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葦原青
2020年4月2日 14:06
それほど遠くない昔。 とある砂漠の国の王宮に、一人の侍女がおりました。 明るく働き者で気配り上手。誰からも好かれ、そればかりでなく国王夫妻でさえも、彼女に対しては単なる侍女以上の敬意を払っているように見えました。 やがて待望の王子が誕生し、彼が物心つくと、彼女は王子付きの侍女となりました。 相変わらず完璧な仕事ぶりで周囲の信頼厚く、王子にとっては本当の家族以上に親しい相手となっていきまし