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小説

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異形ひしめく船上都市での群像劇『バラックシップ流離譚』他連載中
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2021年10月の記事一覧

『バラックシップ流離譚』 キミの血が美味しいから・22

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「もう来たのか」

 ニーニヤは忌々し気にくちびるを歪めた。

「まさか、ミツカはやられたのか?」
「確認するかい? キミのお友達が、ドアをぶち破って他人の家にあがり込むタイプなら必要かもだけど」
「逃げるぞ!」

 ふたりは窓から飛び出した。
 破壊音は止まない。
 間違いなく、ラ=ミナエは追ってきている。

「逃げ切れると思うかい?」
「難しいな。それに、この場はしの

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