東京物語①
東京で居候している。
9月8日(金)
狩猟免許試験の事前抽選
地元の喫茶店で狩猟免許の問題集を解いていたところ、メールが来た。
大阪府狩猟免許試験の事前抽選の結果を知らせるメールだ。大阪は狩猟免許の受験者が多くて、試験を受けるよりも前にそもそも試験を受けられるかどうかが抽選で決められることになっているのだ。
結果は、落選。
厳しい事実だ。落胆である。狩猟免許の講座を受講し終えて、勉強も始めていただけに、思いっきり出鼻を挫かれた。
テキストを閉じ、コーヒーを飲み干して、店を後にした。
次の試験は来年の夏頃である。それまでモチベーションを維持することだ。
9月10日(日)
バイクの免許合宿で一緒だったYさんと奥多摩に行く。Yさんはバイクの免許合宿でもお世話になった(以下マガジンの2,4,6,7,8日目に登場している)。
バイクは、3,40km/hでも結構な迫力がある。この風圧が懐かしい。
卵道
目指すのは奥多摩の「卵道」(ランウェイ)というだし巻き卵専門店。
着いたのは13時半頃で、すでに多くの人が順番を待っている。1時間ほど待ち時間があるということで、Yさんのバイクに跨らせてもらった。
久々のバイクは緊張するし、エンストもしてしまった。やはり触っていないと鈍ってしまうものだ。大阪に戻ったら自分のバイク探しを再開したいと思う。
さて、順番が来て名前が呼ばれた、入店。
だし巻き卵定食を食べる。
まず驚くのはそのボリュームで、最低でも一人あたり4,5個は卵を使っているはずだ。箸でつつかずとも出汁が染み出して木の皿を艶かせている。一口サイズに切ってつまむのは勿体無いように思ったので、行儀は悪いが、そのままかぶりつく。優しい出汁としっかりした卵の風味に包まれる。
大根おろしと一緒に口に入れると、これがまた美味しい。ご飯が進む。一杯では足りなくて、ついおかわりをしてしまう。添えられている漬物ときんぴら、なめこの味噌汁もどれもがいいバランスで口を飽きさせない。
Yさんとわたしと、完食したところで店を出る。せっかく来てくれているから、とYさんのご馳走になってしまった。ありがとう。
奥多摩周遊道路
今回の目当てのひとつは奥多摩周遊道路である。ツーリングやドライブで訪れるひとが多い人気の道路で、警察による取り締まりもしばしば行われているという。
今回もその入口まで行ったはいいが、目の前にパトカーが停まっていて道路を塞いでいる。曰く、バイクの事故により通行止めを行っているとのこと。Yさんが詳しい話を直接警察に聞いたら、どうやらひとが崖から落ちたらしい。カーブが曲がりきれなかったのだろう。
あらゆる乗り物にはリスクが付きもの、いや、生きている以上わたしたちはなんらかの危険に曝されているわけだが、比較的その危険度が高いのがバイクという乗り物である。わたしたちは忘れ、慣れてしまう生き物である。が、忘れ、慣れてしまったときこそが、危ういものなのだろう。
あとからそこへやってきたバイク乗りやドライバーがどんどん屯し始める。みんなタバコを吸ったり、カメラを取り出したり、スマホを覗き込んだり、手持ち無沙汰な様子である。
わたしもタバコを吸いながらYさんと他のルートで戻ろうかと話していたら、緊急車両が抜けていって、通行再開のアナウンスが流れる。
さあ、運転リスタートだ。後から事故現場を通ったらガードレールの下に跡形もなく潰れたバイクの残骸が挟まったままになっていた。本当に無惨なものである。
周遊道路を抜けていくと、いくつか駐車場がある。そこから見遥かす景色は見事で、ここが本当に「東京」だとは思えない。写真に撮ってもちゃっちく見えてしまう。写真の眼が機能しないようなところに来るとわたしはうれしい。本当にいいところまで来たものだ。
スパジアムジャポン
夜は山を降りてきて、巨大な温泉施設「スパジアムジャポン」に行く。
東京は温泉施設も人が本当に多くて驚く。サウナに入るのに順番待ちをしたり、サウナ内でも人がひっきりなしに入れ替わっていく。
ただ、どれも「強い」のがいい。シャワーの勢いも強ければ、サウナの温度も高い。水風呂は二つあるけれども、「氷的」の方の浴槽は温度がありえないくらい低くて、焼けるように痛む(何が)。
これだけで一大エンターテインメント施設である。Yさんと1時間ほど堪能したところで施設内のフードコートで食事をする。
辛味のよく効いた台湾まぜそばを食べて、食後にはジェラートだ。お金の使わせ方も上手で、手首に巻いたICチップ内蔵のリストバンドが一連の会計を担ってくれる。ここではお金のことは気にせず好きなだけくつろいで、最後に精算を済ませればよいのである。
帰りは家の近くまでYさんに送ってもらった。楽しい一日であった。
9月11日(月)
明日はまたバイク免許合宿のメンツで集まる。以下noteで集まった6人だ。
久々の再開に何が花開くだろうか。どうやら幹事をしてくれたRさんは3時間飲み放題のコースにしてくれたらしいので、たくさん飲むことになるだろう。そろそろ出発の準備をしなければならない。
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東京生活はまだまだ続きます。