後輩の山南、古代から又学びする土門……という具合に。
ここらで沖田の直系に属さない「外様」の艦長が出てきたら面白いのでは?
以前の項で北野誠也の指揮官としての性質を考察した。リスク低減を第一に、状況に応じて攻勢のタイミングを見極める指揮官であろうと。おそらくは「死中に活を見出す」戦法は極力避けるタイプだと思われる。いわば真逆なのだろうが、だからこそ「沖田戦法」でない自分のやり方を持った「外様」の彼がヤマト艦長に就くことには意義があるのではないだろうか?
北野は他の考えを蹴る指揮官ではない。古代や土門のようなアグレッシブな意見をも考慮に入れ、適宜容認できる人物だ。彼がヤマトの指揮を執ることで、ヤマトは、古代や土門は、沖田艦長から受け継がれる精神を損なうことなく、より幅を広げることができるだろう。新しい風を入れよう。
古代は重荷の背負い方を学ぶべき人物で、土門は本来まだ上官の背中を見ていられるべき年代で、山南さんは(死なずに)司令部で藤堂・芹沢ラインと並ぶか、せめて艦隊指揮官になる人物だと思っているので、ちょうど艦長席が空白にもなるわけである。ここらで「あるべき場所」に人物たちを置いて、適度なストレス状態に戻すべきでは。もしそうなれば、山南司令に「大人」サイドに置かれて(まだ36歳!)ヤマト乗艦を断られた北野も報われるというもの。
であれば尚更、北野誠也は3199で裏切っていたり、まして死んだりしていい人物ではない。
長い記事にお付き合いいただきありがとう。
北野艦長の活躍とリメイクシリーズの航海の安全を祈って。