Miskatonic Repository 出版備忘録1
私が、米国のTRPG専門の販売サイト”DriveThruRPG”で自作シナリオを出版する際に調べたことを数回に渡ってまとめていきます。
今回の記事は、大まかな概要説明です。この記事を読んで、自分にもできるかもと思っていただけたら嬉しいです。
はじめに
「この記事を参考にしたせいで問題が起こった!」と言われても責任は負えません。実際に出版される際には、ご自分でも公式サイトで原文をご確認いただけますようお願いいたします。
Miskatonic Repositoryとは
”Miskatonic Repository”は、ケイオシアム社*公認のプラットフォームで、DriveThruRPGにてオリジナルのシナリオやソースブックを販売することができます。
出版条件
コンテンツは各言語の最新版のルールブックに準じて作成したものに限定されます。日本語のシナリオであれば、「新クトゥルフ神話TRPG」(7版)のものでなければいけません。その他の細則は次回の記事で確認していきます。
料金設定
コンテンツの料金は、次の3つの方式から選択できます。
有償の場合は、利益の50%がクリエイターに、残りの50%はケイオシアム社とDriveThruRPGに分配されます。
また販売数に応じて「メタルランキング*」と呼ばれるベストセラータイトルが獲得できます。$0.20 USD以上で販売している場合にのみ適用されます。人気度が一目でわかりますし、何よりテンションがあがりますよね。
日本語のシナリオでもOK
私は、幸運にもバイリンガルの方の協力が得られたため、英語版のシナリオを作成できました。ですが、必ずしも言語が英語である必要はありません。数は少ないですが、日本語のシナリオも既に数点出版されています。
ちなみに英語以外だと、韓国語のシナリオがかなりたくさん出版されています。現時点(2024年10月)で270点以上もありました。これはすごい!
日本シナリオのブームがくるかも
余談ですが、今回の出版に際して、海外のMiskatonic Repository関係のDiscordコミュニティーにも参加しました。そこでは日本語シナリオの英訳を受け付けている方がいたり、日本へ興味の高まりを感じました。
DriveThruRPGで販売されている大正時代のソースブックは、プラチナ・ベストセラー(販売数1000部以上)に到達しています。なんと「お盆」をテーマにしたショートシナリオなどもありますよ(遊びましたが、めちゃくちゃ面白かった)。
日本発のシナリオが注目されつつある今がチャンスですよ!みんなでムーブメントを作っていきましょう!
便利な機能
日本では「BOOTH」や「TALTO」といったサイトでの頒布がスタンダードかと思います。DriveThruRPGには、それらの販売サイトにはない便利なオプション機能がありました。
利益の分配
クリエイターが得た50%の利益を別のアカウントと分配することもできます。共同著作者や翻訳者への分配の際に便利です。
バンドルの作成
既に公開されているシナリオをバンドル化して販売できます。これは自分だけでなく、他人のシナリオとのバンドルを作成することも可能です。実際に私のシナリオ『The Missing Fossil』も海外のクリエイターとのバンドルとして、販売されています。
今回はここまで
次回はMiskatonic Repositoryのガイドラインを一緒に確認してみましょう。