シェア
葦原青
2019年4月18日 19:22
序文へ 昨晩の仕事終わり。一緒に働いている友人から、明日の朝自宅に来てくれと言われた。 珍しいこともあるものだ。僕も彼も、居住区の下層の住人だ。 貧乏暮らしで、お互い家にあるのは最低限の家財道具くらいのもの。 客に出す飲み物の類にも事欠く有り様なうえ、掃除も行き届いていないので、会うとなれば大抵外でというのが通例だった。「オルムス、来たよ」 入口に立って呼んでみたが、反応がない。