人は、あの頃に戻れないから乗り越えていくしかない
とりたてて私は失恋に対してハガネの心を持っている訳ではないのですが、なぜか「恋人にフラれて辛いんや!」という相談をよくされます。
「アシダさんは、失恋した時どうやって乗り越えたんですか?」
と聞かれて、
「私も失恋した時は夜眠れない時もありましたよ。
だから、これはもう肉体的に疲れさせるしか眠る方法はないと思って、とりあえずジムに通い始めましたね。それで、仕事終わってからジムに行って終電過ぎるまでランニングマシンで走ってました。」
「ストイックですね。」
「あとジムでマッチョ見てると、案外暗い気持ちにならないもんですよ。まぁ、だからと言って特に明るい気持ちにもならないんですけどね。」
というと、失恋トーク中に微妙に笑いが起こる。
「あの時、あの人にこう言っておけばよかった」
「もう一度あの頃に戻れたら、、」
私も、そんなこと思っていた時期がありました。失恋した時って、過去の自分に負けたんだと思っていました。
あの頃の自分が羨ましい、当時の自分には勝てない、あの頃に戻れない今の自分は惨めだっていう敗北感。
「でも、乗り越えたらめちゃくちゃ楽しい毎日が待ってますよ。」
失恋で相談された時、いつもそう答えています。
「仕事するのも人と会うのも、どこへ行って何をするのも、なんでも夢中になって楽しめる自分になれる。 そういう毎日が待ってますよ、絶対に。」
楽しくて輝かしい時期だけが旬じゃない。失恋したあの頃の自分も、ある意味旬だったに違いない。
人は、あの頃に戻れないから乗り越えていくしかない。乗り越えたら、また人は違う旬になれる。